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うちの娘はAV女優です

2017.01.28 公開 ポスト

◆親公認AV女優1 涼木愛花(仮名)

AVの仕事で得たお金を親に堂々と仕送りができてうれしいアケミン

AV出演強要問題がくすぶり続ける一方、親の応援のもと活躍する、AV女優たちがいる。「うちの娘はAV女優です」と言える親子関係とは、どういうものなのだろうか? AV女優もひとつの職業として認められてきたということなのだろうか? 1月12日に発売されたアケミン著『うちの娘はAV女優です』から一部抜粋し、AV女優という職業を考えてみたい。  

マイナンバー制度から職業がバレるのが怖い

 2015年10月に通知が開始されたマイナンバー制度。この制度が始まるにあたってはAV業界も少しざわめいていた。

「税金、これまでちゃんと払ってるかわからないんだけど、超たくさん課税されちゃうの?」

「高い住民税がきて、AV出てることが親にバレちゃうんじゃないの?」

 税金と、身元がバレる「身バレ」に対する不安を女優たちから折に触れ耳にするようになった。現時点ではマイナンバーから深刻なバレ問題に発展したという話は聞かないけれど「絶対に大丈夫!」とも言えない。「ま、大丈夫でしょ」なんて言いながらやり過ごしている、というのがリアルなところだろうか。

 とはいえ、少数ではあるが、それを見越して税金対策をしている女優もいる。業界3年目の単体女優、愛花もその一人だ。167センチというモデル並みの高身長にFカップのくびれボディ、少しエキゾチックな顔立ちの彼女は、AVファンの間で確固たる人気を誇るアイドル女優だ。そんな超売れっ子の愛花は、事務所からのアドバイスもあり3ヶ月前に個人事務所を設立した。オーナーは愛花本人、役員には両親が就任している。

「正直あまり税金のこととかわからないけど……法人化してから月に10万は父親と母親、それぞれに給与って形で渡しています」

 リラックスした雰囲気で愛花は語る。Tシャツにデニムというカジュアルな装いだが、スタイルのいい美人が着るとサマになる。ナチュラルなアイメイク、控えめに唇に光るグロスが彼女の端整な顔立ちをかえって際立たせる。少し人見知りの彼女も、何度か取材を重ねるうちに、いろいろ話してくれるようになった。

 外野から見ると、「親にAVの仕事を応援してもらう」というだけでハードルが高いのに、親が娘の節税に一役買うとは。どのようにしてその協力体制が確立されたのだろう。

 

初めてのギャラで9000円のソファーを買った

  愛花がAVデビューしたのは19歳のとき。石川県出身の彼女は服飾系の専門学校進学のために上京し、1週間後にはAVプロダクションの門を自ら叩いた。

「高収入系の求人サイトを見ていたら“パーツモデル募集”って書いてあって。仕送りも月10万円もらっていたし、学校から近い西新宿のマンションの家賃14万円も全部親が払ってくれてたんだけど、友達と遊んだりするにはちょっとお小遣いが足りなくて。自分でもマルキューでバイトしてたんですけど、週1回くらいしかシフトに入れないし、そんなんじゃケータイ代にもならないし。マックスで月10万円、ううんそこまでいかなくていい、せめて7万円くらい余分にお小遣いがあったら最高だなと思って事務所に行ったんです。AVなんて見たことないし、有名になんてなりたくなかった。むしろ誰にもバレずにひっそりとお小遣いがもらえたらなって思ったんです」

「パーツモデル」とは一般にはCMや広告などに登場するいわゆる手タレ、足タレなどに代表されるものであるが、高収入系求人サイトではあくまでも女性を募集する宣伝文句にすぎない。パーツだけ見せて大枚を稼げるなんてことはないが、応募してくる女性たちも割のいいバイトを探しているわけなので、丁寧に信頼関係が構築され、仕事内容が明らかにされていくうちにAV女優の仕事を納得して始めることが多い。

 愛花の場合もパーツモデルの求人がきっかけでAVデビューをした女優の一人だ。応募してから数ヶ月後、彼女は大手メーカー専属の単体女優としてデビューした。撮影後に彼女の口座に振り込まれていたのは当初想像したよりも一桁多い額だった。その「初任給」の使い道について聞くとこんな答えが返ってきた。

