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知って得するお金の話

2019.02.19 公開 ポスト

月額500円で毎日ランチが食べられる時代平林亮子(公認会計士)

(写真:iStock.com/TatayaKudo)

少し前から、月々定額制のカフェなどが話題になっていますね。

定額制といえば、スポーツクラブや音楽配信サービスなど、以前からさまざまなサービスが存在していました。

ちなみに月会費を払えば一定のサービスが受け放題になるビジネスモデルをサブスクリプション方式と言うそうです。

ウィキペディアによれば「サブスクリプション方式はビジネスモデルの1つ。利用者はモノを買い取るのではなく、モノの利用権を借りて利用した期間に応じて料金を支払う方式。」とのこと。

私も、スポーツクラブやソフトウェアなど、この方式のサービスを利用しています。また、世界中にレンタルオフィスを展開しているリージャスの海外の共有スペースが使い放題になるという会員制プランも利用しています。

この方式の飲食店を利用したことはまだありませんが、最近よく耳にするようになったので、先日、ふと気になって調べてみたのですが、今やカフェからバーからフランス料理まであるのですね。

たしかに、この方式を利用すれば、お客が来ても来なくても、一定の売り上げが確保でき店舗経営が安定する、というメリットが企業側にはあります。お金の支払いも1回1回しなくてすみますし、手間も色々省けます。自然とリピーターとなります。定額サービスの範囲を超えたオーダーが入れば、売り上げアップにもつながります。

 

 

でも、飲食店の場合、受け入れられる客の数に限りがあります。しかも、客にリーズナブルだと感じさせる金額設定をする必要がありますので、これで顧客満足を損なわずかつ利益を出すためには、高度な運営ノウハウが必要なのではないかと思います。
それにもかかわらず、こうした飲食店が増えているようですから驚きです。

しかも都内に、月々500円(消費税別)で毎日ランチが食べられるというサービスまで出現しています。ワンコインランチではありませんよ。ひと月ワンコインです。もちろん、ランチといってもかけうどん一杯ですが、究極的には1ヶ月500円で生き延びることができるかもしれない言うことです。食費に限った話とはいえ、将来のお金に対する不安まで取り除いてくれそうな値段設定だと感じました。

私は、正直、モノを安く売るのはあまり好きではありません。誰かの犠牲によって低価格が実現しているのだとすれば、それは、搾取に他ならないからです。逆に、適正価格を超えて高く売ることで1部の人が利益を独占するのも好きではありませんが。
一方で、企業の努力で低価格にできるのであれば、大歓迎です。例えば、工夫の結果、食品の廃棄を減らしたり無駄を無くしたりすることができ、それがコスト削減に繋がって、低価格が実現できるのであれば、本当に素晴らしいことですよね。

なお今回取り上げているサービスは、私が実際に利用して確かめてみたものではないので、具体的な店舗名は記載しておりませんが、「月額500円 うどん」と検索すれば見つかると思います。

他にも、加盟している複数店舗で最初の一杯が無料になる、店舗横断型サブスクリプションサービスを展開している会社もあるようです。「店舗横断型サブスクリプション」と検索してみるのも面白いですよ。

自分のライフスタイルに合うサービスが見つかれば、月々の支払いによって好きなお店を安定的に支え、かつ、客としてリーズナブルに活用することができます。こうした新しいサービスに目を向けて、良さそうなところがないか探してみるのはお勧めです。
私も、有効活用できそうなサブスクリプション飲食店を見つけたら、利用してみようと思います。個人的に、定額制のフランス料理店はかなり気になっています(笑)。

一方で、このようなサービスがビジネスとして成立し、継続するものなのか、今後も調査していこうと思います。

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平林亮子 公認会計士

1975年、千葉県生まれ。お茶の水女子大学文教育学部地理学科出身。大学3年次在学中に公認会計士試験合格。起業やプロジェクトのたち上げから、経営全般に至るまであらゆる面において経営者をサポートしている。『決算書を楽しもう』(ダイヤモンド社)、『お金が貯まる5つの習慣』『〈新版〉相続はおそろしい』(幻冬舎新書)、『レシートで人生を変える7つの手順』『損しないのはどっち?』(幻冬舎)など、著書は監修も含めると50冊を超える。

アールパートナーズ
平林亮子オフィシャルウェブサイト

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