秋といえば、きのこの季節。と同時においしいきのこにまぎれこむ「毒きのこ」にも要注意の時期。いま巷を騒がせている猛毒の「カエンタケ」(写真左)に始まり、食べちゃだめ、触っちゃだめ、のフシギな43種の毒きのこの生態を紹介した『毒きのこ 世にもかわいい危険な生きもの』(新井文彦:写真/白水貴:監修/ネイチャー&サイエンス:構成・文)。
本書の刊行を記念して、内容の一部をダイジェストでお届けします。
彩りも、立ち姿も魅惑的、森の妖精、毒きのこ。
さて2回目にご紹介するのは名前もかわいい「キララタケ」。かわいくって美味しそう……でもご注意あれ。
キララタケ
「キララ」は、キラキラと輝き薄くはがれる鉱物、「雲母(うんも)」のこと。学名の micaceus も、「雲母」の意です。傘にある雲母のような鱗片(りんぺん)が名の由来。この鱗片は、成長すると落ちてしまいます。ヒトヨタケ(本文P32)に近い仲間で、成長すると、傘はしだいに溶けて液化します。
幼菌ならば食べられるともいわれますが、酒と一緒に食べると悪酔い状態になるので、酒のつまみには禁物です。
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漢字表記 :雲母茸
学 名 : Coprinellus micaceus (Bull.) Vilgalys, Hopple & Jacq. Johnson
生える場所 : 広葉樹の倒木や切株
生える時期 : 夏~秋
傘の直径 : 1~4cm
柄の長さ : 2~5cm
中毒症状 : 幼菌は可食といわれているが、酒と一緒に食べると、悪酔い状態に。
毒きのこ 世にもかわいい危険な生きもの
食べちゃだめ、触っちゃだめ……。森に息づくキュートでフシギな魔物! かわいい姿に毒を秘める、魅力あふれる毒きのこを43種掲載した写真集、それが新井文彦さん、白水貴さんによる『毒きのこ 世にもかわいい危険な生きもの』です。毒きのこの魅力を余すところなく楽しめるこの写真集より、いくつか見どころを紹介します。