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2023年上半期の星占い

2022.11.28 公開 ポスト

2023年上半期 さそり座の運勢真木あかり

人気占い師、真木あかりさんの新刊『2023年上半期 12星座別あなたの運勢』(12月9日発売)より、総合運をご紹介します。
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総合運

いつもの自分が一番いい。

5月上旬まで、仕事や生活に活気が満ちています。仕事量が増えるだけあってとても忙しいのですが、課せられた役割を確実に果たしていける充実感が、日々のモチベーションを高めてくれるだろうと思います。人の役に立って「ありがとう」と感謝されることも、例年以上に多いでしょう。やりがいのある、充実した日々です。

ちなみに占いで「忙しい」と書くと、少なからぬ人が「いやな年だなあ」という反応をなさいます。私も、占いを学ぶ前であれば「もうすでに忙しいというのに、まだ上乗せされるのかなあ。お先真っ暗だなあ」と思ったことでしょう。さりとて「暇だと書いてあったら嬉しいのか?」と聞かれると、さそり座の人はちょっと迷ってしまうと思います。要は、自分がとことん、妥協ゼロで何かに打ち込むことができるなら、忙しかろうが暇であろうが、そこにはあまり意味を見出さないのがさそり座だからです。目が回るほど多忙であっても、とことん妥協せずに打ち込めるなら、満足できるものとなります。一方、暇で暇で時間が有り余っていて「仕事があったら呼ぶから、それまで何をしていてもいいよ」と言われても、そこに自分を満たす何かがなければ無味乾燥のつまらない日々と感じるでしょう。

2023年上半期のさそり座は、そうした意味で素晴らしい充実感を得られるだろうと思います。5月中旬まで、「幸運と拡大の星」と呼ばれる木星があなたの仕事を管轄する場所に巡り、自分に課せられた役割においてベストを尽くすことを促してくれるからです。そこには責任や締切やルールが伴い、窮屈だと感じる人も多いです。一方、さそり座の人は「この条件のなかで、どうベストを尽くそうか? と積極的に考えていくのでしょう。すでに幕は上がっているのです。

 

ちなみにここで言う「仕事」とは、社会的成功や昇進といった「社会に認められる仕事」とは異なります。2023年にさそり座の人々が追い求めるのは、日々を維持していくための「労働」「作業」と呼ばれる分野の仕事です。己を律し、コツコツと粘り強く努力を積み重ね、周囲の信頼を獲得する。こうした地道な日々があってこそ、「社会に認められる仕事」が成立しうる、というわけです。ちなみにさそり座の人が「社会に認められる仕事」を目指すのは、2026年秋から2027年夏のこと。その頃には2023年に積み重ねた努力もすっかり定着し、呼吸をするように自然に使えるものとなっているのでしょう。

 

やるからには、とことんこだわる。突きつけられた制約のなか、つまらなくても苦しくても、そこから逃げずにベストを尽くす。限界まで工夫する。どこまでも粘り強く探求する。それがさそり座の人々の持ち味です。2023年はそうした姿勢が肯定され、評価される年ですから、忙しいというのはある意味「チャンスが多い」と言っても過言ではないでしょう。多忙になってきたら「よしよし」とほくそ笑むくらいのことは、してもいいのかもしれません。

 

ひとつだけご注意いただきたいのは、オーバーワークでしょうか。さそり座の人の常として、「仕事に全力を尽くす一方で、無理をすることにも粘り強く妥協なく全力を尽くす」という点があります。過去に何度か、激務が続いたあとにぶっ倒れて寝込んだ経験を持つ方は多いのではないでしょうか。持ち前のタフネスが、自らを追い込むことにも向けられること──2023年上半期のさそり座さんについて私が心配するのはそこだけです。どうか、ほどほどにしておいてください。

この5月中旬までの時期は、仕事のほかに「調整」という意味合いも働きます。仕事量や労働時間は調整が可能ですから、無理なことは無理と言う、時間の使い方を工夫するといった能力を伸ばす時期でもあります。今のあなたにはすでに「そういう時期」とおわかりいただいていますから、あとはもう限界になる前に「調整」の2文字を思い出すだけです。人生は往々にしてそれが難しく、多くの有用な教訓は失敗したあとに苦く思い出されるのが常です。が、占いの健康的な使い方としてひとつ、心の隅に留めておいていただけたらと思います。

ブレない自分でいるための、心のレッスン

3月上旬、土星が2年強ぶりに移動します。土星は「試練と制限の星」と呼ばれ、人生のそのときどきのステージに必要な学びと経験を与えてくれます。

ちょっと時間を巻き戻してご説明しますと、前回土星が移動したのは2020年末。この頃から家族や同僚、友人などとの課題が浮上する時期に当たっていました。悪く思われないか、嫌われていないかと気が気でなかったという人は多そうです。本当のところは確かめるすべもありませんから、さぞかし不安だったことでしょう。頑張りましたね。家族との間に少なからぬ問題を抱え、解決に長い時間を要した人もいるでしょうか。いまだ解決し難い家族の問題があるなら、3月中旬以降は緊張が緩み、話しやすくなってくるはずです。ここまで対話を重ねたりじっくり考えたりするなかで培った力を、しっかりと活かしていけるでしょう。

