「君に知らせたいことがある。九月十一日は絶対外出しないように」。NYでヨット暮らしを送るゼムはある日、旧ソ連からの亡命者・ウラディミールから一本の電話を受けた。荒唐無稽な話と一笑に付したゼムだったが、悲劇は起きた。悲嘆と怒りに満ちあふれテロ行為への報復が叫ばれるアメリカで、平和的解決を願う声はかき消されていく――。
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