第4の武器「つながる力」。コミュニケーションは苦手で当たり前。樺沢紫苑

精神科医・樺沢紫苑さんの、記念すべき50冊目の著書『19歳までに手に入れる7つの武器』は、アフターコロナとAI時代に対応した、最新版にして決定版の「“人生”というゲームの完全攻略本」！
発売直後から「社会人になる前に読みたかった！」との声も続々届いています。
本連載では、書籍から抜粋して、7つの武器をご紹介します。実は、何歳からでも遅くはありません。7つの武器を手に入れれば、人生は必ずうまくいく。あなたに足りない武器が何か、ぜひ確認してください。

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コミュニケーションは苦手で当たり前

• コミュニケーションが苦手です

社会人になってからも、非常に多くの人が悩んでいる問題です。

樺沢のYouTube チャンネルで調査してみたところ（対象1・8万人）、その結果は、なんと82%が「コミュニケーションが苦手」でした。

あなただけではなかった!　8割の人が、自分は「コミュニケーションが苦手」「コミュニケーションが下手」と思っています。

ですから、あなたがコミュニケーションが苦手だとしても、落ち込む必要も、卑ひ下げする必要もありません。

• もっと友達とおしゃべりをしよう
• 友達と会話することで、コミュニケーション力は養われる

苦手だと言う人に、こんなアドバイスをすると、「私は一人でいるのが好きです」「友達がいなくても平気。むしろ疲れるので、いないほうがいい」といった反論や言い訳が必ず返ってきます。

では、コミュニケーションは苦手のままでいいのでしょうか?

つながる力で「十人力」になる

職場ストレスの原因の9割は人間関係の問題です。

つながる力が低いと、会社でさまざまな苦労が襲いかかってきます。上司、先輩、同僚、部下との、最低限の人間関係が築けない。あるいは取引先、クライアント、お客さんとの関係がうまくいかない。それは非常に大きなストレスとなって、あなたにダメージを与え続けます。しかし、つながる力が高ければ、それらを上手にストレスなく処理することができるのです。

私は精神科医として、人間関係が原因でメンタルダウンしたり、メンタル疾患に陥った患者さんを、山ほど見てきました。

メンタルの患者さんの共通点は、コミュニケーション下手であること。そして、他人の力を借りない。何でも自分一人でやろうとします。 「つながる力」が低いのです。

つながる力は、社会で戦うために「強力な武器」になります。RPGで仲間の助けを借りずに、ゲームをクリアできますか?　あなたが戦士なら、僧侶や魔法使いの手助けは必須です。一人でダンジョンに潜るよりも、6人のパーティーで協力して戦えば、6倍の力を発揮できます。いや、実際は十倍以上。つながる力で仲間の力を借りれば、「十人力」を発揮できるのです。

パーティーを組んで、仲間の力を借りると、あなたの冒険は楽になる。そして、楽しいものになります。RPGの常識でありますが、現実世界も全く同じです。

困ったら人の力を借りればいい。「助け」や「助言」を求めていいのです。

仲間の力を借りずに1人で戦ってもダンジョンで生き残れないのと同様に、最低限の「つながる力」がないと、社会人として生き残れません。

しかし「失われた3年間」を経験したあなたは、つながる力が不十分です。人によっては、ないに等しいかも。社会に出たあと、会社に就職して初めて「自分は1人だった」「自分は誰ともつながっていなかった」と、たいへんなことに気付く。それでは手遅れです。ですから、それを防いでほしい。今のうちから、「つながる力」を育てる。そして、仲間とつながるのです。

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「つながる力」は生きる力、と著者は説きます。本書では友達の作り方も詳述。ぜひ書籍でもお読みください。