人気占い師、真木あかりさんの新刊『2023年下半期 12星座別あなたの運勢』(6月30日発売)より、全体運をご紹介します。
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全体運
元気があれば何でもできる!
2023年下半期、いて座の運勢はどうお伝えしようかずっと考えていたのですが、ひとまずは「元気があれば何でもできる!」ということだけ覚えておいていただけたら大丈夫です。なんならアントニオ猪木さんばりに赤いマフラーを首にかけていただいても……というのは冗談で(私へ。占いに冗談を書くんじゃありません)、この下半期から2024年5月末までは何はともあれ、健康第一です。本来は体のメンテをしっかりする星回りなのですが、体が弱れば心も連動して弱りますし、「病は気から」とも申します。心のメンテもこの時期にカウントしてしまいましょう。
もとよりいて座は、夢中になるとどこまでも走り続ける「熱狂の人々」です。仕事でも日常生活でも、ブレーキを忘れた特急列車のように走り続けることがあります。2023年下半期においても、やりたいこと、頑張らなければいけないことが、山ほど思い浮かんでいるでしょう。それどころか「もっと面白いものが見つかったっていいぞ」くらいには思っていそうです。ただ、今まではブレーキを忘れても走れていたところが、この時期はちょっと無理がきかなくなってくるかもしれません。
疲れたら休むこと。調子が良くなければ、何よりもまず病院を受診すること。スピードを緩めることを、悪いことだなんて思わないこと。体力が追いつかないのを「気合いが足りない」などと根性論に持っていかないこと。むしろ、心を癒やし、自分を満たすこと──仕事でも恋でも、人間関係でも、どのアクティビティにもそれらを組み合わせるハッピーセットを、この時期の基本としておきましょう。
元気があれば、何でもできます。逆に言えば、元気がないと、落ち込んだりダメになったりしたときに、マイナスをゼロに戻すことだってできません。レジリエンスがきかなくなってしまうのです。その影響がすべてに及ぶことは、あなたも容易に想像がつくことでしょう。
ちなみに「自分を満たす」という概念、数年前からよく見かけるようになりましたね。「ご自愛」「セルフラブ」「自分を大切にする」などもよく似た概念です。人口に膾炙したせいでしょうか、ときどき「自分を満たすって、何をすればいいんですか」とご質問をいただくことがあります。ピンとこなくて、ヒントが欲しかったがゆえのことだと思うのですが、もしかすると占い師に聞いたりするよりも「自分は、何をすれば満たされるのだろう?」と考えることそのものが、自分を満たすということの一部なのかもしれません。自分のことは、自分が一番真剣でいる。考え続けるのを、決してあきらめない。ひとつがダメなら、他を探す。そんなつもりで生きて選んだことならば、自然と自分は満ちていくのでしょう。
地味に忙しいいて座の人々
2023年下半期、いて座の人々は何かとせわしない日々を送ることになるでしょう。すでに5月後半あたりから、追い立てられるような忙しさに見舞われている人もいらっしゃるでしょうか。2024年5月下旬までは、やるべきことが常に目の前に積まれている状況が続いていきます。課せられた役割を果たすこと、日々のタスクを責任を持ってやり遂げること。もちろん、そんなことはこれまでも当たり前にやってきたことと思います。
それを大前提として申し上げるなら、この下半期においては、まずはやるべきことの量が格段に増えます。そしてあなた自身も、「絶対に妥協はしたくない、パーフェクトにやり遂げたい」という気持ちが強く働きます。「8割できたら100点満点」だなんて思えず、むしろ120点を取るつもりで頑張るのです。特に夏はキャリアにおける挑戦の時期で、さらにやる気が高まります。オーバーワークであることはもはや日常で、肝心なときにガクッときたりする可能性は高いでしょう。
当たり前のことですが、いくらやる気に満ちていても、体調を崩してしまえばできることは減ってしまいます。そして責任感が強くなる時期だけに、本来なら頑張れたところが十分に力を発揮できないというのは、なかなかに耐え難く感じることでしょう。だからこそ「元気があれば何でもできる!」であり、ハッピーセットの準備なのです。
幸いにして、ここでの忙しさは、ある程度は調整がきくことになっています。たとえば仕事なら、交渉次第で担当する量を減らしてもらえたり、メンバーを増やしてもらえたりするはずです。スケジュールを延ばしましょう、という話も、いつも以上にしやすいでしょう。いて座の人々は困難な状況でも「寝ずにやればできる!」と真顔で言ってしまうようなところがあります。冗談ではなく本気です。そして実際、できてしまったりするのです。ただ、2023年下半期はこれまでとは違う頑張り方のバリエーションを増やしていけるとき、と思っていましょう。「寝ずにやれば」「最大のパフォーマンスでやり続ければ」といった前提は、紐でしばって押入れの奥にでもしまっておきましょう。そしてまっさらなアタマで「じゃあ、どうする?」と考えてみるのです。
