人気占い師、真木あかりさんの新刊『2024年上半期 12星座別あなたの運勢』より、総合運をご紹介します。
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総合運
今こそ「生活をやる」タイミング。
新しい1年、どんなことが待ち受けているのだろう。恋は、仕事はどうなっていくんだろう──そんなふうに期待で胸いっぱいになっている方には恐縮なのですが、ちょっと渋めの話題から始めてしまってよろしいでしょうか。と、いて座であれば即「ダメって言ったらどうするの!?」とワクワクしながら問い返すようなことを書いてしまいましたが、2024年5月末までは、「しっかり生活をやる」ということが何かと強調される時期です。振り返ってみればいて座は、2023年5月以降、これまで以上に多忙な日々を過ごしてこられました。仕事を中心に「ベストを尽くしたい」という思いから、むしろ自分から忙しくしにいっているようなふしもあったかなと思います。頑張ってこられましたね。
こうした出来事は、いて座の仕事や健康を管轄するエリアに「幸運と拡大の星」と呼ばれる木星が巡っているためです。何事も大きく「拡大」をしていく時期であり「幸福」を伴うことに間違いはないのですが、とにかくバタバタと気忙しい日々になりがちです。いて座の人はもともと「寝ないでやれば間に合う」的なノリで生きている人ですが、木星は2024年5月末までこのエリアに滞在を続けます。信頼という貯金を積めるいい時期ではあるのですが、いかんせん体力の限界を感じやすいでしょう。体調を崩してはせっかくのポテンシャルも発揮できませんから、2024年上半期は健康面に意識を向けていくといいでしょう。「休むのも仕事のうち」が合言葉です。
幸いにして、この時期は多忙である一方で「調整しやすい」時期でもあります。「全部自分がやらないとパーフェクトにできない」「もっと頑張らないと認めてもらえない」などといった、やる気と思い込みがマーブル状に混ざりあった感情はいったん押入れにでもしまっておいて、生活の改善に取り組んでみてはいかがでしょうか。というより「そうせざるを得ない」という空気もあります。改善の手段を取らなかった場合、1月末から5月末にかけては少々インパクトの強い“強制終了”のような出来事が起こり、軌道修正を強いられるでしょう。そうやって外部刺激を受けることで初めて、ご自分が重ねていた「無理」に気づけるようなふしもあります。
ただ、丸腰で強制終了を受け止めるなどという無謀なことはしなくてもいいはずです。やるべきことを整理する、ちゃんと寝る、しっかり食べるなど、生活の基本を少しずつ、良くしていけると素敵です。時短家電に頼ったり、家事代行サービスに依頼したりと「時間を買う」方向にお金を使ったりするのもいいでしょう。忙しさも工夫でなんとかすることによって、強制終了を「軌道修正」くらいの勢いにしてソフトランディングさせられるだろうと思います。
「しっかり生活をやる」という点でいえば、親や家族、住まいに関することで課題に直面させられる人もいそうです。そうした状況がすでに訪れている場合、解決には何かと時間がかかることを覚悟しておかれるといいのかなと思います。目安としてはだいたい、2026年まではじっくりと向き合うことになるでしょう。
これは「試練と制限の星」と呼ばれる土星が、いて座にとって家族や住まいを管轄するエリアに滞在している影響です。「やばいかも」と思いつつ、忙しさにかまけて放置してきたことが、この上半期は顕在化するかもしれません。家族や住まいといえば、生活の基盤です。忙しい最中にこうしたのっぴきならない問題が差し込まれると、自分のルーティンを調整するだけでは立ち行かなくなり、結果的に職場なり家族間なりに人間関係の不和を生んでしまうこともあるでしょう。スピード解決ばかりを良しとせず、時間をかけて現実的な改善をはかるつもりでいるといいように思います。
生活をしっかりやっていくには、お金も重要です。さまざまなものが値上がりする世知辛い世の中ですが、いて座の人は1月下旬、お金とガッツリ向き合ってきた15年間にいったんピリオドを打つことになっています。本当の意味での終わりは11月下旬ですが、1月下旬から9月頭までは、その影響を十分に感じられることでしょう。この15年ほど、かつてないレベルで「稼ぐ」ことに力を入れていらっしゃった人は多いだろうと思います。もっと豊かになりたい、安定して稼ぎたいという抗いがたい欲のようなものが、常に胸のなかにあったのではないでしょうか。
これは「破壊と再生の星」と呼ばれる冥王星の影響。冥王星は2008年頃から、あなたの金銭感覚やお金の使い方などに大きな「変容」を呼びかけていました。収入を大幅に上げた人は多かったでしょうし、判断ミスで損をしたこともあったでしょう。そうしたなかで、大切にしたいものや稼ぐスタンスが大きく変わる時期に当たっていました。人生を変えるようなことが、お金というテーマで起こる時期だったのです。今まであなたらしい生き方を妨げてきたお金やモノ、価値観がある場合、ここで「破壊」され、自分が本当に求めていたお金やモノ、価値観が「再生」されるのです。前述したように、家族の課題にもスポットライトが当たる時期でしたから、「家族とお金」のようにセットで頑張って向き合ってこられた方もいらっしゃるかもしれません。
