シンプルなスーツを着こなせるのが「大人の女性」の必須条件浅野裕子

もっと素直になりたい、もっと輝きたい、もっと成長したい……。多くの女性から支持されてきた作家、浅野裕子さんの『私の運命が動き出す、30秒マナー』は、30代になったあなたへ贈る「素敵なオトナの女性」になるためのヒント集。人づきあいから、会話、社交、ファッション、身だしなみまで、今すぐできることが盛りだくさんの本書から、ぜひ実践してみたいマナーをご紹介します。

＊　　　＊　　　＊

鏡に映った自分をチェックしてみる

三十代半ばを過ぎた大人の女性に、是非とも着こなしてほしいものがあります。

それはスーツです。

スーツの中でも、ごくシンプルなジャケットとノーマル丈のスカートという組み合わせを着こなすことこそ、大人の女性の必須条件だと思うからです。

シンプルなスーツほど、姿勢や体形を浮き彫りにします。どこもごまかしようがありません。

自分の体形に自信がないと、ついそれを覆い隠すような服を選びがちになるものです。ですが35歳位から自分の体形をごまかしていたら、この先ずっと、体形ばかりでなく心までごまかすという人生を生きていくことになるのです。

 

自分の姿を見つめるためにも、今ここでシンプルなスーツに挑戦してみてください。ストッキングとハイヒールを身につけて鏡の前に立ったとき、背筋を伸ばした美しい姿勢に映っているかどうかも確かめてください。

もし自分が思い描くような姿に映っていなければ、どこに問題があるのか厳しくチェックをするのです。理想と違う原因は姿勢か、体形なのか、それともスーツの選択か……、自分自身を見直すきっかけが生まれます。

日常的に楽な服ばかり着ていると、スーツが堅苦しく感じるかもしれません。

けれど、35歳で自信を持ってスーツを着こなせないということは、自分の生き方に自信が持てていないことでもあるのです。

自分に似合うスーツをきちんと選ぶ

私は家庭に入った女だから、という言い訳は通用しません。

日常的にはスーツを着る機会があまりないという人も、改まった席や会食、子どもの入学式など、いざという場合はやはりスーツを着るわけです。

キャリアのあるなしにかかわらず、女性のスーツ姿は生き方を反映します。

もしあなたが日常生活に流されて、緊張感に欠けた生活を続けていれば、それはそのままスーツ姿に出てきます。

スーツを着る機会は、生活を見直すきっかけにもなるはずです。

 

また、自分に似合うスーツをきちんと選ぶというのも、大切なことです。

スーツというとカチッとしたイメージと思い込んで、自分には似合わないと決めつけている人もいるようですが、スーツほど中に着るインナーによって、トラディショナルにも、フェミニンな雰囲気にも演出ができるアイテムはありません。

インナーのみならず、それは着る人の持つ雰囲気によっても決まります。

雰囲気というのは、顔立ち、ヘアスタイル、背の高さ、体形、職業、生活スタイルなど、様々な要素が混じりできあがるものなのです。

ここでもやはり、自分で見極める目を持つということが、とても重要なポイントになってくるわけです。

 

スーツは、エレガントな大人の女性の必須アイテムだということを、再確認してください。そして、自分に似合う最高のスーツを選んで、是非挑戦してみてください。