
“幸福論”をテーマにお送りするアレン様の大人気エッセイ第5回目は、「他責と自責」がテーマ。世知辛い世の中で日々生きていると、「自分にも非があったかも」「非を認めて謝っちゃったほうが早い」と思ってしまうことも多く、挙げ句の果てには第三者から「いまはお前が折れといたほうがいいよ」なんて言われることも……。モヤモヤする気持ちをすっきりさせる対処法とは? 教えてください、アレン様!
* * *
自分が100悪い時は非を認めて謝る。それで他責にしていたら気持ち悪いでしょう?
「他責思考でいい」とよく言っているヮタクシだ㌔、何が何でも他責にしろと言ってるわけじゃないの。自分のミスは潔く認めなきゃいけない。自分が悪いのに人のせいにしていたら、周りの人は居心地悪くなるし、自分だけが気持ちよくなって天狗になっていく。それってすごい自分も気持ち悪いことだから、自責をするべきときは自責をするのよ、当たり前にね。
ヮタクシもこの間、自責したことがあったの。勘違いしていて自分のスタッフに怒っちゃったことがあるのよ。ちょっと内輪な話になっちゃうんだ㌔、大好きなァンタ達には話すわね。
これは、クリマンのみんなとのイベントのときの話ね。そのときは、チェキを1人1枚しか撮れない決まりだったの。だけど普段のイベントでは複数枚撮れるルールにしてるから、ヮタクシは勘違いして、その日も複数枚撮れるものだと思い込んでたのね。
チェキってシャッター押してフィルムが出てくるまでに時間がかかるから、複数枚撮れるときはその間をただの待ち時間にしないように、撮影スタッフが1人で2台持って交互にチェキを撮っていくの。そうしないとどんどん時間が押しちゃうからね。
なのにその日はスタッフがチェキを1台しか持ってなくて。ヮタクシとっても焦って、「なんで2台持って撮らないの!? それじゃ遅くなるじゃん」ってすごい怒ったの。そしたらそのスタッフが、「いや、でも今回は1人1枚でしょ? 1枚撮ったら次の方になるんだから、2台持ってる意味はないじゃん」って言ってきたんだけど、そのときはそれでも意味が分かっていなくて、「いや、とにかくいいから2台でやってって言ってんじゃん!!(怒)」みたいに怒ったのよね。
そのスタッフも、意味が分からないけど、アレン様が怒ってるからって、とりあえず両手にチェキを持って2台持ちで撮影を進めてくれたの。でも理不尽なことで怒られてるからスタッフの機嫌もよくないし、クリマンのみんなも「アレン様、すごい怒ってるけどどうしたんだろう……」って雰囲気になっちゃったのよ。
イベント後にマネージャーに勘違いを指摘されてようやく状況を理解して、ヮタクシすかさず謝ったの。「嫌な気分にさせちゃったし、ァンタを責めるべきじゃなかったのに。嫌な気分のまま仕事をさせてごめんなさい」って謝ったあと、その日の夜にLINEでも長文で謝ったの。
だから、自責をするべきところはとことんしなきゃダメ。だって自分が悪いんだもん。もし自分のミスだったのに、ヮタクシがずっと「いや、ァンタがおかしいんじゃない!」って言い続けていたら、マッコト変でしょう?
