妻が逝き、友が逝き…それでも人生の旅路は終わらない。一度きりの人生、ここで弱ってどうする男たちよ。
臨床歴50年以上の医師が綴った『孤独は男の勲章だ』は、死ぬまで元気に生きるための食事や暮らし方に関する医学的アドバイスを、患者さんのエピソードとともに紹介しています。人生100年時代を生き抜くための必読書から、一部を抜粋してお送りします。
最近疲れがとれない…それ、コレステロール不足かもしれません。
男は、いくつになっても女性に対する好奇心を失うことはありません。若い女性にモテたいという願望も、体が元気なうちは多くの男性が持っていると言ってもいいでしょう。
しかし、その願望も年老いてくると次第に薄らいできます。
どのようにしたら、男性の性欲や精力をいつまでも若々しく維持することができるのでしょうか。
男性は、睾丸のはたらきが低下してアンドロゲンの分泌量が少なくなると、とたんに元気がなくなってしまいます。なにごとに対しても意欲が低下し、性欲が著しく減退します。まず、これを防がなければなりません。
そのためには、睾丸から分泌されるアンドロゲンを減少させないように努力することが必要です。アンドロゲン分泌のうち95%を占めているテストステロンは、男の闘争心をかきたて、性欲を盛んにし、生きる力を与えてくれます。
このテストステロンを作り出す原料は、実はコレステロールなのです。
コレステロールは動脈硬化などの元凶といわれており、確かに多すぎると老いを早める原因となりますが、一方では、男らしい肉体を維持するために、なくてはならない物質でもあるのです。
したがって、男が孤独になったら、食生活の中でもこのコレステロールがたっぷりと含まれた食品を摂取しましょう。そのことで、テストステロンの分泌が盛んになり、脳や性中枢などのはたらきも活発になります。
コレステロールは、スルメイカ、鶏卵、鶏豚牛などのレバー、いくら、たらこ、数の子、子持ちししゃも、あわび、アンコウの肝、しらす干し、サクラエビなどに多く含まれています。
その中でも、スルメイカにはダントツと言ってもいいほど、コレステロールが多量に含まれています。
ぜひ、こうした食品を意識的に摂取して、男らしさを復活させるために食卓に並べたいものです。
孤独は男の勲章だ
80歳すぎても毎朝元気! そのワケは?「スルメイカで精力を高めよ」「サケは体の錆止め」など、定年後から死ぬまでを元気に楽しく生きるための極意を、臨床歴50年以上の医師が患者さんの実例とともに紹介します。