
イギリスの会社に問い合わせメールをしたら……
先日、イギリスのとある会社に、問い合わせのメールを送りました。
ChatGPTに課金しているので、日本語で要件を入れれば英語での問い合わせメールなんてちゃちゃっと作ってくれて、英語力0でもこのくらいはできるのです。
翌日メールの返信も無事いただけ、問い合わせ内容に対しての回答がありました。
ただどうもその担当者はカジュアルな、かなりくだけた感じの文面で返信をくれており、よく意味がわからない部分も多くありました。その極め付けが文末にあったこの表現です。
give me a ring!

直訳すると「指輪をくれ!」となります。なんでメールで問い合わせただけの人に指輪を贈らなければならないのでしょうか。メールの記名を見てみたらJackとあるので男性のようですし、「まさか私にプロポーズを迫っている? ロマンス詐欺?」と思ってしまいました。けれど調べてみたらこういうことでした。
give me a ring=電話をくれ
Ringにはいくつか意味がありますが「指輪」の方ではなくて、「ベルを鳴らす」方の意味だったみたいです。ケンブリッジの辞書にもringはこう説明されています
ring (v.)
To call someone by telephone.
(「誰かに電話する」という動詞)
同じ意味で、“Give me a buzz”とも言えるようです。Buzzは機械音が鳴るという意味もあるので、「電話鳴らして」ということになるのでしょう。
問い合わせには回答しているものの、なんだかややこしいからジャックは「電話して」と言っているようでした。
国際電話になってしまって電話代が高くなるから電話したくないし、なにより会話になってしまうと私の英語力0がバレてしまいます。電話口での英語が聞き取れる気がしないので、引き続きChatGPTを駆使してメールでやりとりを続けたのは、いうまでもありません。
ちなみにかつてイギリスにいた頃、どうしても電話問い合わせをしなければならずまったく先方の言っていることが聞き取れなかった私は「私は英語が下手なので、あなたがなんて言っているか聞き取れません、もう一回言ってください」と何度も聞きまくって、相手がため息をついていたことがトラウマになっています。だけどいつかもっと英語が話せるようになって、電話のやりとりも余裕、“give me a ring!”なんてセリフも軽く言えるようになりたいです。
* * *
※この記事はWeb版GOETHEに掲載された記事を再編集したものです
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英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」

35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者による英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」。「その英語力でよく来たね(笑)」と笑われて2年後、英語力未だ0.5であえなく帰国。だけど日本にいたって、きっともっと英語は覚えられる! 下手でもいいじゃない、やろうと決めたんだもの。
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