
徹夜続きで意識が薄らぐなかでも面白い番組を作ることに妥協を許さない日テレ社員が、間違えてオーイシマサヨシではなく、オーイシユウスケにアナザースカイの出演オファーをしたなら、僕は「新潟で」とその酩酊状態の番組スタッフに伝えるだろう。
いつのまにか好きになっていた。新潟が。
移住してきた二年前、あれほど文句をたれていたのに。
車がないとどこにも行けないのなんなん。ずっと曇りなのなんなん。雪降りすぎなのなんなん。
ところが、今や「新潟は最高らねっか」と高らかに叫ぶ。

自分が新潟に恋をしていることに気がついたのは、ひょんなことだった。
自宅でYouTubeを見ていると、タイムマシーン3号さんのチャンネルがオススメに表示された。たしかにお笑い芸人さんの動画はよく見るけど、今まで一度もタイムマシーン3号さんの動画を視聴したことはなかった。
不思議に思いながらも、とりあえず動画を開いた。
笑った。声を出して笑った。誰もいない一人暮らしの部屋に自分の笑い声がイヤに響く。とかく、面白かった。
新潟が好きだということに気づかせてくれたのは、タイムマシーン3号の山本さんだった。
というのも、山本さんが新潟県のご出身なのだ。なぜだか、そのことがとても嬉しく、とても誇らしかったのだ。
気づいてしまった、「あっ、新潟のことが好きなのかも」と。
これが恋だと認識してしまってからは早かった。ええ、新潟にぞっこんです。
どんどん好きが募っていく。
行きつけのスターバックスコーヒーから眺める荒れ狂った吹雪ってキレイだな、新潟好きっ。
もしかしてぜんぜん晴れないのって僕のメンタルを鍛えてくれるための優しさだったのかな、新潟好きっ。
運転時に前から迫ってくる雪がデロリアンが時空を超えるエフェクトみたいでカッコいいな、新潟好きっ。

新潟への想いがとまらない。
ああ、新潟に恋してる。
今日もタイムマシーン3号の山本さんがYouTubeで新潟弁を披露するたび、画面の前で歓喜の佐渡おけさを踊る。

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