人気占い師、真木あかりさんの新刊 『2021年上半期 12星座別あなたの運勢』より、
<全体運>
生き方を決める年
2021年上半期、みずがめ座の運勢のテーマは「新しいシナリオを作る」です。星占いでは毎年、その年に特別インパクトのある星回りの人が「主役」などと呼ばれますが、2021年においては間違いなくみずがめ座が主役。といっても他の星座が脇役というわけではなく、誰もがそのときどきにおいて、何らかの「主役」であることは間違いないのです。ただそのなかでも、アイデンティティという最も重要なテーマにガッツリ取り組むことになる人が特に輝かしいスポットライトを浴びることになっています。
これがちょっとおもしろくて、おそらくみずがめ座の人々としては「なんだかハチャメチャにいろんなことが起きて、一年があっという間だった」という感覚が正直なところだろうと思います。そのあとに「いやもう人生何が起こるかわからんね、結果的に良かったけど」と続けられることがほとんどですが、なかには想定とは真逆のことが起こる人もいます。とはいえ結果的に「あのときはわからなかったけれど、今から思えばあれがベストだった」と思えるようになるのですが、そこに至るまでに1~2年かかることもあります。2021年はその傾向が、例年よりも顕著かもしれません。大事なのは、仮に思うにまかせないことが起きたからといって、「最悪だ!」「うまくいかない!」などと短絡的にジャッジしないことです。もともと、人は自分の想像の範囲内でしかものを考えられません。であれば、想像を超えた“いいこと”は、理解するのに少し時間がかかるのですよね。
さて、冒頭で今年のテーマが「新しいシナリオを作る」であると言ったきり話が横道まっしぐら、いっこうにシナリオの「し」の字も出てこないのでそろそろ不安になってきた方も多いと思うのですが(すみません)、詳しく紐解いてまいります。
みずがめ座は今年の主役です。そして今後12年、人によっては29年続く「人生のシナリオ」を新しく書き上げていける年にあたっています。自分はどのようなキャラクターなのか。どんな未来を望み、今は何をしていて、どうしていくつもりなのか。どんな人やモノ、状況を愛しており、選んでいくのか──こうしたことを、ただの想像で書くのではなく、日々を生きながら「決める」、そしてシナリオに仕立て上げていくことができます。
自分からそうしようと思ってすることもあるでしょうし、結婚や離婚、出産、転職に起業などさまざまなライフイベントを通して決まる部分もあるのでしょう。こうしたアイデンティティが絡むほどの大きな転機が起きやすい一年なのですが、どのシーンにおいてもあなたは自由です。これまでの自分にとらわれず、まっさらのところからひとつひとつ決めていけますし、そうすることが大事です。
というのも2020年12月22日、木星と土星が同じ場所で出合うという20年に一度のイベント「グレート・コンジャンクション」が起こります。このタイミングは同時に、200年に一度の特別な節目も重なっています。200年続いた「土の時代」が終わり、「風の時代」へとシフトするなかで、世の中を覆う価値観や幸福観、ビジネスの潮流、家族など既存のシステムががらりと変わります。具体的には「金銭や所有、権威」といったものの価値が薄れ、「知性とコミュニケーション、個性」が重視される時代に移行します。こうしたことが、みずがめ座で起こります。
「今まで通り」が通用しなくなるのは、どの星座の人でも同じこと。ただ、特にみずがめ座の人にとっては、それが顕著でしょう。ただ、幸いにしてみずがめ座の人々は、前例やルールにとらわれる人々ではありません。とらわれるどころか、完全にスルーして自分のペースで頑張るタイプなのです。真面目な人たちはそういう様子を見て「ヤベー宇宙人みたいなやつがいる」などと思ったりするわけですが、2021年からはそれでこそ強い、という時代になります。自信をもって、何物にもとらわれることなく、自分が選びたいものを選んでいきましょう。
幸いにして、あなたが2021年に書き始めるシナリオは、真新しいノートに綴られるものではありません。あなたが生まれてからずっと書き込みを続けてきた、おなじみのノートです。真新しいページにペンを進めるとき、その下にはあなたが笑ったり楽しんだり、泣いたり凹んだりしながら懸命に努力を重ねてきた、たくさんのページがあります。時代が変わるような変化のなか、どう生きていこうかと不安になったとき、必ずそれらが心の支えとなるでしょう。あなたが頑張ってきたことは、あなたがページを破り捨てて燃やして「なかったこと」にでもしない限り、決してなくなりません。今後12年、あるいは29年あまりも続く生き方を、自分のために決めていけるときです。何度書き直したって大丈夫。少しずつ、少しずつシナリオを検討していけると素敵です。
