作詞家の相田毅さんの最新刊『もしあのBIGアーティストが[文春砲にやられた]歌詞を書いたら』が刊行されました。
「作詞」と聞くと「難しそう!」と思われるかもしれませんが、本書を読むとその思いは「楽しそう!」に変わるはずです。さらには「自分にもできるかも……!」とさえ思えるかもしれません。
ジャニーズ楽曲も手掛ける相田さんが、時に忌野清志郎になりきり、時に椎名林檎になりきり……計20のアーティストになりきって紡ぎあげた言葉の魔術=作詞に酔いしれてください。
プロデュース&編集は、15万部のベストセラーとなった『もし文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら』(神田桂一、菊地良 宝島社)を企画した石黒謙吾さん。あの本では、1つのネタで100人でしたが本書では、6つのネタで20人=120の歌詞が登場します。
刊行を記念して、本書に掲載されている「エア作詞」を相田さん自らに解説していただきます。今回は「もし吉田拓郎が[歯に青海苔が付いた]歌詞を書いたら」の解説です。
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【著者による「もし歌詞」解説】
風が吹くと桶屋が儲かる、ということわざがありますが、彼の場合は風が吹くと窓を閉めます、という流れになります。もっと言うと、風が吹く→寒い→窓を閉める→こんな日は誰も来ない→起きてても仕方ない→テレビもつまらない→もう寝ます、という流れになるのです(実際「もう寝ます」という歌があります)。この歌もそれに倣って「もし歌詞」しました。彼が影響をうけたというボブ・ディランの歌詞もAから起因してBになりCに転移してDに帰結する、というスタイルですが、ディランの場合、そこに複雑な比喩やポリティカルな風刺もありました。吉田拓郎にそれがないのはメロディの特異性、あの筒美京平も恐れたという昭和歌謡にドハマりする、彼のメロディがそれを排したのではないでしょうか。余談ですが「木綿のハンカチーフ」の歌詞も元ネタはディランですね。
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もしあのBIGアーティストが[文春砲にやられた]歌詞を書いたら
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