肌の炎症老化を食い止める3つのスキンケア｜賢い肌は裏切らない｜理系美容家かおり

皆さんは「アンチエイジング」と聞くと、最初に何を思い浮かべますか？
美容好きな方であれば、まずはUV（紫外線）ケアではないでしょうか。

OPTICA（旧・米国光学会）によると皮膚の老化要因の８割は『光老化』で、中でも紫外線はダメージの大部分を占めています。

どんな高級美容液を使うよりも先にUVケアが大事！と私は日焼け止めを塗り、必ず日傘を差しているのですが、最近は着実に小ジワが増えている気がするのです。
紫外線以外のダメージも考えないと！と焦っている昨今、よく耳にする言葉があります。

「インフラメイジング（inflammaginginflammaging）：炎症老化」です。

「インフラメイジング」という「inflammationinflammation（炎症）」と「agingaging（加齢）」をかけ合わせたという言葉が医療・美容業界で広がってきています。UVダメージの先にある『炎症』が、昨今のアンチエイジングのトレンドです。

炎症のトリガーとなるのは紫外線だけでなく、ブルーライトや糖化（タンパク質や脂肪が「糖」と結びつくこと）、ストレスなども関わっているという研究報告があります。

UVケアをして、血糖値を急上昇させない食事で糖化を抑制。よく寝てストレスのない環境にいれば、エイジングの進行は限りなく抑えられるでしょう。しかし、実生活を送る上ですべては不可能。

それでは、効率的なエイジングケアとは何をすれば良いのでしょうか？　
「保湿」「抗炎症」「抗酸化」のトリプル機能をセットにしたスキンケアが有効です。

世の中には様々なアンチエイジング成分がありますが、『最大で最低限のスキンケア三大機能』と呼ぶのにふさわしいと私が思うのは、「保湿」「抗酸化」「抗炎症」です。

保湿（肌の最外層である角層を整えるケア）
角層が健常だとその下にある細胞の働きが正常化し、炎症しにくい健やかな肌作りができます。これがスキンケア最大の効果で目的でもあります。

抗酸化
肌トラブルの元となる活性酸素を除去し、肌細胞の働きを正常に保ちます。
法律上、肌への抗酸化効果は化粧品の効果として謳ってはいけないため成分をチェックする必要がありますが、愛され美容成分No.１のビタミンC誘導体が抗酸化にはおすすめです。

抗炎症（保湿や抗酸化でカバーできないトラブル）
医薬部外品であれば「抗炎症成分」としてグリチルリチン酸ジカリウムやグリチルレチン酸ステアリル、トラネキサム酸、アラントインなどの成分が有効成分として配合されています。一般化粧品でも、成分表を見ればこれらの成分を見つけることができます。
最近、流行の「CICA」成分も働きの本質は「抗炎症」です。
　
スキンケア化粧品の選び方で迷った時には保湿・抗酸化・抗炎症の効果が揃っているかを確認してみてください。高価なアンチエイジング成分と異なり、プチプラコスメでもアプローチが可能です。

私はまず、化粧水や乳液を使用感、保湿感、ブランドやコンセプトで好きなものを選んで、抗炎症や抗酸化成分はあとから見て「よしよし、入ってるな」と確認しています。

研究が進むにつれ、肌トラブルの要因はますます解明されていきます。
全てに対処するのは大変なので、「炎症」に着目すれば、脱インフラメイジングなスキンケアができるはずです。