土星をうまく使っていこう
2020年12月17日、土星がみずがめ座に巡ってきます。土星は「制限と試練の星」と呼ばれる惑星で、ひとつの星座に2年半~3年ほど滞在し、その人にとって必要な「成長のカギ」を提示してくれます。かつては凶星と呼ばれていましたが、そもそも人に災厄をもたらすだけの惑星はありません。まあ確かに厳しい先生みたいなところはあるのですが、その厳しい試練の働きが発揮されるのは「成長にコミットしないとき」です。うまく使えば、粘り強さの発揮──あれこれ気が散ることを“制限”してくれる、ということですね──という面で、私たちを応援してくれたりもします。
2021年上半期は、運のほうからみずがめ座の人々に合わせにくるような時期です。みずがめ座の人にとってはあたりまえだった自由で偏りのない発想が、広く世の中で受け入れられるようになるのです。多様性、効率、性差にとらわれない発想、年齢や立場を問わず相手を「人」として見ること。みずがめ座の人にとっては随分と、風通しが良くなってきたと感じられるようになるのではないでしょうか。
土星が“制限”をすることで、人によっては自由に動いているつもりで「何が正解なのか?」といった思いを持つことにもなりそうです。ただ、もし試験や法律など明確に正解・不正解がわかっているテーマでない限り、こうした発想が頭に浮かんだなら危険と思ったほうがいいでしょう。あなたは物事には多様性があると知っていますし、それを尊重してもいます。失敗したくない、スベりたくない。そうした思いからのことであっても、正解を求めることは自由な発想力を放棄し、行動を狭めることになりかねません。
まとめましょう。2021年の上半期を実りあるものにするためには、「今まで通り」が通用しないと知ったうえで、自由に未来を描いていくことが大事です。そして仮に困難が降り掛かってきたときは、今の自分が成長できる機会と考える。それが、ここからのあなたを生きやすくしてくれます。すぐに結果が出なかったとしても、時間をかけて粘り強くやっていくことが力になります。土星は、時間を司る星ですから。
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電子書籍『2021年上半期 あなたの運勢』では、ここまでにご紹介した今年の運の“活かし方”をくわしく解説しています。また、2020年12月22日に起こる、200年に一度の「時代の変節点」を踏まえた世の中の見通し、星回り的に注意したい時期についても言及しました。占いは読むだけでなく、使ってこそ意味があるもの。2021年という特別な1年を展望する際、ぜひお役立ていただければと思います。
<恋愛運>
恋においては、ミラクルを起こしやすいときです。恋人をつくること、その先の結婚まで進むことが思うようにならなかった人も、2021年上半期は何かとチャンスが多く、幸せのかたちを見つけていけるでしょう。あなた自身の世界が広がることで出会いの質が変わり、これまでとは違う場所で恋を見つける人もいるでしょう。現状がいい状態という人はその状況が続いていくように、今は思うに任せない状況にある人もできるだけ良くしていけるように、幸せになるつもりでいましょうね。
そのためにも、マインドを変えていく必要はありそうです。おそらくですが、ここ2~3年というもの、ひとりで熱中できるものと向き合ったり、他人に心を乱されることなく過ごしたいと思ったり、どちらかというと“内向き”で来た方はとても多いのではないでしょうか。過去の辛い思い出にとらわれがちだったり、コンプレックスがどうしても気になって消極的でいたりした人も、多いのかもしれません。
ただ、そうした時期は2020年12月17日に終わります。これをご覧になっているのが17日以降であれば、すでに気持ちが明るくなってきている人も多いのかもしれませんね。
