日本の経済が一気にボロボロに……。
当然、政治もボロボロ。
ついに、普通にに暮らす庶民にまで「尊王攘夷」が浸透し始めます。
一方で朝廷と幕府に目を向けると、公武合体がぐいぐい進んでいます。
この頃の混乱と変化の大きさは、ハンパない!
前作『肇現代語訳 戦国時代』で「わかりやすすぎて、ヤバイ!」と評判で、歴史の先生から「面白すぎて嫉妬する~」といわれた房野さんが、
今回は当時の経済のしくみを、池上先生目指して、わかりやすーーく説明します。
はやく、一冊にまとまったものが読みたいですよね。発売は8月23日。もうすぐです。→『笑えて、泣けて、するする頭に入る 超現代語訳 幕末物語』
* * *
第七話「オレたちが? 合体!?」
~忍び寄るエコノミッククライシス~
幕末エピソード7だよ。
おさらいだよ。
勝海舟さんたちアメリカ行く
↓
桜田門外の変で井伊直弼さん死んじゃう
(おさらいあっさり)
開国しちゃうわ、井伊さん死ぬわ、ドタバタ続きで泣きたい幕府。
それなのに、泣きたい夜が追加されます。
庶民「ちんたらやってんじゃねーぞ幕府! もう朝廷の言うこと大人しく聞いとけ!!」
とうとう一般庶民からも嫌われちゃうんです。
もともと幕府を嫌ってる尊王攘夷派ってのは、今で言う"意識高い系"(あくまでたとえよ)。
ところが、あることがキッカケで、ノーマルに暮らす庶民にまで尊王攘夷が浸透します。
そのキッカケってのが……経済。
欧米と貿易やり始めちゃったもんだから、
輸入、輸出、お金、
それぞれで大問題が発生して、庶民の生活がおびやかされまくったんです。
ということで、このときの経済がどうなったのかを、詳しく説明させていただきます(詳しくってのはウソですね。せいぜい"なでる"程度)。
開国して、欧米との貿易を始めた日本。
「自由な貿易しよー」って条約で決めたので、その通りに幕府が入ってこないから、ちょー自由(ちなみに、アメリカは《南北戦争》てやつで忙しかったので、このころ、一番のお得意様は、イギリス。で、条約では"神奈川"を開くってなってたけど、"横浜"に変更。これが場所的に最高だったらしく、横浜は人気スポットになります)。
このときのやり取りの中で起こった問題、まずは"輸入"からいっちゃいましょう。
輸入品の中で一番多いのが、毛織物や綿織物というグッズでした。
でも、今回の条約には関税自主権がない……つまり日本が勝手に税をかけられないんです(わかんなかったらググって!)。
ここぞとばかりに、外国から、ハイテク機械で大量生産した、安ぅーーい毛織物や綿織物がダイレクトで入り込んできます。
たとえるなら、《ユニクロ VS ちょっと高ぇー小洒落たブティック》みたいな構図。
すると……。
綿織物業の人「あんな安いのが外国から入ってきたら誰も買ってくれないよ! 商売あがったりだ!!」
ってことになり、日本の綿織物業などが大ダメージをくらいます。
では続いて、"輸出"いっちゃいます。
嬉しいことに、日本の、生糸(絹っす)や茶や海産物が、外国で大人気。
特に生糸がスマッシュヒット!
売れる売れる! 売れる売れる売れる売れる売れる売れ…る……売……れ……
とんでもない品薄状態になっちまいます。
すると……
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笑えて、泣けて、するする頭に入る!超現代語訳 幕末物語の記事をもっと読む
笑えて、泣けて、するする頭に入る!超現代語訳 幕末物語
歴史大好き芸人・ブロードキャスト!!の房野史典さんの初めての本『笑って泣いてドラマチックに学ぶ 超現代語訳 戦国時代』は、面白すぎてヤバイ!ととても話題になりました。発売になると、有名な歴史の先生方も「こんなに面白く読ませるなんて!」と大絶賛でした。
その房野さんが、今回「幕末」を面白く書いた!
幕末は、戦国時代以上に、日本中で”怒涛の人間ドラマ”だらけ。その分、ややこしくもあるのですが、房野さんに任せれば、とても楽しい面白読み物に!
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