こうした日々も、いよいよフィナーレを迎えつつあります。1月下旬以降、上半期はお金まわりのことで「もう大丈夫だ」と思えるシーンが増えるでしょう。ほんとうに、長い旅路でした。嬉しいことが数え切れないほどある一方で、考えあぐねて眠れない夜もあったでしょう。きっとこれからも悩む日はあるだろうけれど、なんとかやっていけると確信を持てているのが今のあなたです。疲れた足をさすって進むここからの道は、橋が落ちたり倒木に阻まれたりすることもない、だいぶ穏やかなものであるはずです。
人に恵まれる、開放的な時間がやってくる。
5月末、木星が移動することで、急に人とのかかわりが増えてきます。「人に恵まれている」と感じることが増えるでしょう。すでに、1月下旬から人とのかかわり方について大きな心境の変化を感じている人が多いと思います。もとより、決して人嫌いではないものの、群れることは本能的に避けるのがいて座の人々ですが、2024年5月末から2025年6月上旬にかけては、「敢えて人と一緒に行動することを選ぶ」のかもしれません。単独行動派だった人が、バディやビジネスパートナーに恵まれ、人と動くことの価値を知る。相手の要望に応えているうちに、やりたいことがどんどん大きく膨らんでいったり、望みが実現していったりと、人を通して成長する実感を得る。そうしたことが、どんどん増えていくのでしょう。不思議と、出会う相手も変わってきます。仕事でもプライベートでも、人間関係と世界を広げていくといいでしょう。
あなたは素晴らしい想像力と行動力の持ち主ですが、自分ひとりで考えることってどうしたって限界があるのですよね。おそらくですが、2023年の春から初夏にかけて、自分の限界を感じるような出来事も経験なさっていたのではないでしょうか。その問題はここから約1年をかけて、前向きな解決をはかっていけるだろうと思います。
いろいろな人から連絡が来るだろうと思いますが、待っているだけではつまらないでしょう。おそらくあなた自身も、狂おしいほどの「欲求」が心のなかに生まれます──人との出会いと、交流を求める気持ちが。「会いたい」「話したい」よりも、もしかするともう少し強い感情かもしれません。たとえば「この人に会わなければならない」「どうしても、こういうジャンルの人たちと話をする必要がある」などといった気持ちが生まれたときは、行動を起こしてみるといいでしょう。
人によっては、不思議とコミュニケーションに迷いが生まれることもありそうです。それまではそつなく会話のラリーを続けることができていたのに、ふと迷いが生まれるのです。話したいテーマ、聞きたいこと、言葉を選ぶこと、相手の気持ちを汲むこと。ときに、思い切って話したことが裏目に出てしまうこともあるでしょう。でも、そこからも貴重な学びを得られるのがこの時期です。いっそ口をつぐんでいたほうが楽だ、と思うこともあるかもしれませんが、この時期のあなたは語らずにはいられませんし、語らずして得られるものも少ないのだろうと思います。
人生を変えるような学びが、ここから始まる。
1月下旬以降、知的好奇心が高まってくる人も多そうです。おそらくですが、「絶対にこれを学びたい」「この知識をものにしたい」という欲求にかられる、そうしたテーマを見つけることができるのです。そうした時期は今後20年ほど継続するので、すぐに見つけられなくても「自分だけツキが巡ってこないのだ」などとしょんぼりしなくて大丈夫です。義務教育で向き合う勉強と違って、人生における学びというのは、いつスイッチが入るかわからないもの。あなたにとってベストなタイミングでその対象と出会うことが、一番大事なんですね。
今回、こうした学びへの欲求をもたらすのは冥王星なのですが、冥王星の恩恵というのは予測不能。占い師がそんなことを言うのは反則な気もしますが、「よりによってそうくる!?」と思わされるようなタイミングで、「それアリ!?」と思うような顔をして巡ってくることが多いのです。きっと「学ばなきゃ」などと思う間もなく、気づいたらモリモリ情報収集をしているような学びのテーマが、あなたがスタンバイOKとなった瞬間に、それとわかるようにして舞い込んでくるはずです。
2024年は1年を通して、心奪われるような学びのテーマが見つかりやすいときです。ぜひ前向きにチャレンジしてっていらしてください。ちなみに、以前心理学の先生からうかがった話ですが、「うちの子、やりたいことがないって言うんです」と相談に来る保護者に対しては「できるだけさまざまな経験をさせてあげてください」と伝えるのだそう。「やりたいことがないんじゃなくって、まだ出会っていないだけなんだね」と、先生はおっしゃっていました。まずはいろいろなものに触れてみる──それは、これからの20年に経験することの幅を広げてくれるのかもしれません。広げようのある未来、なんとも楽しみですね。
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