ただ、それと引き換えに、あなたのなかには「目立ちたくない」「ガンガン自己主張するのも気が引ける」といったシャイな思いが生まれ、何かにつけて足を引っ張ろうとしていく予感です。ただ、幸せになりたいという気持ちがあるのなら、そこに合わせて自分を下げるべきではありません。敢えて恋に挑むチャンスを自分に与え、自信を持てる思考を持ちたいところです。前者であれば、出会いの場に足を運んだり、気になる人にアプローチをしたりすること。後者であれば、現状をよく把握して、自己認識を変えていくことです。2021年はイメチェンにも向いた時期。してみたい髪型、着てみたい服。そういったものを貪欲に求めていくことで、ご縁も招きやすくなるでしょう。
総合運のところで、これからは「土の時代」ではなく「風の時代」になる、と書きました。お金、権力、物質の力は弱り、知性とコミュニケーション、個人の魅力の時代が到来するのです。恋愛観も変わっていきます。今までと違うタイプの人が気になり始めたり、イメチェンしたくなったりといった“変化”は、きっとプラスの影響をもたらしてくれるはず。ほか、お出かけ先もこれまで行ったことがない場所に足を運ぶのはいい選択と言えるでしょう。「変えればモテる」と思うのは本末転倒ですが、良くないパターンの恋を繰り返していた人であれば、バリッと幸せな方向に舵を切っていくきっかけにできます。新しい時代にふさわしい幸せを、ぜひ手に入れていきましょう。
上半期で特に恋愛運に恵まれるのは、2月1日から25日、3月4日から4月23日。ここはかなり強気で恋を進めて行く人が多いかも。積極性は素敵なことですが、強引すぎないほうが良い場面もありそう。5月9日から6月2日、6月27日以降です。
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電子書籍『2021年上半期 あなたの運勢』では、パートナーがいる人、今はパートナーを探している途中という人、また障害のある恋で悩んでいる人向けにそれぞれ、半年間の展望とアドバイスを書きました。月ごとのくわしい恋愛運の解説に「ネガティブな状況の乗り切り方」もありますので、ぜひご覧いただけますと幸いです。
<仕事運>
2021年は仕事に恵まれる年です。チャンスが巡ってきやすいということも事実ですが、「自分の仕事」ができるようになるのです。これは、時代の風がみずがめ座の気質と同様の空気をはらんでいるから。ぱっと考えて出したアイデアがスムーズに受け入れられたり、いいなと思ったものが売れたりと、思考と世の中が同じ波動になることから、仕事がしやすくなるのでしょう。そうした意味で、「言われたことをやる」タイプの仕事よりも、個人の才覚に委ねられる営業、サービス企画といった仕事であればポテンシャルが発揮できるでしょう。
昨今はユーチューバーからインフルエンサーまで、新しい仕事がどんどん増えています。私が子どもの頃なんてケーキ屋さんかお花屋さんしかなかった気がしますが(注:そんなことはない)ネットを通じて個人の資質を思いっきり発揮し、個性的な仕事をする方も増えてきました。会社員にしても、副業・複業がOKとなったり、勤務日を減らす会社が増えてきたりと、時代はどんどん変わってきていますね。2021年は星座を問わず、誰もが既存のシステムや枠組みに依存しない、マインドチェンジを問われます。お金や土地、所有といったものにとらわれた「土の時代」はすでに終わりました。ここからは、知性やコミュニケーションでフラットにつながっていく「風の時代」です。「大手企業に所属していれば安心」「有名大学出身だから有利」といった価値観は淘汰されつつありますが、2021年には完全に消えてなくなるのでしょう。それよりも、知性とコミュニケーションにより、サスティナブルで平等な社会を築いていくことにスポットライトが当たります。場所や時間といった制約から解放されるような仕組みづくりにも、より力が入るでしょう。
「風の時代」では、こうしたスタンスで柔軟に「自分にとってのベスト」を選び取っていける人こそが伸びます。どこにいてもネットでつながりを駆使して、好きな仕事をする。時代を彩るアイデアを、たくさん出していく。そんなおつもりでいると、得るものは大きいはずです。
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電子書籍『2021年上半期 あなたの運勢』では、上記の運に加え、転職・起業を目指す方へのアドバイス、ほか半年間の展望を書きました。月ごとのくわしい仕事運の解説に「ネガティブな状況の乗り切り方」もありますので、ぜひご覧いただけますと幸いです。