天才か凡人か。――よく議論されますよね。
色々違いはあるとおもうのですが、坪田先生によると「思考型」の差。
「Why型」で考えるひとは、能力の伸びを止めてしまうそうです…!怖いですね!
さっそく、こちらを読んでみましょう。
坪田信貴先生の『才能の正体』文庫版発売につき、とっておきのコーナーを公開です。
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普通の人は「Why型」、天才は「How型」。どこが違う?
フルマラソンを走ったことがありますか? 42・195キロを走り切ることは、とても大変です。
あなたが初めてフルマラソンに挑戦したとしましょう。完走は無理だったけれど30
キロは走れたので、次回こそは頑張ろうと練習をして、今度は35キロまで行けた。
──こうなったら、着実に能力が伸びていることを実感できますよね。
ところが、3回目のマラソンでは20キロでリタイアしてしまった。
さて問題です。これは「退化」でしょうか?
僕はこう答えます。「いいえ、これも着実に能力が伸びている」。
なぜ、そう言えるのか?
前回のリタイアから一歩でも踏み出して、たった10メートルでも走ることができたのであれば、その時点で成長しています。なぜなら、前回のリタイアをふまえて次に向かう準備を始めたわけで、「もう絶対に完走はできないんだ」と諦めたのではないですから。
しかし、ほとんどの人たちは、これを失敗や退化と言うでしょう。こういう考え方を「Why型」と言います。
Why型というのは、その名の通り「なぜ?」を考えてしまう思考のこと。「なぜ前回よりも走れなかったのだろう? 私には才能がないのだろうか?」といった具合に、「フルマラソンを完走する」という結果から見て 、そのことに理由付けをするのがWhy型の傾向です。できなかった理由を細かく分析してしまうのは、数学の言葉を使えば微分的な考え方。実は、このWhy型の傾向でいるうちは、能力が伸びません。
一方で、「天才」とか「才能がある」と言われる人たちは「How型」で物事を考えます。
さきほどのマラソンのケースで考えてみましょう。
How型の人は、「何キロ走れるか」「完走できたかどうか」といった結果に意識が行っているのではなく、その瞬間の変化、過程を楽しみます。「走れたかどうか」ではなく、「自分が走って楽しいから」マラソンをやっている。
そうしていると、自然に「次はどうしたらもっと楽しくなるか」を考えるようになる。
実は、20キロしか走れなかったときの平均タイムは、前回35キロ走れたときより速かったかもしれない。このとき、How型の人はそこに喜びややりがいを見つけ出すことができます。しかしWhy型の人はそこに価値を見出せない。というのも、Why型だと結果だけに左右されてしまうから。
これを受験に置き換えてみましょう。
Why型の人は、自分の偏差値で合格できるところを選びます。これは「レベルを落とせば合格できる」という考え方でもあります。そうすると、今の自分よりも伸びようとしなくなります。
「なぜできなかったのか、それは自分に才能がなかったから」「なぜできたのか、あの人は才能があったから」……そう考えて自分に限界を作ってしまうのが「Why型」の特徴。
能力を伸ばして才能を手に入れたいのなら、「How型」で物事を考えるようにしてください。
才能の正体
コロナ禍は、学習シーンにも大きく影響し、休校になったり、授業がオンラインになったりした。学校の授業だけでなく、塾も、部活も、コロナ前の体制に戻るには時間がかかりそうだ。いや、そもそも、戻らないのかもしれない。
でも、だからといって、能力を伸ばせなくなったわけではない!
「才能の本質」について知れば、体制に関係なく、能力を伸ばすことはできる。
学年ビリのギャルが1年で偏差値が40も上がり、慶応大学に合格できたのは、坪田先生との出会いのおかげだが、その『ビリギャル』の坪田先生が、「才能とは何か」について余すことなく書いたのが、ベストセラー『才能の正体』。
その『才能の正体』が文庫化されました! 文庫化記念で、本文を公開します。
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