クイズ王であり、今は人気クイズ作家として活躍中の古川洋平さん。
コロナ禍をきっかけに、10カ月で112㎏→64㎏のダイエットに成功しました。
そのビジュアルの変化もさることながら、クイズ王ならではの理にかなった「超効率的」なダイエット法が話題に。
数あるダイエット法を調べまくり、その「共通点」を整理。
科学的で普遍的、リバウンドしない「痩せる正解」がつまった『クイズ王式ダイエット』がついに一冊になりました。
刊行を記念して、古川さんがダイエット期間中実践していた「16時間断食」のメリットとデメリットをご紹介します。
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16時間ファスティングの効能
先ほどの「基礎代謝」の項目で「空腹時間を作る」という話をしました。それにより内臓を休めて元気にするという仕組みのお話でしたね。
その効果を最大限発揮しようとする方法が、「16時間ファスティング」です。
ファスティングとは「断食」のこと(朝食を英語で「ブレックファスト」と言いますが、あれには「前日の夕食からの断食を破る」という意味があるんですね)。
つまり16時間ファスティングとは「1日24時間のうち16時間何も食べない」という意味です。逆に言うと1日の中で食事して良い時間を8時間に絞るということになります。この部分をとって「8時間ダイエット」という名前で聞いたことがある方もいるかもしれませんね。
ノーベル賞級の威力! オートファジー
16時間の空腹が続くと、人体の「オートファジー」という機能が活性化します。この機能、平たく言うと「細胞内のたんぱく質が新しく生まれ変わる」というもので、体調や肌の調子を整えたり、様々な病気の予防や若返りの効果が期待できたりするという説があります。すごく魅力的ですね。
いわゆる「たんぱく質のリサイクル」のようなこの仕組みは、断食をしなくても常に体内で行われているのですが、16時間の断食を行うとより顕著に行われます。このファスティングの「16時間」という数字の根拠はそこにあるのです。
「このオートファジーって理論、ちょっと怪しくない?」と思われた方もいるかもしれません。しかし、2016年に日本人の大隅良典教授がノーベル生理学・医学賞を受賞した際、その受賞理由となったのがこの「オートファジーの仕組みの解明」でした。オートファジーはノーベル賞受賞の研究対象にもなっていた、歴とした科学的根拠ある機能なのです。
実践方法
16時間ファスティングは、1日だけ行う断食ではなく、ある程度の長い期間行うものです。ダイエット中に取り入れるならば、目標体重の到達まで継続する形が一番わかりやすいかと思います。僕も最後まで16時間ファスティングを守り続ける食生活を行ってきました。
最初は「そんなに断食できないよ~!」と思いますが、断食16時間のうち8時間程度は睡眠時間にあたります。特にダイエット生活での睡眠はかなり重要なので、しっかり睡眠時間を取ると仮定すれば、起きている時間で断食するのは食事の前後4時間ずつ程度なのです。
あとは自分の生活に合わせて、食事時間の8時間を設定するだけです。
僕の場合は10:30~18:30の8時間を食事時間としました。この間に三食を食べる生活を送っていたわけです。もちろん、仕事で夕方にご飯を食べられないという方は、12:00~20:00とかでも問題ありません。自分の生活に合わせた方法でうまくタイムメイキングしていくことが重要となります。
断食をしている16時間の間に口にして良いものは、水やお茶といったカロリーの無い飲み物だけ。ブラックコーヒーやナッツなど一部例外を認めるケースもありますが、「水とお茶」と決めておくと、うまくいかなかった時に「例外による失敗」のケースを追わなくて済むので、こちらがおすすめです。
期待できる効果
この「16時間ファスティング」に期待できる効果は主に3つです。
一つ目は「内臓を休める」。2つ目は「オートファジーの活性化」。そして3つ目は「カロリーコントロール」です。
なぜ断食によってカロリーがコントロールできるか。それは「食事時間が短いとそんなに食べられない」からです。長い時間をかけて三食食べる普段の生活は、次の食事までに時間が空いているので、都度お腹いっぱい食べても、次の食事もまた満腹まで食べられたりするものです(あれ、そうでもないですか? 僕はそうだったのですが……)。
しかし、この16時間ファスティングにおいては、前の食事と次の食事の間隔が狭いため、そもそも食事の量がそんなに多くは摂りにくいのです。よって、食べすぎによるカロリーオーバーが自然と防げるという効果があります。
また、8時間以内に三食食べるのがそもそもキツいという方は、二食でもかまいません。「ドカ食い」はダイエットに悪影響なので、二食でドカ食いするよりは、三食でほどほどに食べる方を僕はおすすめしますが、節度を持って食べられれば二食でも問題はありません。
ちなみによくある誤解なのですが、「8時間の間は何を食べても良い」という考えは間違いです。すべての理論の最上位にくるのはダイエットの大原則「消費>摂取」です。この16時間ファスティングも、8時間以内に1日の消費カロリーを上回る食事を摂ってしまえば当然太ってしまいます。あくまでダイエット中であることは忘れずに、他の項目で学んだ知識にプラスしてこのファスティングを行うイメージで取り組みましょう。
デメリット
「空腹時間を作る」の項目でも触れたのですが、断食などで空腹時間を作ることで筋肉の減少は起きやすくなります。ボディビルの選手の中には、睡眠途中で目を覚ましたらプロテインを飲んでから寝る選手がいるというほど、常に体内に必要な栄養を満たすのが鉄則となっています。
このファスティングは一生涯行うというよりは、明確に減量をするぞという意志のある時期に限定して、取り組むことをおすすめします。
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続きは本書をお楽しみください。
※書籍内で紹介しているダイエット法や食品、商品について、効果・効能には個人差があります。
クイズ王式ダイエット
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〇糖質制限と脂質制限、結局どっちがいいの?
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皆さんは「情報が多すぎて」ダイエットに迷いが生じ失敗してしまった経験はないでしょうか?
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