人気占い師、真木あかりさんの新刊『2022年下半期 12星座別あなたの運勢』より、12星座別・ご縁の傾向と対策をお伝えいたします。
総合運
12年に一度の、飛躍のチャンス
5月、「幸運と拡大の星」と呼ばれる木星が12年ぶりにおひつじ座に巡ってきました。この星が巡るときは、人生の転機となるような出来事がさまざまなかたちで起こり、一気に忙しくなってきます。あなたもすでに、そうした変化を感じているでしょうか。まだの方は、きっとこれから。木星は10月末に一旦、ひとつ前のうお座に戻ることになっているのですが、12月下旬にはふたたびおひつじ座に巡り、そこから2023年5月中旬までおひつじ座の運を力強く底上げしていきます。ぜひ、楽しみにしていらしてください。
木星は、「幸運と拡大の星」といっても、ただ幸運をもたらしてくれるだけのラッキースターではありません。「拡大」というのは、起こした行動に対して大きなリターンがあるという意味合い。まずは行動を起こす、ということが最大のポイントとなります。といっても、おひつじ座の人は「気付いたら行動していた」タイプの方ですから、きっとそのあたりは問題ないでしょうね。おそらくですが、5月下旬から7月頭にかけて、抑えがたい衝動に突き動かされるようにして行動を起こす、という方がとても多いのだろうと思います。「心が動くままに、まずは行動!」というおひつじ座らしい衝動を、ぜひ大切になさってください。
木星が自分のところに巡ってくると、結婚や離婚、転職、独立など、人生の一大転機と呼ばれるような出来事が起こる人がとても多くなります。多くの場合は自分で選び取るのでしょうが、「まさか」と言いたくなるような展開も起こりうるでしょう。たとえば離婚や退職といったものは、文字面だけ見れば「とても『幸運と拡大』のようには思えない」という方も多いかもしれません。仮に自分らしさを抑えるかたちで結婚生活を送っていたり、本意ではない働き方をしていたりした場合は、はたして幸福と言えるでしょうか。その人が過去に選択したことが、間違っていたとは申しません。努力してこなかったというわけでもありません。ただ、人生にはさまざまな条件──自分では選べない人間関係、景気や環境の変化、接する相手の心境の変化など──が折り重なるようにして、袋小路にはまりこんでしまうことがあります。誰を責めても仕方ない、乗り越えるための努力もいつか役に立つのかもしれない。そんな転機のひとつとして、離婚や退職といった選択肢も視野に入れてくれるのが、木星という星なのだろうと思います。「おひつじ座は2022年下半期に全員離婚する」といった物騒なことを申し上げたいわけではないので、ご安心くださいね。
思えば結婚や転職・独立といった、一見すると晴れ晴れしい旅立ちのようなイベントも、決して幸福なものばかりではないのです。この未来なら絶対に大丈夫、幸せになってみせる。そんなふうにして選び取った選択肢なのに、「こんなはずでは」と思わされることもありますね。そして幸せの価値観は、人によって異なります。大事なのは、イメージで幸不幸をジャッジするのではなく、ひとつひとつの出来事に対して、「自分はこれを選ぶ。そして幸せな未来を作るのだ」と、自分の人生の舵をしっかりと握りしめていることです。わからないと放置したり、誰かに握ってもらったりしないことです。
ただ、誰もがわかっているようで「果たしてこれなのだろうか?」と迷ってしまうのもまた、幸福というものであろうと思います。おそらくですが、おひつじ座の人は7月末から10月末にかけて、自分の幸福観と今一度、本気で向き合う時間があるはずです。自分が純粋に幸福だと思えるのは、どんな状態であるのか。幸福だと思えないことは、何なのか。誰を気にするでもなく、世間の“ふつう”に合わせようとするでもなく、しっかりと向き合ってみたいところです。
自分を生きやすくする「情熱の燃やし方」を知る
自分らしくどんどん行動を起こしていきたい時期ですが、8月下旬からは少し様相が変わってきます。「まっすぐに」「せずにはいられない、という衝動を持って」「考えるよりも前に」行動を起こすおひつじ座の人が、それだけでは前に進みにくくなるのがこの時期なのです。普段通りに動いているつもりでも、なぜか周りの反応が鈍かったり、思った以上に手こずったりするのです。まるで、いつの間にかゲームのルールが変更になりでもしたかのように。腰を上げられない、やる気が出ないといった人もいそうです。7月まで調子が良かっただけに、肩透かしを食った気分になるのかもしれません。
