変異株がまん延するなかで現実味を増してきた、3回目のコロナウイルスワクチン接種、いわゆる「ブースター接種」。
打つべきか、打たざるべきか。打つなら、どんなことに気を付ければよいのか。
現役医師が、世界や日本では今どのようなデータがあるのかを紹介しつつ、気を付けるべきポイントをまとめた『コロナウイルス3回目打ちますか? 医者の私が接種しない理由(わけ)』(10月1日刊行、弊社)より、一部を先行公開いたします。
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2021年8月24日付のニューヨークタイムスは、ワクチン接種に関してきわめて重大な記事を掲載しています。
それによると、コロナワクチンの先進国と言われるほど、いち早く全国民にワクチン接種を積極的に行ったきたイスラエルで、2回目の接種が終了したあと、6ヵ月もたたないうちにまた感染が再発し、死亡者が出たのです。
政府は慌てて、3回目のワクチン接種を決め、すでに接種に踏み切りました。
原因は、2回打ったワクチンの感染予防効果が極端に低下、50%代に下がり、さらに39%まで減少してしまったからです。
イスラエルでは世界に先駆け、2020年の12月からワクチン接種を開始しました。
イスラエルの人口は約905万人ですが、2021年の3月ころには、そのうちの約78%のワクチン接種が完了し、それによってコロナ感染の上昇化や死亡率が大きく減少し、コロナ対策のモデルケースとして世界の注目をあびたものです。
ところが、その7月ころから再感染が起こりはじめ、その感染が全土に広がって、230人を超える死者が出てしまいました。
その原因について、イギリスをはじめ世界のシンクタンク(研究機関)は、ワクチンの効果が時間とともに薄れることに加えて、変異株のまん延が加わって感染が再燃したのではないかと推測しています。
その抗体減少を補うために、今やブースター接種を行うことを考慮している国が続出しています。ブースターとは電気系統の増幅をする昇圧器のことを言いますが、ここでは効果を高めるために追加接種することを指します。
現在ブースター接種を計画している国は、イギリス・アメリカ・フランス・ドイツ・日本で、さらに世界的に拡大する気配をみせています。
初回ワクチンの効果は約6ヵ月にしても、2回打っているワクチンの効果が予想外に短いということに驚かされます。今まで我々は、インフルエンザをはじめ色々なワクチンを接種してきましたが、接種後、半年で追加接種するなどということは、経験したことがありません。
シンクタンクの見解では、今度感染が収まらなければ、毎年インフルエンザワクチン以上に短い間隔で、コロナワクチンを継続して打たなければならないことも起こりうると指摘しています。
この情報は、決して歓迎すべきものではありません。なぜなら、ワクチンそのものの歴史が誕生してから浅いことと、ワクチンに関する臨床データ、いわゆる治験がまだ十分に行われていないことが非常に気がかりだからです。
医療関係者の間では、そうした実績不足のために、ワクチンの色々な好ましくない反応、アナフィラキシーショックなどが起こっているのではないかと顔を曇らせるひともいます。
また、不安なのはコロナウイルスの変異株の多さです。
パンデミック(大流行)の拡大に従い、α アルフア 型(イギリス)、β ベータ 型(南アフリカ)、γ ガンマ 型(ブラジル)、Δ デルタ 型(インド)などが猛威を振るってきましたが、その後さらに、次々と変異株が出現し、λ ラムダ 型(ペルー)、ハイブリット型(ベトナム)などが加わって、9月上旬現在、WHO(世界保健機構)が注意すべき変異株として警戒しているμ ミユー型(コロンビア)を加えると、12種類まで数えることができます。
このように、コロナウイルスは次々と姿を変え、人類に襲い掛かってきています。
今唯一、人類が頼りにしているワクチンの効能が、さらに強化されることを祈りたい気持ちです。
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『コロナワクチン3回目打ちますか』目次(一部抜粋)
序章 刻々変わるコロナ情報 何を信じるか
厚労省がついに認定したコロナワクチンの健康被害
感染力の強い変異ウイルス・クラスターの恐怖
PCR検査は全国の医療機関で受けられるようにする
3回目のコロナワクチン接種にWHO(世界保健機構)が延期要請
1章 副作用と副反応、どちらがいいの?
世界を震撼させているブレークスルー感染のリアル
接種者が短期間のうちに死ぬのは自然の摂理なのか
人類はインフルエンザと100年の戦いを強いられてきた
特効薬とワクチンの二人三脚でコロナに立ち向かう時代がやってきた
2章 ワクチン接種後1000人死亡の真相
医者も驚いたワクチン接種15分後の突然死
若い世代に多発する危険な心室細動
基礎疾患のない107人の突然死の不思議
入院中にコロナ感染をした患者の悲劇
3章 新型ウイルスは心臓へも直接いく
ワクチンの副作用を予見するための三種の神器
アナフィラキシーショックの予防法
アメリカCDCが神経を尖らせるワクチンの副作用
抗体検査を積極的に受けよう
4章 基礎疾患のある人は早く、持病のある人は慎重に接種する
基礎疾患と持病の違いをしっかりと認識しておこう
血圧の高い人が摂取するときやめるべき薬
糖尿病の人は、合併症の有無をチェック
BMI30以上の人は、とくにコロナ感染に気を付けよう
5章 働き盛りの女性に伝えたい 重い副反応を防ぐ知恵
脳動脈瘤の存在をMRIでしっかり認識しておく
ピルを飲んでいる人は血栓症に注意してワクチン接種を受けよう
ワクチン接種前に頑固な便秘は治しておこう
転倒事故を起こしたときは、肝臓検査をしてからワクチン接種を受けよう
6章 3回目のワクチン接種本当に必要ですか?
フランスで始まった「ワクチンパスポート」で国は大混乱
イギリスで、ワクチン接種後に血栓症を発症したうちの22%が死亡
ワクチン接種量4分の1でも免疫効果ありという驚異の報告
ノーベル賞受賞のイベルメクチンに世界の注目集まる
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※本記事は新型コロナウイルス(COVID-19)に関する内容を含みます※ 1,000人以上の人が、接種後に原因不明の突然死――ワクチンの「光」と「影」あなたはどこまで知っていますか?大学病院や民間病院で現場を見つづけた現役の内科医が緊急提言。
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