第5の武器「読解力」。その悩み、すでに誰かが答えを出している。樺沢紫苑

精神科医・樺沢紫苑さんの、記念すべき50冊目の著書『19歳までに手に入れる7つの武器』は、アフターコロナとAI時代に対応した、最新版にして決定版の「“人生”というゲームの完全攻略本」！
発売直後から「社会人になる前に読みたかった！」との声も続々届いています。
本連載では、書籍から抜粋して、7つの武器をご紹介します。実は、何歳からでも遅くはありません。7つの武器を手に入れれば、人生は必ずうまくいく。あなたに足りない武器が何か、ぜひ確認してください。

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読解力で、すべての能力が爆上がり

読解力を高めるには、どうしたらいいのでしょう?

「本を読んで感想を書く」のです。それを続けるだけで読解力が高まり、「ほとんどすべての能力が爆上がりする」と言っても過言ではありません。

読書をする、感想を書く、話す。それを振り返り、次の本を読む。

第7の武器の章でお伝えする「インプット→アウトプット→フィードバック」のアウトプット・サイクルそのものです。
これによって、さまざまな力がアップします。

• 本を読んで、内容やテーマ、著者の意図について考えると「思考力」が養われる
• 感想をまとめて文章に書くから「文章力」「要約力」が鍛えられる
• どう感じたか、どう思ったか。自分と向き合うことで「自己洞察力」アップ
• 感想文は内容を説明することでもあるので「説明力」が養われる
• 本を2、3時間連続で読むことで「集中力」アップ
• 内容を整理して書くことで「記憶の整理」の練習になる
• 小説の登場人物に感情移入することで「共感力」のトレーニングになる
• 本の内容が会話の「ネタ」になるので「会話力」「コミュニケーション力」アップ

すごくないですか?　人生がうまくいくために必要な、ほとんどの能力が「読解力」を鍛えることによって得られるのです。これほど効率的な脳トレーニングは、他にありません。

これからの時代を生き抜いていくためには、自分で考え、自分で決断し、自分で行動していくことが不可欠です。そのすべてを、一度にトレーニングできる方法が「読書」です。

読解力が高いと、インプットの効率が10倍になる。それに連鎖して、アウトプットも10倍以上効率良くなり、アウトプット・サイクルがガンガン回っていく。

結果として、自己成長が10倍以上に加速するというわけです。

これからのAI時代にこそ必要な力

• こんなデジタル社会に、アナログな読書なんていまさら必要なの？
• もっと他に最先端の努力をしたほうがいいのでは？

こんな疑問を持つ人もいるかもしれませんね。しかし、これからのAI時代にこそ、読解力が必要となる理由があります。
AIを使いこなすために必要な能力こそ、「読解力」なのです。

先ほど検索について書きましたが、自分が抱える悩みを検索して、その結果として1000文字のTO DOや対処法を得たとしても、それを正しく読めなかったり、誤って理解していたら、その後の行動も間違ったものになります。そんなことをしていたら、いつまで経っても悩みは解消しないでしょう。

また、そもそも検索窓に入力する検索ワードが最適なものでなければ、当然のことながら、正しい対処法、TO DOを得ることができません。

検索エンジンでも、ChatGPT などのAIが相手でも同じことです。そして、これからさらに便利に、大きく進化していくであろうロボットに対しても同じなのです。

すでに、Amazon のアレクサや、Google アシスタントなどでは、質問や操作が必要な場合は言葉で話しかけます。おそらく、この先も、言葉でコマンドを伝えたり、知りたいことを聞き出したりしながら、AIロボットを使っていくことになるでしょう。
そのときあなたは、適切な言葉でロボットに指示することができるでしょうか?

読解力が低い人は、言葉を使いこなせない。アウトプット力が低い。そんな人には、逆にロボットにこき使われるような未来が待っているかもしれません。

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本書の中で、著者は「読書は人生を変える」と明言しています。ぜひ書籍で読んでみてください！