12月9日に発売される『平熱のまま、この世界に熱狂したい 「弱さ」を受け入れる日常革命』は、世界を平熱のまま情熱をもって見つめることで生まれました。著者の宮崎智之さんが等身大の言葉で綴った20の文章は、退屈な日常を刺激的な場所へと変える、不思議な魅力ををはらんでいます。
すでに読んでくださった作家の柴崎友香さんと映画監督の今泉力哉さんからは下記のような推薦コメントをいただきました。
* * *
今を生き抜くために、「弱さ」とともに歩いていくために、読んで、考えて、伝える言葉がここにあります。
――柴崎友香(作家)
常日頃考えている、弱さや優しさについて、こんな風に言語化できるのかと心がざわめいた。そのままで、猫背のままで、と言われた気がした。
――今泉力哉(映画監督)
◎著者・宮崎智之さんからのメッセージ
言葉と向き合い、考え、読み、吸収し、自分の中から絞り出した本当の言葉だけを書きました。読者のみなさまに届き、また言葉がつむがれていくことを祈っています。読書の楽しみをつめ込んだ一冊なので、この本を読んで「この世界も、あながち悪いものではないかも」と少しでも思える人が増えてくれるとうれしいです。
◎内容紹介
目の前の生活を見つめなおす。自分の弱さを無視し、無理に自分以外の「何者か」になろうとするよりも、すでにあるものを感じ取るほうが人生を豊かにできると確信したからだ。深夜のコンビニで店員に親切にし、朝顔を育てながら磨く想像力。ヤブイヌに魅了されて駆け込む動物園。蓄膿症の手術を受けて食べ物の味がわかるようになり、トルストイとフィッシュマンズに打ちのめされる日々。そこに潜む途方もない楽しさと喜び――。
私たちは、もっと幸せに気づくことができる!
◎目次
1章 ぼくは強くなれなかった
打算的な優しさと「0を作る理論」
「何者か」になりたい夜を抱きしめて
ぼくは強くなれなかった
ありのままの世界
ぼくは平熱のまま熱狂したい
2章 わからないことだらけの世界で生きている
朝顔が恋しているのは誰?
不快だけど大切なことを教えてくれた作品
私はそうは思いません
35歳問題
わからないことだらけの世界で生きている
3章 弱き者たちのパレード
二瓶さんとの雅な蹴鞠
舌の根が乾かないおじさん
ヤブさん、原始的で狂おしい残念な魅力
紳士は華麗にオナラする
肉と人と醜いアヒルの子
中田英寿に似た男
4章 弱くある贅沢
「細マッチョ」をめぐる冒険
クローゼットの中の時間
弱くある贅沢
ぼくの好きだった先輩
あとがき
平熱のまま、この世界に熱狂したい
世界を平熱のまま情熱をもって見つめることで浮かびあがる鮮やかな言葉。言葉があれば、退屈な日常は刺激的な場へといつでも変わる。
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