2024年上半期 さそり座の運勢真木あかり

人気占い師、真木あかりさんの新刊『2024年上半期 12星座別あなたの運勢』より、総合運をご紹介します。
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総合運

人間関係が「よく」なるとき。

2024年上半期は人間関係にスポットライトが当たる年です。人と会い、交流し、人とのかかわりのなかに幸運を見み出いだしていける時期が5月末まで続いていきます。その一方で強烈に、自分のルーツや原点など内面を深く深く掘り下げていくイベントも同時進行するのが、この時期ならではの稀有な経験と言えるでしょう。大きく環境を変える人もいそうです。日々接するメンバーの顔ぶれが変わる人もいます。どれもが、あなたにとって重要な意味を持っています。詳しく解説してまいります。

まず、人間関係について。2023年5月中旬以降、「幸運と拡大の星」と呼ばれる木星がさそり座の人間関係にあたたかな追い風をもたらし、それが2024年5月末まで続いていきます。自分から行動を起こすことで、チャンスが拡大し幸運を手にできることができる時期です。仕事でもプライベートでも人に恵まれ、信頼をベースとした良好な関係を築いていきやすいでしょう。人脈に恵まれますが、ただ知り合いが増えるわけではありません。ここでスポットライトが当たる対人運は「一対一の人間関係」。ここに至るまでのあなたの誠実な態度や仕事ぶりが相手の心をつかみ、いい関係を築いていくことができます。

ところで「人間関係がいい時期」というと、あなたはどんなイメージを描かれるでしょうか。悩みやストレスとは無縁で、傷つけられたり信頼がすることもなく、まわりの人と仲良くやっていける時期──そんな印象を持たれる方が多いと思うのですが（マッドマックスみたいなのを想像なさっていたら恐縮です）、2024年5月末までの「人間関係がいい時期」は、少々違います。ときに突然、驚くような展開で離れていく人もいるでしょう。「えっ、そんなことで！？」と驚くような理由で去る人もいますし、むしろあなたの側から「おしまい」とその人との物語を終わらせることもあるはずです。ただ、それは決して悪いことでもいけないことでもなく、「いい」のだろうと私は思います。

そうした、突然ブチッといくような作用をもたらすのは「自由と改革の星」と呼ばれる天王星。天王星は、私たちが自分らしい人生を生きようとするとき、それを阻むような思い込みやとらわれを引ひっ剥ぱがしてくれる星です。よく言えば「インパクトが強いやり方で」、ストレートに言えば「少々手荒なやり方で」、分離をもたらすのですね。やり方はもうちょっと選んで欲しいものだと私も思うのですが、離れていくのは「あなたの自由を奪う人」。そう、いらないものなのです。

人が遠ざかっていくことを感じるのは、仮に自分から手を離すと決めたにせよ、心に強い影響をもたらします。それでも、この時期は「今の自分には、必要な分離だった」と思ってみることで「幸運と拡大」という木星の意味合いが活きてきます。自分の人生を生きるために。つまらないものに縛られず、自由にやっていくために。自分が自分でいるために。そうやって必要なプロセスだと思ってみると、新たにお互いを尊重し合える相手とのご縁も、巡ってくるというものです。

5月末以降、あなたの対人運は「深まる」フェーズに入ります。木星がふたご座に移動するためで、皆と親しく付き合うよりも限られた相手と、濃密なコミュニケーションを取りたいと考えることが増えるでしょう。ともすれば「表面的な付き合いなんてバカバカしい」とばかりに閉鎖的になりがちなのですが、2024年のあなたであれば、そんなガンコ親父みたいなことは言わないはず。本当の意味でわかり合える相手が、すでにまわりにいるからです。

思えば2008年あたりから、さそり座の人々は身近な人との関係において「自分が本当に望んでいるコミュニケーションを選び直す」ということに力を注いでいらっしゃいました。正直なところ、人間関係のネガティブな部分も嫌というほどご覧になったでしょうし、自分が悪いのかと自問自答なさった夜もあったでしょう。そうした時期を経て、友人や知人など身近な人と育む「ちょうどいいコミュニケーション」は、以前とはまるで違う思いやりと慈しみをたたえたものになったのではないでしょうか。すべてを自分の糧として、心に決めた人との関係が深みを増し、これまでにないほどのレベルで絆を強めていける季節は2025年6月上旬まで続いていきます。

