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ふつうの会社員が投資の勉強をしてみたら資産が2億円になった話

2025.03.12 公開 ポスト

私はいかにして「資産2億円」を築いたのか斗比主閲子(ブロガー)

長年、ブログで「嫁姑問題」をはじめ、生活や人生の悩みとして寄せられるあらゆるモヤモヤを解決してきた斗比主閲子さん(@topisyu)。お金や投資に関する投稿も多いのですが、実は、会社員として働きながら資産2億円を達成した億り人でもあります。そんな斗比主さんによる初のお金本『ふつうの会社員が投資の勉強をしてみたら資産が2億円になった話』より、一部抜粋してお届けします。

私はどのように「資産2億円」を築いたのか

はじめまして、斗比主閲子(トピシュエツコ)と申します。私はこのペンネームで、10年ほど前からブログやSNSで読者の悩みを受け付け、解決策を発信しています。私生活では、40代既婚として複数人の子どもを育てながら、フルタイムの会社員として働いています。

このような、インターネットでお悩み相談を受ける顔、家庭や仕事での顔以外に、私にはもう一つ、個人投資家としての顔があります

投資は約20年続けており、金融資産(不動産を除いた現金・株式・債券の金融資産の純額)は2億円を超えました

これを聞いて「資産がそんなにあるなんて羨ましい!」と素直に驚かれる人もいれば、「実家が太いだけでは?」「たまたま本人や配偶者が高収入だったんでしょ?」と斜めに見る人もいるでしょう。

事実を申し上げると、起業して大きなお金が手元に入ってきたり、特定の株への投資で大儲けしたり、実家や配偶者がお金持ちだったわけではなく、地道に資産を積み増し、結果的に「資産2億円」を達成しました

金融資産を1億円以上保有している世帯は、日本全国で3%、そのうち親族からの相続や起業等で大金を得た人を除くと、私のように40代で、普通に仕事と育児をしながら資産を築いたというケースはそれなりに珍しいと言えるでしょう。

もし私に他の人と違うところがあるとすれば、それは20代の頃に「金融リテラシー」を身に付け、日々お金を増やす努力を淡々と続けてきたことだと思います

日本の富裕層は20年で2倍に! なぜそんなに増えたのか

私のように、現金や投資資産を1億円以上持っている人のことを富裕層と言います。

富裕層と言うとなんとなく「お金を持っている裕福な人」と思われているかもしれませんが、いくら金融資産を持っているかで、その区分も明確に分かれています。

・超富裕層    金融資産5億円以上
・富裕層     金融資産1億円以上、5億円未満
・準富裕層    金融資産5000万円以上、1億円未満
・アッパーマス層  金融資産3000万円以上、5000万円未満
・マス層     金融資産3000万円未満

日本にどれくらい富裕層がいるかと言うと、超富裕層は9万世帯、富裕層は139万世帯で合計3%、さらに準富裕層は325万世帯となるため、富裕層と名前が付く世帯は全世帯の10%ぐらいを占めています(定義・世帯数は野村総研の2023年調査より)。

全世帯の10%というとそれなりの人数ですから、皆さんの想像より多いのではないでしょうか。小学校のクラスメイトが40人いたら、4人の家庭が富裕層になります。

実は日本では、今、富裕層が急激に増えています。2000年代は、準富裕層から超富裕層までが合計323万世帯と、今の3分の2ほどでした。特に金融資産1億円以上5億円未満の富裕層に至っては、半分の72万世帯です。たった20年でこんなに増えたなんて、多くの人は驚くのではないかと思います。

では、この20年でお金持ちが増える出来事があったでしょうか?

1990年代の前半にバブルが崩壊し、それからの日本は「失われた30年」と言われてきました。経済成長率は低迷し、アメリカにはGDP(国内総生産)で大きく差をつけられ、2010年には中国にもGDPで抜かれました。全世帯の平均所得は1996年の713万円をピークに右肩下がりであり、現役勤労世帯の平均所得で見ても横ばいです。

経済環境からしても、皆さんの実感としても、この20年で資産1億円の人が倍増するなんて信じられないのではないでしょうか。

富裕層の世帯がそれぞれどのような経緯でお金を得ていったか、正確なところは分かりません。

ただ、同じ20年の間に、私がどうやってお金を増やしたかは説明できます。収入を人並み以上に増やし、支出を人並み以下に減らし、必要最低限の貯蓄を除いて、すべてのお金を投資に回すよう心掛けてきたからです。この20年で私と同じように投資を継続してきた人は、その多くが資産を増やしたはずです。

そして、過去20年と同様、これからも富裕層はどんどん増えていくはずです。

どうして、そのようにお金を増やせる人がいるのか。その鍵は「お金と付き合うノウハウ」=「金融リテラシー」にあると私は考えています。

家庭科で「金融リテラシー」を学ぶ時代

「金融リテラシー」という言葉は、最近よく使われるようになったので、見聞きしたことがある人も多いのではないでしょうか。

2022年4月から高校で金融教育が義務化されたのですが、この頃から「金融リテラシー」という言葉を目にする機会が増えたように思います。科目でいうと家庭科の授業で、金融教育を受けることになりました。

以前から、計画的なお金の借り方、社会人になった時の生活設計などは家庭科で教えられてきました。新たに追加されたのは、お金をどう貯めるか、どう投資をするかという資産運用の基本的な考え方です。料理や裁縫とあわせて、資産運用も学校で勉強するなんて、昔はとても考えられませんでしたよね。

