2人で入った部屋に、カントリーマアムが5枚があったとき…岡本雄矢（ 主に“トホホ短歌”を詠む「日本に（たぶん）ただ1人の歌人芸人」）

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カントリーマアム最後の一枚をおじさん二人ではんぶんこする

先日、コンビで漫才の仕事に行った時のこと。

楽屋にお菓子がありました。

芸人をしていると、ケータリングといって、楽屋に色々なお菓子を置いてくれていることがよくあります。

そのお菓子の中にカントリーマアムが5枚あったのですが、僕が着替えやトイレなどをすませていざ食べようとしたら、カントリーマアムが2枚しかありませんでした。

ん？

相方が3枚食べたということか？

僕が聞くと、相方は「覚えてない」と言います。

しかしこの楽屋には、僕と相方しか出入りしていません。

相方が3枚食べたことは明白です。

コンビというのは平等な立場です。

5枚のカントリーマアムも平等に食べる権利があります。

5枚のカントリーマアムを平等に分けようとすると2.5枚ずつです。

3枚食べるのは、明らかに違反行為です。

そのことを相方に言うと「2人なんだから、どっちかが3枚食べるしかねーだろ」と言ってきます。

僕は返します。

「そんなことない。2枚ずつ食べて、最後の1枚をはんぶんこすればいいから」

「おじさん2人でカントリーマアムはんぶんこするの変だろ」

相方はさすがに引いています。

僕も勢いで言っただけで、さすがにそこまでする気はありません。

ただ3枚食べるなら「3枚食べるね」とひとこと言ってほしかっただけです。

その後の漫才、少しだけ間が合わなかったのは、カントリーマアムのせいかもしれません。

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読めば読むほど、なぜか幸せな気持ちにしてくれる短歌＆エッセイをお楽しみください。