母の日のプレゼントに特別なセットを!
と、化粧品サイトからのメールが立て続けに届いて、でも読めなくてそのままゴミ箱へ入れた。
わたしだって母に「特別なセット」をプレゼントしたい。だけどできないから、そのセットに何が含まれるかもあんまり知りたくない自分がいる。
都心に住んでいたころは五月になると、花屋の前を通るたびにカーネーションを見て胸が苦しくなったものだけれど、今住んでいる村には花屋がないから良かった。
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愛の病
恋愛小説の名手は、「日常」からどんな「物語」を見出すのか。まるで、一遍の小説を読んでいるかのような読後感を味わえる名エッセイです。