日本で金融教育が義務化されたのは、様々な背景があります。一つは、成人年齢が20歳から18歳に引き下げられたこと。子どもがこれまでより早く親の庇護から外れることになり、18歳でもクレジットカードを作れるようになったことから、分割払いでとんでもない高級ブランドの服を買ってしまった、スマホゲームに高額課金をしてしまった……なんていう事例が増えるのは簡単に予想できます。こういった事態にならないよう、子どもにあらかじめ金融教育を行うわけです。

また、日本では少子高齢化が進み、現役世代の経済的負担が年々重くなっていることも背景にあるでしょう。日本の国債の発行残高は2024年度末には1100兆円に上るとされ、世界的に見ても債務が多い国です。こういった懐事情もあり、なかなか現役世代の負担を低減できない中、若年層に将来の資産形成を促したいのでしょう。

ここ最近、NISAやiDeCoという投資優遇制度が拡充されていることからも、日本政府が「教育も制度も導入するから、個人で資産を増やしてね」というメッセージを発信しているのは明らかです。

個人的には、多少国債の発行残高が増えたとしても、将来に希望を見出せるよう、若年層の経済的負担は低減するべきだと考えています。投資をしようにも、税金や社会保険料がかさめば、どうしたって元手は増えないですから。

話が逸れてしまいましたが、どのような社会的背景があったとしても「お金の知識は生きる上で必須」と言われて「そんなことはない!」と否定できる人はいませんよね。

日々の生活はもちろんのこと、住宅を購入する、子どもの教育費を捻出する、老後の資金を準備する等々、人生においてお金を意識せざるを得ない状況は多々あります。

ただ、お金のことはできるだけ考えたくないという人もいると思いますし、何から手を付けていいか分からないという人も多いと思います。子どもは義務教育でお金について学べるようになっても、大人が「金融リテラシー」を獲得できる機会は限定的なのが実態です。

「富裕層になるための方程式」あります!

私は、ごく普通の家庭に生まれ育ち、私自身も会社員として生活している一般労働者です。自分が資産2億円を持てるとは考えていませんでした。

しかもズボラです。一人暮らしの時の部屋は完全にゴミ屋敷でしたし、家計簿は人生で何度もトライして挫折し続けています若い頃は周囲の人が散財するのに影響されて、大量のブランド物を買っていました。今でも一部は簞笥の肥やしとして残っています。

一般家庭に生まれ、ズボラな私ですが、20代でお金の知識の大切さに気付いて、たくさんの勉強をしてきました。そして「金融リテラシー」を身に付け、結果的に資産が2億円を超えました。

この本では、資産が2億円になるまでにやってきたこと、そして今でも続けているお金のあれこれを実体験とともに紹介していきます

「富裕層になるための方程式」と言ってもいいかもしれません。1+1=2のように、どうしたらお金を増やせるかを解き明かしつつ、どのようにしてその方程式を実践してきたかを書いていきます。きっと「お金に悩まない生活がしたいけれど、何から始めたらいいか分からない!」という人の参考になるはずです。

みんなが幸せになるようなお金の増やし方

ちょっと話は変わりますが、私は10代の子どもを複数人育てていて、仕事では20~30代の人たちと一緒になる機会があります。

公私において若い人と接していると、「社会をもっとよくしたい!」という意識がとても強いのを感じます。

彼ら彼女らにとって、人生はまだまだ長く続くもの。「地球温暖化が進み、生存権が奪われる状況は避けたい」「より多様性のある社会で、多くの人が活躍できるようになってほしい」という思いから、否が応でも意識せざるを得ないのかもしれません。

若い人の価値観に触れていると、この人たちの未来のために持続可能な社会を作らなければと思います。

また、自分の子どもたちのために美田を買いたい(資産を残したい)とまでは思わずとも、この子たちが生きやすい社会になるよう努力することは、親の務めの一つと考えるようになりました。

本書では、収入を増やし、無理なく支出を減らすための具体的なテクニックを紹介するとともに、投資についても多くの紙面を割いて解説します。

一方で、ところどころのコラムでは「投資がなぜ社会の役にも立つのか」「1円でも多く節約をすれば良いというものではない」といった、少し毛色が違う内容も扱っています。

これは他人を出し抜いてお金を増やすのではなく、自分はもちろん、他人にも利益をもたらして、みんなで幸せになる方法もあるということを紹介できればと考えているからです。要するに「持続可能な社会の作り方」ならぬ、「持続可能なお金の増やし方」と言ったらいいでしょうか。

お金持ちになりたい人はもちろんのこと、お金に対して良いイメージを持っていないという人にも、“汚くない”お金との付き合い方があるということを知っていただけるのではないかと思います

この本を通じて、皆さんのお金の悩みが少しでも解決し、日々のモヤモヤが解消されることを願っています。

関連書籍

斗比主閲子『ふつうの会社員が投資の勉強をしてみたら資産が2億円になった話【電子限定特典ページ付き】』

人気ブロガーによる地味だけど着実に資産が増えていく令和のお金大全! 「お金は汚いもの!」だと思っていた著者が辿り着いた「富裕層になれるお金の方程式」を全公開! これからの時代を生き抜くための金融リテラシー80

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斗比主閲子 ブロガー

1976年生まれ、旧帝大卒、会社員、既婚、子どもあり。という設定の
ブロガー。

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