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東京でひっそりスピリチュアル

2024.07.06 公開 ポスト

皇居:「の」の字形のお濠に隠された意味桜井識子(神仏研究家、文筆家)

神社仏閣を中心に、東京都内のスピリチュアルなおすすめスポットをまとめた書籍、桜井識子さんの『東京でひっそりスピリチュアル』。神様とお話しできる桜井さんだから書けた、驚きの新事実が満載の本書から、代表的なスポットをいくつかご紹介します。

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江戸城に埋められたすごいパワー

江戸城があった場所には、天海僧正が埋めた「天海パワー」があります。東御苑に入れるのはその江戸城跡に立てるということです。ウキウキしつつ、本丸跡を歩きまわりました。天守台のベンチに座っていたら、スサノオさんが、

「お前の座っているそこが、天海が埋めた力を最大に受け取れる場所だ」

と教えてくれました。たしかに、天守台にいると天海パワーを強く感じられるのです。パワーは本丸跡をぐるりと囲むようにして、点々と土の下にあります。ですから私は、天海さんはパワーを埋めたのだろうと思いました。何十年も、何百年もパワーを持続させるには埋めるしかないからです。

皇居・大手門の枝垂れ桜

最初は、「水晶」にパワーを入れて埋めたのかな? と思いました。水晶は記憶する力が強く、溶けたり、崩れたりしないし、いつまでも土中に残ります。水晶があるかどうか、見えない世界で土の中を一生懸命に探しましたが、そのようなものはありません。

そこで、今度は仏像? と考えました。天海さんはお坊さんです。仏像にパワーを入れ、それを埋めたのかと思ったのですが……これも違うのです。仏像だったら、掘り出される、盗まれることが考えられます。そういうことを避けるために仏像も利用していないのです。

家康公、秀忠公、家光公と、将軍が変わるたびに、天守は建て替えられています。天海さんは、この先建物の増改築もするだろう、建て替えもあるだろう、ということを予想していたはずです。そこを考慮すると、水晶や仏像、他の品物だと、建て替える時に見つかる可能性があり、それで違う方法にしていることが考えられます。

 

もしも、水晶や仏像を使用してそれが地中から掘り出されたら、その品物に天海パワーがあることを知られてしまうかもしれません。そのような能力を持った人物がいないとも限らないからです。

そうした人物に、万が一天海パワーを使われてしまったら、簡単に天下がひっくり返ります。下手をすれば徳川家は滅亡です。

それを防ぐために、絶対に掘り出されない、盗まれない、見つからないように……というわけで、天海さんは、なんと! 水を利用していました! 

特別な水に強大なパワーを込め、本丸を囲むようにして地面に撒いています。地中深く染み込ませているのです。よって未来永劫えいごう、誰にも掘り出されることはありませんし、盗まれる心配もありません。

つまり……天海パワーは永遠に続くものなのです。

 

前述しましたが、そのパワーとは将軍に対して、この国の民衆が従う、尊敬する、信頼する、慕うなど、反乱や謀反を起こさないように、将軍が国を平らかに治められるように働くものです。

現在もパワーは生きています。けれど、それを手にする方法を誰も知りません。将軍だけが知っていたのです。しかし、どこかでそれがうまく伝わらなくなったみたいです。それで、天海パワーを使わなくなったため、幕府が倒されたようなのです。

(ほり)の「の」の字に隠された意味

私は令和2(2020)年に『にほんの結界 ふしぎ巡り』という本を出しました。その本は神仏のパワーと大地に描いた図形がテーマでした。担当者さんが「面白い図形があります」ということで資料を見せてくれて、それでテーマが決まりました。そこには将門さんの北斗七星や、関西の五芒星があったのです。

資料は何点もあり、私の興味に引っかからないものもありました。そのひとつに、江戸城のお濠があったのです。

江戸城では江戸初期の拡張に伴って「の」の字を書くように、お濠が掘り進められました。「の」の字にしたのは、敵に攻められにくい、火事の延焼を防げるなどの理由が考えられるそうです。

スサノオさんにこの件をお話したところ、これは天海パワーを全国に広めるための図形であると言っていました。

江戸城に将軍のためだけにあるそのパワーは、将軍が地中から受け取って、国中に放出していました。天海パワーは人間が持てるものではありませんし、放出は1回やればいいというものではないため、何回かやっていたそうです。そうしないと効果は持続しなかったらしいです。

地中からパワーを取り出し、それを自分色に染めて(そのパワーが自分のためだけに働くようにして)、全国に放出しなければパワーは効果を発揮しません。江戸城でパワーを身にまとっているだけではダメだったのです。全国の人々にくまなく届けて初めて効果が現れます。

その放出方法が「の」の字に……つまり渦巻として、勢いよく撒き散らす形だったのです。ぶわ~っと日本中に放出することで隅々まで行き渡ります。水に変換して埋めてあるパワーですから、「の」の字のお濠によって水で渦巻の形をつくり、それを利用して勢いをつけていたわけです。渦巻ですから、じわじわとゆっくり広まるのではありません。スピードもあるのです。速やかに思いっきり日本中に広まります。

 

最初に「の」の字の話を担当者さんから聞いた時は「ふ~ん」でした。偶然「の」の字に見えるのでは? そう見ようと思えば見えるというこじつけなのでは? と思ったのです。たまたま仕掛けがあるように見えるだけで、「の」の字に意味はないように思ったので、取材をする候補から外しました。

これは天海さんが徳川家のために考案したものだったのですね。この天海パワーで江戸幕府は約300年も続いたのです。天海さん、すごい! と思います。間違いなく大天才です。そして、このパワーがある江戸城が現在は皇居であり、スサノオさんがおられる場所となっているのです。

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桜井識子『東京でひっそりスピリチュアル』

生まれ持った霊能力に加えて修行により霊格を上げ、 神様とおはなしができるようになった桜井識子さん。 そんな桜井さんが、東京都のスピリチュアルなおすすめスポットを紹介して 大きな反響を呼んだ『東京でひっそりスピリチュアル』が文庫となって登場です! 持ち運びやすくなって参拝のおともにますますぴったり。 本書をポケットやバッグに入れて、パワー絶大な首都の神様仏様にぜひ会いに行ってみてください。

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桜井識子 神仏研究家、文筆家

1962年広島県生まれ。霊能者の祖母・審神者の祖父の影響で霊や神仏と深く関わって育つ。1000以上の神社仏閣を参拝して得た、神様仏様世界の真理、神社仏閣参拝の恩恵などを広く伝えている。神仏を感知する方法、ご縁・ご加護のもらい方、人生を好転させるアドバイスなどを書籍やブログを通して発信中。最新単行本『ごりやく歳時記』のほか、『桜井識子の星座占い』『東京でひっそりスピリチュアル』『ごほうび参拝』『神様仏様とつながるための基本の「き」』『おみちびき』『死んだらどうなるの?』など著書多数。

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