この世で一番大切なァンタが他人のために折れる必要ないわ
ただ、明らかにミスの要因が自分じゃないときってあるでしょう。それは100他責でいいの。
自分が100悪いときは絶対認めたほうがいいんだ㌔、少しでも、数パーセントでもいいから他人に要因がある場合は他責にしたほうがいい。なぜなら、自分は少ししか悪くないのに、相手の責任まで自分がくみ取ってしまうと、全部自分のせいになるから。ヮタクシは100:0で切り分けてるの。自分が悪いときは自分が100悪い。数パーセントでも他人が悪かったら、そこをつまむ。
「自分の言い方も悪かったかな」とか、「自分ももう一回確認すればよかったな」とか、なりがちでしょ。でもそれ言っていると大体100自責になってくるの。
100のうちいくらかは「確かに自分もここは悪かったな」って思うときってあるでしょう。そしてその一方で「でも、こうしてくれてたらよかったのに」っていうときもあるじゃない。その割合が70:30で、30%向こうに要因があると考えられるのであれば「私もこう言ったほうがよかったとは思いますが、もう少しこうしてくれていたら変わったと思います」ってストレートに言うの。全部自分が悪いとは認めないわ。
もしそれで、当事者以外の第三者が「ここはおまえが責任をかぶっておいたほうがいいよ」みたいに言ってきたら、「なんで私が責任をかぶらなきゃいけないんですか? 相手もこういう部分があったので、嫌です」って言う。
ァンタ達には、自分の気持ちをしっかり言う強さを持って欲しいの。「謝っちゃったほうが早い」っていう考えも捨てて。建前でも負けを認めてしまったら、いつのまにか自分が100%悪いという話に発展して、結局大切なァンタが本当に負けたことになってしまうKARA。
たとえそれで話がこじれて長引いたとしてもいいの。とことん話してこじらせてこじらせて、相手が非を認めてくれたらこっちも謝る。
ヮタクシのマインドに「最初に自分が折れる」っていうのはないの。こんな考えは、どうかァンタ達も持たないでいてね。
だってね、ァンタがこの世で一番大事なのに、なんでァンタが折れるの? 他人のために。折れないわよ、絶対。
一方的に要望を言われるのはフェアじゃない。「そっちが変わったらこちらも変わる」でいいの
ヮタクシがもう一つ大事にしていることがあるの。誰かと話していると、お互いに意見がぶつかるときとか、言いづらいこととか出てくるじゃない? そういうときヮタクシがいつも言うのは、「あなたがこうしてくれたら、こっちもそうしますよ」というスタンス。
たとえば、上司と部下という関係だったり、どうしても言いづらい間柄ってあるでしょ。一方的に何かを言われたときに、「その言い方、やめてください。その言い方がしゃくに触るから、言い方を普通に正してくれたら仕事しますよ」って。それでも向こうが言い返してきたら、ヮタクシ普通に戦うわよ。「おまえが先に変われよ。そしたらこっちも変わるから」って。ヮタクシはずっとそのスタンスなの。なんでこっちばかり要望を言われて、それを飲み込まなきゃいけないの?
そのスタンスでずっと生きてるんだ㌔、これってすごく大事で、実はクリマンからめちゃくちゃたくさん成功体験が届いてるの。
この間ね、クリマンのみんなからもらったお手紙を読んでたの。「退職しました」、「離婚しました」、「アレン様に背中を押されたから全部実行できて、いま好きなことができています」。
あとは「アレン様のお言葉を信じて、勇気を出して嫌いな上司にいつもと違う態度で接しました。それからその上司は私に何か言ってくることがなくなりました」というお手紙もあったの。それまではその子、上司からガンガン言われてたのよね。でもヮタクシに後押しされていつもとは違う態度で強く臨んだら、その上司は何も言ってこなくなった。言いづらいなと思ったんじゃない? こいつ面倒くさいなと思ったり。でもそれでその方がすごく働きやすくなったなら、こっちの勝ちよね。
あともう一個あるの。ヮタクシの友達で、とある上司のことがすごく苦手で、できれば外れてほしい。そういう話を聞いたときにヮタクシ言ったの。「その直属の上司がウザいんだったら、本社の人とか、誰でもいいからそのもう一個上の役職の人や部署に言ってみて」って。
「そんなことしたら面倒くさいヤツって思われたり、余計居づらくならない?」って友達は言うけれど、「でも、今すでに居づらいんでしょう? だったら今以上居づらくなることもないんだから、ちょっとやってみて」ってヮタクシは伝えたの。
その友達は、それから勇気を出して、会社の上層部に上司のことを相談したらしいの。そしたらその上司、なんと今期で今の役職を外れるんですって♪
裏事情を聞いたら、その友達の発言によって会社が動いて、社員全員にヒアリングが行われたんですって。それで、その上司の問題点が他の社員からも挙げられて、上司は今のポジションを外されることになったの。行動を起こさないと人生は変わらないのよ。
直属とか直近の人に言えない場合は、本社とか違うところに言うのもアリ。そうやって視野を広げたら、きっといろんな方法が見つかるから。「自分の身をどう守ろう?」とか、「嫌な人から逃れる術はないかな?」って方策を考えているときって、意外と楽しいわよ。
やっぱり、何も言わないと人も状況も、何も変わらないんだから、ァンタ達も、積極的に自分の思いを口にしていってほしいと願っているわ。
幸せになりたいとほざくァンタ達へ

幻冬舎plusにアレン様大先生がついにご降臨…!! 本連載では、現代社会で生きる誰もが気にしている「幸福論」について、ありがたいお言葉をつむいでいただきました。読めば幸せになること間違いなしのスペシャルなエッセイをご堪能あれ。