冥王星が、家と家族のあり方を一変させる。

12星座占いの世界では「支配星」という概念があります。占いに使う10個の星を12個の星座それぞれに関連づけたもので、その星座の運勢に影響を与えるとされています。さそり座の支配星は「破壊と再生の星」と呼ばれる冥王星で、冥王星が移動したり、他の星と特定の位置関係になったりすると、さそり座の運勢にも影響が及ぶというわけです。その冥王星が、2024年は15年ぶりに、やぎ座からみずがめ座へと居場所を移します。正式な移動は11月下旬ですが、1月下旬から9月頭にかけても、十分影響が感じられるはずです。

今度、冥王星が居場所を移すみずがめ座は、さそり座の人々にとって「家」や「家族」を管轄するエリアです。ここに冥王星が入ることで、向こう20年は家や家族に関する価値観、向き合い方が一変し、まるで違ったものになる人が多いでしょう。

ここで「20年！？　それだけ経てば変わって当然では」と思われた方もいらっしゃるでしょうか。大丈夫、私も思っています。なんたって赤ちゃんが成人するほどの期間です。変わらないほうがおかしいのですが、冥王星とはそういう星なのでこのまま説明を続けさせてください。

冥王星が投げかけるテーマは基本的にロングスパンです。次に動くのは2044年。ただ、日常生活のなかで20年間、常に問題意識を抱え続けるということではありません。家や家族は生活のベースですから自然と視野に入ってくると思うのですが、2024年のように冥王星が移動する年はインパクトの強いことが起こりやすいでしょう。その後は日常のなかにゆるゆると溶けていって、多くのことは終わったあとになって気づくのだろうと思います。守ってもらう側から守る側にシフトしたり、家族が増えたり、世帯が分かれたりすることでライフスタイルが一変したり。拠点をひとつに絞らず、複数持つ人も増えてきた昨今です。20年もあれば、大きく変わりそうですね。さそり座は基本的に安定を好む人々で、それが人生の基盤とも言える家や家族についてであればなおさらです。それでも、この20年は「変わらざるを得ない」ことがたびたび起こるのでしょう。でも、迷いはしても、変えることを恐れずにいて大丈夫なのかなと思います。どんなことでも、この時期のあなたが家や家族について選ぶことは「自分を変えなければいけない、ギリギリのところまで来た」ということなのです。次に冥王星が居場所を移す頃には、避けられない必須の道だったことがわかるはずです。

なかでも2024年5月末から2025年6月上旬にかけては、相続や事業継承など、親世代のものを「受け継ぐ」、あるいは自分が「譲り渡す」ことに直面する可能性が高まります。住宅ローンを組んだり、保償が大きめの保険に入ったりと、家族を意識した共有資産を作る人もいるでしょう。また、今からでも追ってみたい夢ができたり、事業を興すことを決意したりして、家族やパートナーからお金を借りて頑張ることも視野に入ってくるかもしれません。そうしたテーマがあれば、「幸運と拡大の星」と呼ばれる木星の恩恵が及びます。あなたの「変容の物語」のスタートとして、ちょっと気合いを入れて向き合ってみるといいでしょう。

自分の「原点」「ルーツ」が切り替わることも。

冥王星が家や家族に変化をもたらすことは、すでに述べました。もうひとつ、自分にとっての「原点」や「ルーツ」という部分でも価値観が一変するようなことがあるかもしれません。たとえば怒りや満たされなさを原点として行動してきた人が、誰かの親切によって「人の役に立ちたい」という前向きな意欲を原点に行動するようになる。国籍や出身地などを特に意識してこなかった人が、移住や転職で海外とかかわりを持つことになって否が応でも意識せざるを得なくなる。そうそう変わらないものが、今後20年は動きます。

ときとして今までの価値観を「壊される」という感覚を伴うこともあるかもしれません。ただ、冥王星は「破壊と再生の星」。必ず「再生」がセットです。さらに良いものに、生まれ変わるんですね。

原点やルーツが揺さぶられるような出来事は、相当の“一大事”であろうと思います。戸惑いや不安に飲み込まれそうなときほど、その先にある「再生」を信じてみるといいのかなと思います。そのときは真っ暗にしか見えない道の向こうにも、必ず光がありますから。

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