作詞家の相田毅さんの最新刊『もしあのBIGアーティストが[文春砲にやられた]歌詞を書いたら』が刊行されました。
「作詞」と聞くと「難しそう!」と思われるかもしれませんが、本書を読むとその思いは「楽しそう!」に変わるはずです。さらには「自分にもできるかも……!」とさえ思えるかもしれません。
ジャニーズ楽曲も手掛ける相田さんが、時に忌野清志郎になりきり、時に椎名林檎になりきり……計20のアーティストになりきって紡ぎあげた言葉の魔術=作詞に酔いしれてください。
プロデュース&編集は、15万部のベストセラーとなった『もし文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら』(神田桂一、菊地良 宝島社)を企画した石黒謙吾さん。あの本では、1つのネタで100人でしたが本書では、6つのネタで20人=120の歌詞が登場します。
刊行を記念して、本書に掲載されている「エア作詞」を相田さん自らに解説していただきます。今回は「もし井上陽水が[葬儀でお経を聞いている]歌詞を書いたら」の解説です。
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【著者による「もし歌詞」解説】
忌野清志郎のところで美辞麗句は要らない、と書いたが、陽水の場合は美辞麗句には見せない。それが特徴のひとつと思うのだ。そのような言葉に独特のフィルターをかける。その屈折度合いが独特のジレンマを歌詞に漂わせると思う。フィルターと書いたが本人と同じく、歌詞にサングラスをかけてちょっと見えにくいようにしているのだな。袈裟を着た、今朝起きた、そんな自嘲気味な言葉遊びに苦笑いしながら歌いだす。その実、強く他者を拒絶している訳ではないポップセンス、それを意識して「もし歌詞」してみた。
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もしあのBIGアーティストが[文春砲にやられた]歌詞を書いたら
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