最近、なんとなくお金が減るのが早いと感じること、ありませんか？井戸美枝（ファイナンシャルプランナー（CFP®認定者）、社会保険労務士、経済エッセイスト）

人気ファイナンシャル・プランナーの井戸美枝さんが「ひとまずこれだけ知って、やっておけば大丈夫！」というポイントをギュッと詰め込んだ新刊『好きなことを我慢しないで100万円貯める方法　20代女子のためのお金の基本』より、「どうして投資をするべきなのか」の解説をお届けします。

4月5日には、本書の刊行を記念し、井戸さんと、「つみたて王子」こと中野晴啓さんの、ビギナー向け投資講座を開催。こちらもご参加をお待ちしております。

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物価上昇の時代。投資でも「手持ち資金」を増やすことが大切

最近、同じように生活をしているのに、なんとなくお金が減るのが早いと感じることがありませんか。

そうです。少しずつ少しずつ物価が上がっているからです。

日本は20年以上にわたって物価が上がらない「デフレ」という経済状況にありました。デフレ経済では、物価が上がらない代わりに、お給料も上がりません。経済が発展せず、閉塞感のある社会になってしまいます。今、やっとそこから脱して、物価が上がる→企業が儲かる→お給料が上がるというインフレ経済に移行しつつあります。物価高というと、少し嫌なイメージがありますが、私たちにとって、経済が発展する明るい兆しでもあるのです。

ただし、インフレ経済では、物価が上がる分、お金の価値が下がるという現象が起きます。昨日まで1000円でチョコレートが5 個買えていたのに、今日は1000円で4 個しか買えない。それだけお金の価値が下がったということになります。これは、自分の持っている預貯金も同じこと。つまり、金融機関に預けているだけでは、保有資産の価値は実質的には下がってしまうのです。物価が毎年3％ずつ上昇していくと、1000万円は10年後には、実質約744万円の価値になってしまうというデータもあります。

それを防ぐには、自分のお金も経済成長の波に乗せて、物価高以上に増やしていく必要があるのです。それが投資なのです。

お金を貯めるのは夢実現のため。まずはマネープランを

2024年から新NISA制度がスタートし、投資を始めたという話を耳にすることが増えてきました。「私も早くしなければ！」と気持ちがあせっている人もいるでしょう。

せっかく始めてみたい気持ちになったのですから、早速チャレンジしててはいかがでしょうか。ただし、やみくもに投資を始めても、すぐに熱が冷めてしまい、運用したお金を全部使い果たしてしまった、ということにもなりかねません。

もちろん、お金は使うためにあります。貯めたお金を使うのは構いません。ですが、お金を貯めるのは、自分の夢を実現するためです。夢実現のためには、いつまでにいくら貯めなければいけないのか、という夢プラン＝マネープランをまず作ることが大切なのです。投資をするときには、特に使う目的を明確にすることが大事なので、再度お金を貯める目的と運用の関係についてお話しします。

時間を味方につけてコツコツと積み立てる

例えば、結婚するときには、結婚費用に約350万円がかかります。もちろん、そのお金すべてを自分で貯めなければいけないわけではないでしょう。しかし、たとえ自分が支払うお金が100万円であったとしても、突然、自分のお財布から出せる金額ではありません。

このように、海外旅行でも、結婚でも、マイホーム購入でも、資格取得でも、自分の夢実現のためには、ある程度まとまったお金が必要です。それには計画的な準備が大切。「時間を味方につけて、コツコツとお金を積み立てていくこと」こそが、最も有効な手段となります。20代の一番の強みはたくさんの時間を持っていることです。そこに、投資という手段も組み入れていくことが重要となります。

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初心者歓迎！井戸美枝×中野晴啓「まだ新NISAやってないの？」と言われて焦っている人のための投資講座

4月5日（金）19時から、会場＆オンラインで開催します。詳細・お申込みは幻冬舎大学のページをご覧ください。