ハイエースで足をたたみ岡山を目指す。物販のダンボールと機材の隙間や、前の座席の角など各々の工夫で置かれる足のポジショニングは幾たびも反復され、それによりたどり着いた熟練の技を感じさせる。バンドワゴンの移動でもう何度この高速道路を通っただろう。いつも渋滞する海老名、果てしなく静岡は長く、四日市の工場地帯に夕暮れが重なるとうっとりと瞼は重くなり、車内DJが役割のわたしはお決まりのようにFenneszのEndless Summerをかける。もはや立ち寄ったことのないパーキングは無く、昼飯はメニューを見なくてもバンを降りた瞬間に決めることだってできる。
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*マヒトゥ・ザ・ピーポー連載『眩しがりやが見た光』バックナンバー(2018年~2019年)
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避赤地
存在と不在のあいだを漂うGEZANマヒト、その思考の軌跡。
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