ビリギャルを奇跡の合格体験へと導いた坪田さんが“成功”へと導いてきたのは、実は、ビリギャルの「さやかちゃん」だけではありません。これまでに、本当に多くの生徒さんを成功に導いてきました。
坪田さんが、子どもたちに伝えてきたメソッドは、実は、社会人でもすぐに真似できること!
実際に坪田さんは、現在も、吉本興業、電通、毎日放送といった大手企業から、地場の中小企業まで、さまざまな組織における人材育成の仕事もしているのです。
ベストセラー『才能の正体』では、「能力向上」のメソッドが数々公開されていますが、
特に、今回こちらで紹介する方法にはびっくりです。
ということで、さっそく、本文よりこちらをどうぞ!
行動を完コピせよ!
ーーそのときに「メモ」ではなく「動画」を使う
「真似する」ということについて、もう少し掘り下げていきましょう。
僕がいつも言うのは、「頭のいい人の行動を完コピしろ」ということです。
いい成績を取りたいと思ったら、頭のいい人(できる人)に「どうやって勉強したら、できるようになるんですか」と聞きたくなりますよね。でも、実は、そんなノウハウを聞いても意味がない。
それよりも、あなたがすべきことはーー「普段どんなふうに勉強しているのか、今ここでやってみてください」とお願いすることです。
何時間勉強しているのか、休憩時間は何分くらい取るのか、どのくらいのペースで問題集を解くのか、ノートはどんなふうに取るのか、参考書は何を使っているのか……全部“完コピ”するんです。
社会人の方も同じです。
たとえば営業成績がめちゃめちゃいい人に「営業のやり方を教えてください」「どうやったら営業成績が上がりますか?」と相談して、アドバイスを受けても、あなた自身の営業成績を上げるための効果は少ないでしょう。
それよりも、一緒に営業先へ同行して、その人がどんなふうに挨拶しているか、どんな表情で相手に話しかけているのか、どんな言葉遣いで話しているのか、どんな順番で話をしているのか……をしっかり観察して、それと同じ行動を“完コピ”する方が、成績上昇に直結します。
さて、完コピするときに、一番近道で効果のある方法をお教えしましょう。
それは、頭のいい人、できる人の行動を、動画で撮影することです。そして、動画を見ながら、彼のどこに「うまくいくポイント」があるのかを見つけるのです。
「わざわざ動画を撮らなくても、(手帳などに)メモをしたらいいじゃないか」と思う方もいるかもしれませんが、《動画撮影》と《手書きのメモ》は、根本的に大きく違います。
手書きのメモには、書く人の主観が入ってしまうので、自分が見たいところだけを見て、大事なことを取りこぼす可能性がある。そのため、メモだけでは、どんなに参考にできることがあっても、勉強でも仕事でも思ったように成績が上がらないのです。
一方、動画だと、普段“自分の意思では見ていない”ところまで映ります。
ですから、後で映像を見ながら分析することができます。映像を丁寧に見て、“頭のいい人”“できる人”が何をどうやっているのかがわかったら、今度は、その行動を完コピする。それが理想です。一番の成功の近道なのでおすすめします。
もちろん、何時間も動画で撮るのは難しいという人もいると思うので、具体的にどれくらい真似したらいいのかを説明しましょう。
たとえば、その人が毎朝6時に学校や会社に来るなら、あなたも朝6時に来るようにする。だいたい6時に来るけれど、2日に1回は3分ぐらい遅刻するなら、そこもコピーする。そういう、細かいところまで真似していくのです。すると、その人がやっている行動、挙動、言葉、タイミング、反復性、過剰なところ、抜いているところなど、いろんなことがわかってくる。すると、たとえば自分はちょっと姿勢が悪いかもしれない、とか、「ありがとうございます」を言うタイミングがおかしいかもしれない、といったことがわかるようになります。
ところで、「できる人の行動を完コピをしなさい」と言うと、恥ずかしいと思う人もいるし、そもそも誰かの真似をすることに対して、否定的な人も結構います。
「自分はその人より能力が低いのだから、できる人の真似なんかしても意味がない」と思う人が、わりと多いようです。また「真似をするよりも、オリジナリティを出さなくちゃ」「自分の個性で勝負しないと戦えない」といった考え方をする人もいます。
しかし、それは間違っています。
そもそも、人間は一人ひとり違いますよね。身長も違えば声も違う、骨格も関節も違うし今までに受けてきた教育も人間性も違う。なので、どんなに“完コピ”しようとしても、必ずズレが出てくるのです。
つまり、どんなに誰かの真似をしても、“あなたらしさ”は出てしまうものなのです。
それに、基礎がない上にただただ「オリジナリティ」を築いたって、そんなものは、見かけだおしのオリジナリティ。あなたが戦うための武器にはなりません。
ですから、まずは完コピすべきなんです。
完コピで、「能力を磨くための基礎」を作るのです。
完コピを徹底的にやると、必然的にオリジナリティが出てきます。
僕に言わせれば、それが「個性」です。
完コピにあたって、大切なポイントがあります。
完コピをするときは、その人の「考え方」だとか、「言っていること」ではなく、「行動」を完コピすること、です。
人間が唯一、他人を完コピできるのが「行動」です。
思考なんて、ひとりひとり全然違っているので、計測できませんし、真似してもできているかどうかわからない。
「完コピできたかどうか」が、はっきりわかるのは行動だけなのです。
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才能の正体
コロナ禍は、学習シーンにも大きく影響し、休校になったり、授業がオンラインになったりした。学校の授業だけでなく、塾も、部活も、コロナ前の体制に戻るには時間がかかりそうだ。いや、そもそも、戻らないのかもしれない。
でも、だからといって、能力を伸ばせなくなったわけではない!
「才能の本質」について知れば、体制に関係なく、能力を伸ばすことはできる。
学年ビリのギャルが1年で偏差値が40も上がり、慶応大学に合格できたのは、坪田先生との出会いのおかげだが、その『ビリギャル』の坪田先生が、「才能とは何か」について余すことなく書いたのが、ベストセラー『才能の正体』。
その『才能の正体』が文庫化されました! 文庫化記念で、本文を公開します。
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