この不調から抜け出し、おひつじ座らしく頑張っていくためにはどうしたらいいのでしょうか。重要なのが「動く前に考える」こと。生まれたての衝動をそのまま、飛び出していくための情熱に転換できるのがあなたの強みではありますが、そろそろ「考えてから動く」パターンも身につける時期が巡ってきているのでしょう。とにかく早く、ストレートに行動を起こすことと比べてみると、ワンクッションもツークッションも挟むようで、どうにももどかしいと思えるかもしれません。ただ、大きなことを成し遂げるためには、スタートダッシュだけではどうにもならないことも多いというのは、あなたもよくわかっていますね。あなたの情熱は「出す」ことに意味があるのではなく、幸せな未来のために役立ててこそ、意味があります。何のために頑張るのか、何をして何をせずにいるべきか。そうしたことと、しっかり向き合っていくといいでしょう。
おそらくですが、この時期に行動を起こせなかったり、やる気が出なかったりする人は、ただ「情熱を効果的に燃やす方法に気付いていないだけ」なのだろうと思います。考えれば、動ける。そんなふうに思ってみると、物事が前に進みやすいはずです。
朝が来る直前の、一番暗い時間帯
11月、すっぽりとエアポケットにはまりこんだように、なんとも説明のつけがたいモヤモヤが心のなかに広がっていきそうです。水にブルーブラックのインクをぽとりと落としたように、じわりと広がっていって元には戻らないのです。自分のなかの決して明るくない部分と向き合ったり、すでに終わってしまったことについて悔恨の念にとらわれたりするのかもしれません。美しい記憶ばかりではないのでしょう。ただ、「あのとき、これは本当に嫌だった」「本当は、こうしたかった」といった思いが浮かんできたならば、ぜひ大切にしてみてはいかがだろうかと思います。なぜそうせざるを得なかったのか、今だったらどうしたいのか。起こったことを変えることはできなくても、自分の認識を変えることはできます。そうやって深く意識を追いかけて、説明するのに足る言葉を見つけ、自分のなかで過去に決着をつける。そうすることで、12月下旬からはふたたび心に光が差し込むようになるでしょう。そう、おひつじ座の「躍進のとき」には、間に50日程度のブランクがあり、それがこの晩秋から冬にかけての季節なのです。
「夜明け前が一番暗い」と、よく言われます。夜明けの時間が近づいて、世界が紺青色に染まり始める直前の、とっぷりと暗い空の色。部屋のなかをひんやりとした静寂が満たす、つかの間のひととき。明けない夜はないと言うけれど、自分のこの気持ちはずっと明けることはないのではないか──人生において、そう思えるほどの暗さを経験した人ほど、朝日に照らされたときの希望がビビッドに、実際以上の明るさに感じられることでしょう。暗いところから這い出した経験が、自信にもつながっていくはずです。
暗さを語られて、前向きな展望なんて抱けない。未来の自信よりも、今の自信を与えて欲しい。そう思われる方も、おられるかもしれません。ただ、敢えて申し上げますが、この時期をどうぞ恐れないでいただけたらと思います。自分の心の闇と向き合うことを、消してしまいたい記憶を思い出すことを、できる分だけでいいので向き合っていただけたら嬉しいです。占い師が「いい時期ですよ、きっと良くなりますよ」と言うだけでは得られない “生きる力”を、あなたが自分の手でちゃんとつかめるのが2022年下半期だからです。ここで起こることは、あなたが持ち前の情熱をより生きやすいかたちで燃やす、レッスンのようなもの。そしてあなたは、乗り越える力をすでに身につけています。「できる」と思って動いて大丈夫です。
2022年下半期から、2023年5月中旬までの行動は、向こう12年の運のベースとなります。12年の運を作っていくのが、今なのです。思い切り自分らしく、情熱を燃やしていきましょう。あなたならきっとおできになると、私は確信しています。
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※完全版(12星座分)のみの特典となります。星座別の分冊版からはご覧いただけません。恐れ入りますが、ご了承ください。