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死ぬまで“自分”であり続けるための「未来日記」

2019.12.29 公開 ポスト

なぜ「未来日記」は健康にいいのか その5

1日の価値を上げる小林弘幸

自律神経の名医、順天堂大学医学部教授・小林弘幸先生の最新刊は『死ぬまで“自分”であり続けるための「未来日記」』。先生が提唱する「未来日記」は、「達成したいことを完了形で書く」日記でも計画表でもない、1日の価値を上げる、まったく新しいツールです。
本書より、「みなさんの人生が満足いくものになりますように」と、願う小林先生のメッセージをお届けします。

*   *   *

1日の価値を上げる

「人生8万時間」という考え方があります。
20歳から60歳まで働いた場合、もちろん個人差はありますが、日本人は年間に平均約2000時間働くといわれているので、2000時間×40年=8万時間になります。

いっぽう、定年後は、1日24時間のうち寝食に要する時間を引くと約11時間。寿命を80歳とすると、11時間×365日×20年=約8万時間になります。平均寿命はこの先も延びていくでしょうから実際はもっと多くの時間が残されていると考えられます。

つまり、働いていた時間と同じ時間が、定年後に用意されているということです。

「もう歳だから」と言ってのんびり過ごすには、あまりにも長い時間があります。
時間は、生きている限り平等に与えられます。
しかし、時間というのは不思議なもので、時間の価値はそのときどきによって変動します。お金のように価値が一定ではないのです。

お金の場合は、10円玉が2枚あれば20円になりますし、500円玉は、いつどこで使っても500円の価値があります。
ところが、時間は違います。

若いころは、「1日が25時間だったらいいのに」などと言って、時間を欲していた方が多いと思います。そのころは「1日=1万円」だったかもしれません。けれども、たとえば定年を迎えて時間を持て余しているとしたら「1日=5000円」くらいに、あるいは余命いくばくもない病気で投げやりになっている場合は「1日=100円」くらいに価値が落ちているかもしれません。

「もう、どうしようもない」と後ろ向きになることで、1日の価値がどんどん下がっていってしまうのです。
だけど本当は、毎日1万円でありたい。

ただなんとなく過ごすのではなく、自分の目標や夢……、もっと身近な言葉を使えば、楽しむために時間を使う。そういう毎日を積み重ねていくことが大切ではないでしょうか。
今からでも「毎日1万円」を蓄積していけば、きっと豊かな人生になります。

小林弘幸『死ぬまで“自分”であり続けるための「未来日記」』

過去を修正することはできませんが、未来はこれから築くことができます。
「未来日記」は、未来の自分と向き合うことで前を向き、充実した人生を歩んでいく基盤となるものです。

<目次>
第1章 なぜ「未来日記」は健康にいいのか
第2章 未来を明るく考える10のヒント
第3章 未来日記の書き方
第4章 「未来日記」の効果を上げる生活習慣

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死ぬまで“自分”であり続けるための「未来日記」

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小林弘幸

1960年埼玉県生まれ。順天堂大学医学部教授。日本体育協会公認スポーツドクター。自律神経研究の第一人者として、プロスポーツ選手、アーティスト、文化人へのパフォーマンス向上指導にかかわる。『なぜ、「これ」は健康にいいのか?』『「これ」だけ意識すればきれいになる。自律神経美人をつくる126の習慣』『自律神経を整える「あきらめる」健康法』など、著書多数。

写真 ©Ichiro Kumada

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