投稿サイトnoteの人気連載が一冊になった、レシピ集『冷蔵庫にあるもんで REIZOKO NI ALMONDE』。
掲載されているのは、背伸びしなくても、幸せな気持ちにしてくれるお料理の数々。
今回、本書の中から、だし巻き卵のページをご紹介。
だし巻き卵って、家庭料理の基本。かもしれませんが、簡単なようで難しいですよね。実は、うまく作れないという人って、結構いるのではなしでしょうか?
ここでは、関西風のだし巻き卵をご紹介。
ちなみに、ちょっとしたコラムも載っていて、読むのも楽しいレシピ集なのです。
関西風の出汁たっぷりたまご
黄色い卵にたくさんの“おだし”を含ませて、“くるり、くるり”と巻いていく。出来上がった「だし巻き卵」に
箸を入れると、解き放たれた“だし”が溢れ出す。
一滴も逃すまいと、急いで口の中に入れると上顎を少しだけ火傷した。これを私は「名誉の負傷」と呼ぶ。
材料 作りやすい分量(調理時間:20 分)
・卵…………………………3個
・サラダ油…………………適量
〈A〉
・和風だし…………………大さじ4
・うすくち醬油……………小さじ1
・塩…………………………小さじ1/8
・みりん……………………大さじ1
作り方
(1) ボウルに、卵を割り入れ、〈A〉を入れてよく混ぜる。
(2) 卵焼き器でサラダ油を温め、❶の1/3量を入れて、菜箸で混ぜながら、
半熟状にする。
(3)❷を奥から手前に巻き、形を整える。
(4) ❸を奥に戻して、キッチンペーパーで油を足し、卵液の残りの半分を入れて、巻く。
(5)❹を繰り返す。
【キッチンメモ】
◇ 巻き込むときは、火を当てるのは、卵焼き器の先端だけにすると、卵液が固まりすぎず、きれいに巻けます。
◇ あれば、巻きすの裏で巻くと波模様がついて、形がきれいになります。
つぶやき
京都は先斗町にある「余志屋」さんで食べる「だし巻き卵」は格別である。
カウンター越しに「だし巻きをください」と注文すると、土物の片口の器に卵をといて、だしをたっぷりと入れた卵液を作る。それを小皿に少し注ぎ、卵液の味見をして、大将は少し塩を足した。
年代物の“銅の卵焼き器”に油を引いて、勢いよく卵液を流し入れる。菜箸を使って「ヒョイ」と簡単そうに巻き込んで、あっという間にふっくらとした「だし巻き卵」が出来上がった。
箸を通すのがもったいないほどの“美しい佇まい”と思いつつ、口に運ぶ。賑やかではない店内なのに「おいしい!」と思わず声をあげてしまった。
冷蔵庫にあるもんで
たまねぎ、じゃがいも、さば缶、ベーコン……
今日は“あの食材"を、主役にしてあげよう。
「さて、何を作ろっか? 」を楽しくするレシピ91。
昔ながらの「肉じゃが」、ご飯釜が空になる「さば缶ふりかけ」、出汁パックで「梅だしにぎり」、夢の合体「ミートポリタン」、冷凍食材でも大丈夫「シーフードピラフ」、きんぴらを進化させた「ごぼうと人参のチヂミ」、中華&和で「ルーローしょうが焼き飯」、昼下がりのおつまみ「サラミと長ねぎのオーブン焼き」……おなじみの素材で、"家庭料理“から“ちょっとお店(カフェ)っぽい料理"まで。
背伸びをしなくても、食卓がスペシャルになる料理のアイデア、さしあげます。
《材料からメニューを選べる「材料さくいん」つき》