「初めてのギャラですか? えーっと……あっ! ドンキで9000円のソファー買いましたっ。部屋はワンルームだし、そんな立派なのいらないし、とりあえず近所のドンキでいいかなって!」

 私は思わず吹き出してしまった。

「ルイ・ヴィトンのバッグ」「シャネルの靴」そんなベタなワードを期待していたのだが、彼女は一切ブランドものには興味がない。

「みんなお金って何に使うんですかね。私、お酒も飲めないし、旅行も興味ないから海外は撮影以外では行ったことないし。だから金銭感覚はAVを始めてからもほとんど変わってないですね。遅刻癖があるからタクシー使うことが増えたぐらい。いまだにクレジットカードも持ってないから買い物は現金払いだし。大きな買い物ってしたことないんですよ」

 

ひっそりと続けたつもりが義兄にバレる

 ブランド品を買いたかったわけでもなく、有名になりたかったわけでもない。クリエイティブな仕事やサブカルに興味があったわけでもない。ただ少しだけ他人より多めにお小遣いがほしかった。それだけ。

 無邪気な理由でAV業界に入ってきた愛花であるがバレは怖かった。メディア露出(いわゆる「パブ」)もAV情報誌だけ。しかしそんな欲のなさが功を奏したのだろう。彼女のデビュー作は大ヒットし、すぐさまメーカーの看板女優となった。次第に秋葉原のイベントやアイドルユニットへのオファーが舞い込み、順風満帆な女優人生を送っていた。

「ひっそりと」小遣い稼ぎを始めて1年ほど経ったある日、ついにそのXデーがやってきた。

「うちのお姉ちゃん、38歳なんですけど、去年のちょうど9月……にその旦那からいきなり電話がかかってきて。すぐに嫌な予感がしたんですよね、ちょうど学校の同級生にもバレだした時期だったし。案の定『仕事なにやってるかわかったよ』って言われました。雑誌の付録DVDで見たって。なんでそんなエロ本を買ったのかツッコミたかったけど言える雰囲気でもなかったかな(苦笑)。それで、検索したらブログやツイッターが出てくるし、お姉ちゃんと一緒にTSUTAYAで作品借りて見たって言われました。あくまで笑っていて優しい口調だったけど『あっ、もう隠せない! 絶対無理だ!』と思って白状しましたね」

 AVの作品ならば、それをネタに義兄から脅され一戦を交える……なんて展開になりそうなものだが現実はそうはいかない。電話を切った数時間後、愛花は石川県に戻り、姉夫婦と対面した。

「ファミレスで2人と落ち合ったんですけど、お姉ちゃんはもうこの世の終わり、みたいな顔でコーヒーを飲んでました。会うやいなや『もうAVは、辞めなさい』って言われましたね。そして、すぐに両親に話すことになりました。そこまできたら私も辞めようと思っていたんですよね、周囲にもバレだしたし、ネットにもいろいろ書かれるし、モチベーションが下がっていたから。その足で実家に向かったんです」

 

AV女優であることを伝えるために両親と対峙する

  愛花の生家は居酒屋を営んでいる。還暦を過ぎた両親が切り盛りするその店は、地元では通好みの店として知られている。厨房を担当する頑固で無口な父親と、フロアで注文を取る社交的な母親、そんな2人の間に4人きょうだいの末っ子として彼女は生まれた。先ほどの姉の他に20歳近く歳が離れた兄2人がいるが、愛花が生まれたときにはすでに彼らは県外で暮らしていた。幼少期は忙しい両親に代わって姉がなにかと彼女の面倒を見てくれた。

 実家に帰るとまず愛花は母親と対峙した。これまでにないほどの緊張と不安に襲われながら、話を切り出した。

「お母さんは『あら、そうなんだ』っていうくらいでした、もうね、その反応にびっくりですよ」

 拍子抜けするぐらいあっけない返事だった。聞くと彼女のギャラが振り込まれる口座の通帳は当時、母親が管理し、こまめに記帳をしていた。当然、定期的に大きな額が振り込まれているのに気づいていたのだという。

「『まさかAVやってるとは思わなかった』って。『キャバクラかと思った、東京だから時給が高いのかな、と思っていた』って言われましたね」

 娘の口座の変化に気づきつつも1年間も母親が何も言わないとは、なにか理由があるのだろうか。振込元の名義をパソコンで検索したら一発ではないか。

「『怖くて言えなかった』とだけ言っていました。私にも、そしてお父さんにも。だからそのときはこれまで振り込まれていた金額と仕事の辻褄が合って納得した感じだったかな」