 

土星が移動する3月中旬以降は、自己表現について「試練と制限」の意味合いが効いてきます。自分に価値があるのだろうか、と思うと不安になりますし、価値を見出せなければ発言や行動にも自信が持てません。結果として、「遠慮する」という行動に出てしまうことが増えるでしょう。やりたいことがあっても勇気が出なかったり、仕事で他人の意見ばかりが優れたものに感じられ、自分の意見を言えずに終わったりと、モヤモヤは募る一方でしょう。そればかりならまだしも、押しの強い人に見つかるとこれほど厄介なことはありません。流されるまま、気が進まない仕事を押し付けられてフラストレーションを溜めることになります。

次に土星が移動するのは、2026年2月。つまり、それまでは自己表現の「試練と制限」が、多少強弱はあるものの続いていくことになります。

 

ひとつ覚えておいていただきたいのは、土星が与える試練というものは、「克服できる試練」である、ということです。かぐや姫が求婚者たちに要求した、蓬莱の玉の枝や火鼠の皮衣のような、解決法が存在しないものではありません。

そして多くの場合、自分でも薄々「そろそろちゃんと向き合わないといけないんだろうなあ」と思っていたテーマであろうということです。自分の意見をちゃんと言えないと、物事はどうしても受け身になります。「私はこうしたい」が言えないと、仕事では大きな声に負けてしまいます。あなたのなかにどんなに正当で筋の通った理由があっても、言わなければ伝わらないのですね。当たり前のこと、でも面倒だったり気が引けたりして言えないこと。そういったものをひとつひとつ、丁寧に言えるようになっていくのが、ここからのあなたなのでしょう。「ブレない自分」は、すでにあなたのなかにあります。土星が与えてくれるのは、それを皆の前でも貫いていくための、レッスンの機会なのだろうと思います。

 

ちなみに、土星が3年かけて鍛えてくれる「自己表現」には、愛も含まれます。愛というのは、自己表現のひとつのかたちなのですね。愛される価値があるのか、愛する資格があるのか。そういう疑問が頭のなかによぎったときは──まずは私が「あるに決まってるじゃないですか!」と申し上げておきたい、というのはさておき──頑張りどきです。大好きな人も自分も大切にするために、乗り越えられる試練を乗り越えていくときです。心のなかにある気持ちを、どんな手段を使ってでも伝え切るときです。あなたが幸せであるために。

かけがえのないパートナーシップを築いていく時期。

5月中旬、「幸運と拡大の星」と呼ばれる木星が、あなたのパートナーシップを管轄する場所に巡ります。ここから1年、結婚や仕事上の強い関係性づくりには、前向きな風が吹き続けるでしょう。人と接点を持ち、相手にコミットすることによってあなたの人生が発展するので、人が集まる場所には積極的に顔を出していきたいところです。

 

恋人がいる人であれば、ここからの1年は結婚や同棲といった話が進みやすいでしょう。恋を探している人なら、誠実な人との出会いを得やすい時期です。「理想はこういう人」というのはあってOKですが、そればかりにとらわれない姿勢がご縁の可能性を広げていきます。

ちなみに、ここで扱う「パートナーシップを築いていく時期」というのは、決して「姫と王子は結婚して、仲良く暮らしました」ということばかりではないと思います。愛というものは、生まれるときは簡単でも、継続していくためには努力が必要です。お互いが相手のために努力している状態でないと、物語はハッピーエンドにならないのです。ですから、恋人がいてもお互いに背中合わせのような状態が続いているなら、この時期に別々の道を歩みましょう、という結論に至る可能性は大きいでしょう。ただ、改善の余地はあります。ふたりがしっかり向き合うために必要なことを、していくということですね。あなたも想像はつくかと思いますが、「説得」でも「詰問」でも、きっと困難です。まずはあなたが、出会った頃のときめきに戻ることが大事だったりするのかもしれません。ただ「好き」だけで良かった頃に、何をしていても嬉しかった頃に。

 

完全に付け足しのようになってしまって恐縮ですが、「パートナーシップ」は仕事においても適用されます。「相棒」や「バディ」的な相方ができる人は多いでしょう。また、「顧客−外注先」以上の信頼でつながった関係を、取り結んでいく人も多そうです。大事なのは、どちらが上でも下でもなく、対等にものを言える関係です。だからといって顧客に「おいお前」なんて呼びかけるようなヤンチャはお控えいただきたいのですが、「力を提供する−力を提供してもらう」という関係においては、両者は常に対等です。その前提で人と接していくといいでしょう。懇親会やパーティーなど、社交の場にも積極的に足を向けてみたいところです。

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