1985年、バース・掛布・岡田の強力打線が原動力となり、初の日本一となった阪神タイガース。
しかし、これを最後に頂点の座から遠ざかり、2006年以降はリーグ優勝もない。
この長い不振は、「ミスター・タイガース」と呼ばれた藤村、田淵、掛布に続く「不動の四番」が現れないことに一因がある。
一方の巨人は大補強を行いながらも、四番は原、松井、阿部、岡本ら生え抜き中心だ。
なぜ阪神では四番が育たないのか?
自身の経験や歴代強打者との比較、ライバル巨人との関係性を通して四番打者について論じるとともに、タイガース復活への道標を示す。
【もくじ】
第1章 なぜ優勝できなかったのか
●阪神とヤクルトの明暗を分けた打線
●サンズ失速の原因
●佐藤輝明を二軍に落とす必要はあったのか
●幻となったスアレスのMVP
●磨きがかかった走塁、課題は守備力
●四番・大山悠輔に期待すること
●名門復活に「不動の四番の育成」は不可欠 ほか
第2章 四番打者とは何か
●エースと四番のライバル対決……村山VS長嶋/江夏VS王
●江川卓のウイニングショット
●失われた「打たれる美学」
●「四番・掛布」のまま引退したかった
●1985年の日本一と「四番の犠牲」
●セ・リーグ四番は岡本・村上・鈴木に合格点
●中西太・村上宗隆の2年目を比較する ほか
第3章 ミスター・タイガースの条件
●ミスター・タイガースの系譜……藤村富美男/村山実/田淵幸一
●ミスター・タイガースの条件
1・孤高に耐えうる精神力を持っていること
2・タイトルを複数回獲得していること
3・試合に出続けていること
4・相手チームの四番とエースからリスペクトされること
5・チームリーダーとして優勝を経験していること
●阪神タイガースの歴代ベストナイン
●ひとりに強くなれ
●悔いなく辞めるために ほか
第4章 ライバル巨人とタイガース
●江川とのトレードで入団した小林繁さんの言葉
●巨人は本当にライバルなのか
●1986年、連覇を逃した責任
●チームの巨人、個の阪神
●阪神ドラフト上位の打者は育っているか
●巨人・岡本和真が体現する新たな四番打者像
●阪神・大山悠輔が四番を打つ意味 ほか
第5章 佐藤輝明は「5代目ミスター・タイガース」になれるか
●傑出した修正力と対応力
●グリップを下げ、小指をかけてレベルに振れる
●強烈だった「四番初試合満塁弾」と「1試合3発」
●6回・3打席目にホームランが集中する理由
●大谷翔平が強化した「押し込む力」
●三振を減らして「四球+安打=200」をめざせ
●バースのように三冠王を獲れる ほか
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