無理をすることで、まわりの人との差別化をはかって頑張ってきた人は、ちょっと心もとないでしょうか。自分がつかめるはずだったチャンスが、別の人のところに行ってしまうかもしれない。「頑張っていない」と評価されるかもしれない──そうした想像は怖いものですが、そもそも無理をさせる方だって、どうかしているのです。調整したい、助けて欲しいというあなたを大切に扱ってくれる相手こそが、あなたがついていくべき人なのですよね。
ここでの忙しさは、未来の幸せのため。
「忙しさ」というものを占星術的に読み解くと、いろいろなパターンがあります。たとえば、キャリアにおいて大きな動きがあり、バタバタと動き回る時期。住まいや家族のことで変化が多い、バタバタの時期。人間関係が広がることで、社交にいそしむ時期。まあ人類はどの時期もだいたい忙しいわけですが(暴論)、2023年下半期のいて座が経験する忙しさというのは、実際は地味な部分がとても多いです。頑張っている家族のために、そっと尽くすこと。日常がうまく回っていくための、地道なルーティン作業。指示されたことを、確実にこなすということ──映画で言えば、特に注目すべきものもないエピソードとして、削り落とされてしまうような、日常の数々です。
「責任」「真面目」「誠実」といった言葉が常に求められるような、張り詰めた部分もあります。特に2023年からは、住まいや家族といった、人生の基盤ともなるものや人に関わる義務や責任も、あなたの両肩に乗ってきます。「これをやっていて、いったい何になるというのだろう」なんて、心のなかでつぶやくこともあるでしょうか。
おそらくですが、2023年下半期から2024年5月末までにあなたが頑張ったことは、そこからの1年であふれるほどの幸福となって返ってきます。人間関係で信頼ベースのいい関係を築けたり、周囲から好意的に見られたりといったことはとても多いでしょう。そう、この下半期からの努力というのは地味で何でもない、当たり前の日々でしかないようでいて、まわりの人はちゃんと見ているのです──あなたが人に対して誠実に尽くしたこと、真面目に自分の役目を果たしたこと、責任を持って期日に間に合わせたこと、といった日々の積み重ねを。
申し上げるまでもないことですが、こうした信頼、信用というのは、お金を積んで買えるものではありません。「信用して!」「私を信用するメリットは……」と強く迫りでもしたら、余計に「信用ならん奴」と思われてしまいそうです。そうしたプライスレスな価値のための小さな努力を、日々積み重ねる時期と言えるでしょう。つまらない、地味なことの繰り返しに心が迷子になりそうになったときは、それでも続けることで未来の自分が輝くのだ、と思ってみてもいいのかもしれません。
ここまでに書いてきた、健康・仕事・調整に関することは向こう1年ほど続いていくわけですが、ずっと平坦なまま続いていくわけではありません。おそらく、7月から8月にかけてはガツガツ取り組み、その後年末までは「自分がやっていることは、これで本当に幸せにつながるのかな」という疑念が湧いてきます。ここは自分のなかで自問自答するための期間なので、迷って大丈夫です。道に迷ってあちこちを歩いたほうが、街に詳しくなるのと同じです。その迷いに答えが見えてくるとしたら、10月末のことになるでしょう。ここに至ると、自分が選ぶべき仕事や人間関係がはっきりわかりますし、健康面でも理想的な行動ができているかどうかが明確になります。うまくいかないことは、仕切り直しをしましょう。そうした過程を経て、おそらく来年に入るとすぐ、まっすぐに歩み始めることになるはずです。迷いも悩みも、うまく付き合いながら。
おおらかさは30%OFFになる
いて座の人々の持ち味と言えば、まず浮かんでくるのがおおらかで柔軟な発想。自分にも他人にも寛容であり、ときに適当すぎると思われるほどですが、2023年下半期はちょっと、目つきが険しめになるかもしれません。おおらかさが割引になるのです。
といっても、嫌な人間になるというわけではありません。どちらかというと、頑張り屋さんすぎるのです。毎日毎日人のために頑張って、気を張って過ごしているからでしょうか、無意識のうちに自分と同じ頑張りを他人にも求めてしまったりしがちです。特に、ものを元あった場所に戻さないとか、掃除を真面目にやらないとか、トイレットペーパーが自分の番で終わっても交換しないといった、「みんなのことを考えない人」には、必要以上に手厳しく接してしまうかもしれません。まあ最後のトイレットペーパーをやった人は重罰に処していいと思いますが、生活のなかであまりに厳しくなると、やっぱりギスギスしてしまいがちですね。あなたのおおらかさに助けられてきた人は、「いつもは言わないのに」とびっくりしてしまうかもしれません。みんながお互いに気を遣って、優しくいられるのは理想的なこと。でも、それを「誰かが頑張っていない」と断じてしまうと、あなた自身もしんどいでしょう。注意や進言は、短く軽めに。そしてときどき、自分の眉間の縦ジワを伸ばしてあげましょう。頑張ってるね、と指でマッサージしてあげるのは、この時期のいて座の心を守るおまじないです。
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