この誘拐犯が、わたしの本当のお父さんだったらいいのに――。
号泣、必至! 最後に待ち受ける驚愕の真相と、最後の最後にもたらされる大きな感動。
同級生はみな幸せそうだ。なのになぜ、わたしだけが、これほど不幸な目に遭い続けるのだろう。
12月の北海道。中学2年の少女・沙耶(さや)は、自分を日常的に虐待をしてきた両親が、今夜、海で自分の殺害を計画していることを知っていた。ところが下校途中「児童相談所の職員」を名乗る男の車に乗せられ、そのまま誘拐・監禁される。監禁下の交流から、ふと彼女は、男が、じつは「本当の父親」ではないかと疑い始める。一方、男は身代金2000万円が目的の営利誘拐であると犯行声明を北海道警察に送りつけ、粛々と計画を進める。男は一体、誰で、目的は何なのか?
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