温泉や海の近くでボーーッとしていると、アイデアがひらめきやすいワタナベ薫

新しい年が始まり、今年こそ何かを変えたい！と願う方もいらっしゃるでしょう。

人は毎日、無意識に色んなことを決めています。だからこそ「直感」を鍛えておけば、ベストな選択をできるようになり、人間関係、仕事、恋愛…そして人生が変わっていきます。直感を磨くほど、幸せになれるのです。

人生は選択の毎日。情報が溢れる今だからこそ知っておくべき、一瞬で最高の決断をする方法を、メンタルコーチで人気ブロガーのワタナベ薫さんの著書『人生が変わる! 「直感」の磨き方』から、少しだけご紹介いたします。

定期的に自然に身を置いて、頭の中をリセットする

　私は、定期的に何もしない時間を設けています。本も読まずネットも開かず、ただお茶を飲むとか、温泉に浸かる時間です。

　そのような、ボーーッとする時間というものは、直感を鋭敏にするのにも役立ちます。ほんの１時間そうしているだけで、湯水のように次のビジネスアイディアが湧いてきたり、ブログのネタが溢れ出たりします。

　忙し過ぎると、五感が鈍くなっていきます。何もせず、何も考えず、空を眺めたり、花を見たりする、そんな時間は自分の鈍った感覚を取り戻してくれます。

　お勧めは、海をボーーッと眺めること。もしくは、燃える火を眺めること。ですが焚き火ができる環境はそうそうなく、暖炉を持っている方も少ないでしょうから、キャンドルなど、ただ揺れる炎を見るだけでもいいですね。

　海の波も炎の揺れも、頭を空っぽにする作用があります。頭の中が空っぽになると、脳も潜在意識もその空白を埋めたがるので、一旦空白をつくるのは良いことです。

　疲れを癒したいときに、海を眺めるのは本当にお勧めです。海はマイナスイオンの宝庫。砂浜をただ歩いたり、海辺に座って波を見たり、波の音を聴いたりしているだけでも、リラクゼーション効果が高いのです。また、海の青や水色を視覚情報として捉えるだけで、セラピー効果があり精神的にも安定します。

　夜の海は静かで、月の光が海に反射してそれがまた美しいです。そして、波の音もなぜか日中よりも穏やかでヒーリング効果があります。自分の中にある悩みや怒りやイライラなどを、波が何もかも洗い流して持って行ってくれるような感覚になるはずです。

　また、ひらめきや直感は水のあるところで浮かびやすい、ともいわれています。それは音と視覚のリラックス効果が理由でしょう。水のあるところというと、お風呂などもそうですね。

　水の音の癒し効果で、潜在意識の扉もパッカリと開くはずです。その扉から思わぬことがポンポンと出てくるのです。出そうと思って出てくるものではないので、海に身をゆだねる感じでしょうか（夜の海は危険もありますから決してひとりでは行かないように）。

　海を見ていると何かがリセットされる感覚があります。震災以来ちょっと遠のいてしまいましたが、やはり海の波を見ることは直感を磨くひとつの方法です。

　自然はパーフェクトであり、一番パワフルです。自然が一番、人間の潜在的能力を発揮させます。しかし、日常生活を送っていると、不快な状況でも笑い続け、心が苦しくても頑張り続け、泣きたくても泣かないで歯を食いしばっていたり……。それは、自然ではない、つまり「不自然」なことなのです。それでは直感も働きづらくなります。

　悲しいときは涙をこぼし、笑いたいときは大笑いし、頭に来たときは怒る。喜怒哀楽を発揮できるというのが、自然な状態なのです。もちろん、ふさわしい発揮の仕方、というものがありますけどね。

　自然に身を置くことで、人間の一番自然な状態に戻ることができ、自分の持つ力に気づくことができるでしょう。