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【新刊】AIに潰されない「頭のいい子」の育て方

2024.08.20 公開 ポスト

無限大の伸びしろを持つ子どもに共通する12の要素(4)

子ども時代に「神童扱い」された子は、大人になってからが心配!?富永雄輔

AIに淘汰されかねない時代は、見方を変えれば、AIを使いこなすことで大化けできる時代でもある。ただし、そこは、偏差値などの評価基準はほぼ意味を持たない世界だ!

いったい、どんな側面に注目して子どもを伸ばしていけばいいのか?「伸びしろのある子ども」とはどんなタイプなのか?

富永雄輔さんの最新刊『AIに潰されない「頭のいい子」の育て方』の中で紹介している全12のポイントより、抜粋して紹介!

*   *   *

5 負けた回数が多い――大人になってからの負けはダメージ大!

子どもに中学受験をさせようと考えている親の多くは、非常に謙虚です。たとえ難関校に受かったとしても「我が子は優秀だ」と鼻高々になったりはせず、子どもにも「自分は優秀なんだ」と思わせないように心を砕いています。

そうした理解の深い親が我が子に中学受験をさせる目的の一つに、「神童にしたくない」ということがあります。

中学生から難関校に入るような子どもは、周囲から神童扱いされがちです。しかし、毎年、灘中学校に約200人、開成中学校に約300人、麻布中学校に約300人が入学します。ほかの難関中学校も入れたら、優に1000人を超えます。それが、毎年積み重なっていくのですから、実はたいした存在ではないわけです。

このように、本当は「まあ優秀」程度なのに「神童だ」と言われて育った子どもたちは、難関中学校に入って「ええ!」と慌てることになります。周囲には、自分を超える同級生がごまんといるからです。

でも、それは悪いことではありません。「優秀なはずの自分が負けた」という体験が中学校の時点でできるのは素晴らしいことです。中学受験をさせる親が子どもに望んでいるのは、この「負け体験」です。

たとえば、開成から東大に進んだ人は、自分が優秀だとは思っていません。むしろ謙虚です。そういう人が同窓生にごろごろいるし、そもそも開成在学中にたくさん負けてきました。

このように、早くから負ける体験をしていないと、大学に入って、あるいは社会人になってからの負けはダメージが大きく、心が折れかねません。

子どもの頃は体重が軽いし体も柔らかいから、転んでも骨折しません。でも、80歳で転ぶと骨折して寝たきりになりやすいですね。頭が柔らかいうちに、我が子に負ける体験をさせてあげましょう。

関連書籍

富永雄輔『AIに潰されない「頭のいい子」の育て方』

「一つのことを極めろ!」はNG 「英語を使いこなせ」はNG あなたの成功体験が子どもを不幸に陥れる! 生成AIの台頭により、5年後には今ある職業の2割が消えると言われる。まず淘汰されるのは、ホワイトカラーの中のエリート層だ。そんな時代の「頭のよさ」とは何なのか。親は何を目指して子どもを育てればいいのか。「親自身の成功体験を忘れろ」「“一つを極めろ”より、“あれもこれも”の選択肢を」「いつも勝てる場より、競争を」など、親の価値観転換を迫る緊急提言とともに、「愛嬌がある」「負けた回数が多い」など、伸び伸びと強く生きていける子どもの特徴も解説。子どもの未来への不安を払拭する、きれいごと抜きの実践的子育て論。

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【新刊】AIに潰されない「頭のいい子」の育て方

生成AIの台頭により、5年後には今ある職業の2割が消えると言われる。まず淘汰されるのは、ホワイトカラーの中のエリート層だ。そんな時代の「頭のよさ」とは何なのか。親は何を目指して子どもを育てればいいのか。「親自身の成功体験を忘れろ」「“一つを極めろ”より、“あれもこれも”の選択肢を」「いつも勝てる場より、競争を」など、親の価値観転換を迫る緊急提言とともに、「愛嬌がある」「負けた回数が多い」など、伸び伸びと強く生きていける子どもの特徴も解説。子どもの未来への不安を払拭する、きれいごと抜きの実践的子育て論。

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富永雄輔

進学塾VAMOS(バモス)代表。

幼少期の10年を過ごしたスペインのマドリッドでサッカーに出会う。帰国後、日本の中学校・高校を経て京都大学経済学部に入学。大学卒業後、東京・吉祥寺で「進学塾VAMOS」を設立。

現在は東京都内で5教室を展開。先着順で子どもを受け入れるスタイルでありながら、毎年首都圏トップクラスの、志望校への高い合格率を誇り、日本屈指の〝成績が伸びる塾〟として「プレジデントファミリー」「週刊ダイヤモンド」などに登場。子どもの主体性や個性に着目した論理的な授業で生徒の成績を伸ばし、圧倒的な支持を集めている。また全国各地で教育や子育て等に関する講演を多数行っている。自身のサッカー経験を活かし、現在は塾経営と合わせて、サッカー選手を中心としたスポーツ選手のマネージメント事業も行っている。

『ひとりっ子の学力の伸ばし方』『男の子の学力の伸ばし方』『女の子の学力の伸ばし方』(以上、ダイヤモンド社)等著書多数。

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