「かわいそう」「偉いですね」「遅くなりました」「だから」「疲れていませんか」……。みなさん、こんな言葉を口にしていませんか? 実は、これらはすべて「失礼」な言葉。気づかないうちに相手を傷つけたり、怒らせたりしているかも……。そうならないためにチェックしたいのが、イメージコンサルタント・吉原珠央さんの『その言い方は「失礼」です!』。いったいどう言い換えればよいのか、気になる方は本書で確かめてみてください!
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意外と傷つくこの言葉
あなたは友人や職場の人などに、気軽に「疲れて見える」「やつれている」などといっていませんか? これらの言葉には注意が必要です。特に女性に対しては。
仮に今にも倒れそうなほど顔面蒼白だったり、明らかに相手が不調な場合には、「やつれていますね」といっている場合ではなく、「座ったほうがいいですよ」といって、手を差し伸べることを優先すべきです。
例えば「髪が乱れているよ」でしたら、その場で直すことができますが、「疲れて見える」「やつれている」と指摘されても、その場ではどうすることもできません。
ましてや、それが朝早い時間だったとしたら、その人は一日中「私は疲れて見えるのかな……」と気にしながら過ごすことになり、余計に疲れてしまいます。
実際に、知人から聞いた話があります。
「仕事でお会いした営業の方に、『前回お会いしたときよりも、疲れていませんか?』といわれて、ハッとしました」という事務職の20代の女性。そのとき、それほど疲れているわけではなかったそうで、「そんなに疲れて見えるのかしら……」と落ち込んだそうです。
また、営業職の30代の女性は、「職場で同僚の男性から『やつれて見える』といわれたとき、本当に失礼だと思いました。だって、『老けて見える』といわれているのも同然ですから」と話していました。
40代のエンジニア職の男性は、「いつもパソコン作業で寝不足が続くこともあるので、『なんだか少しやつれてない?』と同僚にいわれたとき、嬉しくはないけれども、相手によっては、気にかけてくれているように感じることもあります」と話してくれました。
さらには、病気で退院したばかりの70代の男性は、「『やつれている』といわれたら『病人みたいに見えますよ』といわれているのと同じだから傷つきます。『やつれている』と人様にいうなどありえない」と憤っていたと、医療関係の知人から聞きました。
相手を思いやる言葉に言い換える
誰もがいわれて、複雑な心境になったり、落ち込んだり、傷ついたりする言葉は徹底して慎むべきです。
40代の私が、「吉原さん、なんかやつれているね?」と誰かにいわれたら、「やつれている=元気がない=覇気がない=老けて見える」と連想します。
そのときに私が元気であればあるほど、「えっ、こんなに元気なのに、やつれて見えるなんて! ということは、相当に老けて見えるのかも……」と、なおさら落ち込みそうです。
シワやたるみ、脂肪、筋肉など見た目の変化が出やすい40代以降の女性でしたら、私と同じような思いをされる方が多いのではないでしょうか。
そもそも「やつれている」「疲れている」というのは、相手に伝える必要も価値もない言葉だと、私は考えます。
仮に相手が疲れて見えて、本当に心配しているのであれば、相手の疲れ切った顔の印象に釘を刺すようなことはいわず、「最近、ゆっくり休めていますか?」「とても忙しそうだけど、体調は大丈夫?」「最近、お変わりはございませんか?」などと聞いてあげるほうが、優しさに溢れた表現になります。
相手に対して、「やつれている」「疲れている」という言葉はいう必要がないのです。
相手が疲れて見えれば見えるほど、優しくて元気を与えられる声がけができる人を目指したいですね。
その言い方は「失礼」です!
「かわいそう」「偉いですね」「遅くなりました」「だから」「疲れて見える」……。ついこんな言葉を口にしていませんか? 実は、これらはすべて「失礼」な言葉。気づかぬうちに相手を傷つけたり、怒らせたりしているかも……。そうならないために読んでおきたいのが、イメージコンサルタント・吉原珠央さんの『その言い方は「失礼」です!』。これらの言葉をどう言い換えればよいのか、気になる方はぜひ本書で確かめてみてください!