「寂しさ」を埋めるために食べすぎていたのかもしれない――。
そう気づいたのは、断食を始めてからだった。
食べることを控えた1週間で、「食べない不安」に振り回されるのではなく、その不安を客観的に見据えることができるようになった。
断食でどんどん変わる、食欲、睡眠、感情、行動……。
カラダの感覚が研ぎ澄まされていく過程と、満たされない感情の在り処を丁寧に探った稀有な記録。
<目次>
「断食」でカラダの声が聞こえるようになる
不安を見つめるために「断食」に踏み切った
「断食」とはカラダが自ら話し始めるのを待つ行為
断食は我慢して成功させるものではない
断食はカラダの倒錯をあぶりだす
断食で「飲みたい」「食べたい」から距離をとる
断食初期の食べたい気持ちは、過去への未練や後悔の現れ
断食初期の「寂しさ」は次第に薄れてくる
「断食」で気づいた勝手に期待する心
「痛みを抱えている自分」と「痛んでいる自分」の違い
断食にともなう不調を「デトックス」と言い換えるのは現実を見ていない証拠
断食で「身の丈の食欲」に初めて出会う
断食3日目。頭の中が軽くなった
断食で言葉にしづらい「こういう感じ」を徹底的に味わう
断食は「自分の毒」を気づく経験になる
断食4日目、街に出るとカラダが「薄く」なっていた
「考える」行為は、実は「迷っている」だけかもしれない
「自分」とは、ただの「思考のパターン」だ
断食で見えてしまう心の奥底にある「自己否定」
「断食」は誰かの体験談と比べることではない
思考優位の人間は鈍感で仕草さが粗くなる
断食明け、食べる必要を感じない
「バランスの良さ」はひとりひとり違う
※本作品は、幻冬舎plusで2015年3月~2016年6月にかけて連載していた「カラダの機嫌をとってみる」に加筆修正したものです。
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