狂乱の平成経済の中で、不可能だと言われた独立系直販投信を設立した男、澤上篤人の半生を、息子で現社長が書き下ろした、限りなくリアルな経済小説『儲けない勇気』。その漫画版『漫画 儲けない勇気』が、2024年11月20日に発売されます。
金融庁の規制や常識という壁、ITバブル崩壊や9.11テロなど、、、時代の荒波を乗り越える彼らの姿を追いながら、平成経済史としても楽しめる本作より、「はじめに」「主な登場人物」「第1話 前半」を公開いたします。
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漫画とは面白いものだ。詳しい説明なしで、登場人物の表情などによってその心理や背景を描写してくれる。活字離れが進み、情報伝達手段が漫画や動画に変わるのも不思議ではない。事実、本作は筆者(小説版『儲けない勇気』・幻冬舎)の目から見てもほぼ忠実に当時を再現している。しかしだ。もっと深い部分の情景や葛藤、そしてそれを取り巻く環境の表現について活字に勝るものではない。ご縁あれば、ぜひ原作である小説版も手に取っていただけたら幸いである。
さて、本作および原作を通じて最も伝えたかったことは「志を持つ人生の面白さ」である。向かうべき先が見えていると、どのような苦難でも乗り越えられるものだ。そのような志は他者から与えてもらうものではなく、必死に生き、自分自身で見つけるもの。筆者はそれを『さわかみ投信』で体験し、いまなお志に従い情熱的な人生を送れている。この、志の尊さや生きることの楽しさが本作から伝わればと願い、そして多くの読者が未来を明るくする一員になっていただければと真剣に考えている。
そのような体験をさせてくれた『さわかみ投信』は、当事者の筆者が言うのも憚られるが、奇跡の会社である。ただしそれは我々社員一同の志や情熱が推進力を生み出し、そこにちょっとだけ神様がドラマティックな演出を加えたものだと想像する。つまり奇跡とは特別なものではなく、誰もが味わうことのできるスパイスのようなものだ。志を持って本気で頑張る人生を経験した読者なら、もしかしたらすでに体験しているかもしれない。
志、情熱、本気……そういった考え方もまた活字同様に時代遅れと揶揄されそうだが、しかし筆者を含む当人たちは毎日が楽しくて仕方がない。だからこそ明日も頑張れる。読者の皆さんもまた、それぞれの志を得て楽しい日々を送ってほしい。そしていつか、我々の志と交わって皆で日本を、世界を明るいものへと変えられたらどれだけ素晴らしいだろうか。我々は多くの日本人の金銭面における将来不安の解消、そして自分や他者の志を応援できる社会づくりに今後も邁進し続ける。
澤上龍
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続きは『漫画 儲けない勇気』でお楽しみください。
漫画 儲けない勇気
狂乱の平成経済の中で、不可能だと言われた独立系直販投信を設立した男、澤上篤人の半生を、息子で現社長が書き下ろした、限りなくリアルな経済小説『儲けない勇気』。その漫画版が、2024年11月20日に発売されます。
金融庁の規制や常識という壁、ITバブル崩壊や9.11テロなど、、、時代の荒波を乗り越える彼らの姿を追いながら、平成経済史としても楽しめる本作より、一部を無料公開いたします。