 

父親は現実的に契約状況を気にした

  そしてラスボスの父親と対面。

「『専門学校で東京に行ったのになんでこうなった?』『一体、なにがあったんだ?』って言われましたね。ぜーーーったいに怒られると思ってたんですけどあくまで冷静。またまた私がびっくりしました」

 父親は現実的だった。彼女にこの先の撮影はやめること、地元に帰ってくることを淡々と語りかけた。そして議題は事務所との契約状況に及んだ。10代の彼女には到底わからないことだ。

「契約とか全ッ然、私にはわからないから、その次の日にお姉ちゃん夫婦とお父さんと一緒に東京に戻って、事務所の人と話し合うことになったんです」

 ここまで親が出てきたらAVプロダクションとしては、力技で押し通すことはできない。なにせ相手は未成年者の親である。いわゆる「未成年者契約の取り消し」を行える立場だ。マネージャーを含めた大人同士の話し合いの結果、その後の撮影はすべて白紙になり、彼女は仕事を辞め、地元へ帰る、そんな結論に至ったという。

 

やっぱりAVを辞めたくない

 「相当病みましたね。ご飯も食べられなくなって気づいたら40キロ台ギリギリとか! 毎日ぼーっと家にいながら最初は『あー、これで辞めるのかー』って考えていたんですけど、しばらくしたら『やっぱり辞めたくない! バレてしまったけど続けたい!』って気持ちが日に日に大きくなってきたんです。自分で言うのもなんですけど、そのころって徐々に名前も知られて、周りからも売り上げがいいって言われるようになっていたんです。しかもその次の月からは、またお給料が上がる時期だったんですよね。しかも週刊プレイボーイさんから初めてのグラビアのオファーが来たり。なんかいろいろ悔しくて、アハハ!」

 きっかけこそ「効率のよい小遣い稼ぎ」で始めたAVも徐々にプロ意識のようなものが芽生え、彼女の負けず嫌いな性格を刺激していったのだろう。

「撮影をお休みしている間も知ってるAV女優の子が現場やイベントの様子をツイッターにアップしているのを見ていて、『自分のファンが他の女の子のところに行ったらどうしよう』っていう焦りもあった。せっかくできたファンなのに。絶対にツイッターなんかじゃそんなことは言わないけど。で、よく考えたらそのときってもう数ヶ月したらハタチの誕生日になる時期だったんですよ。『20歳になれば自分の意思でAVに出られるから、親が反対したってAV出てもいいんじゃないの!?』って思うようになって。それからすぐに事務所の担当マネージャーに掛け合いました」

 しかし事務所からの回答はあくまでも父親との約束を遵守する、というものだった。個人的には非常にまっとうで常識的な対応だと思う。いつ変わるかわからない若い娘の気分で親の心情を逆なでし、万が一、訴えられたらたまったものではない。

「もうね、私もその時期アタマおかしくなっていたから『事務所がそんなこと言うなら他の事務所に移籍してAV続けてやる!』とか言い出したんですよね。ワケわからないですよね。で、見かねたマネージャーが『ちゃんと話し合わないとダメだよ、今度は自分たちが実家に行ってもう一度話そう』って言ってくれたんです」

 親に辞めろと言われても、事務所に反対されても、自分がやりたいと思ったことはやりたい! 19歳の「金の卵」が一度言い出したら、周囲の大人は動かざるを得ない。

 

最後の切り札をちらつかせ親にAV女優復帰を直訴

  開店前の居酒屋のテーブル席で両親と愛花、そしてマネージャーの4人が再び対面した。普段は常連客で賑わう店内もそのときばかりは張り詰めた空気が漂っていた。

 なぜ復帰したいのかと問いかける父に対してこんな風に答えた。

「『やれるところまでやってみたい。迷惑をかけるだろうけどお金のことに関しては全部自分でやっていく。それでもダメなら親子の縁を切ってもいい』。そこまで言っちゃいましたね」

 すると父はこう言った。

「『もうすぐお前も20歳になるし、反対したところで押し切ってお前はAVをやるだろう、それなら同じ事務所で続けなさい』って。理解している気持ち半分、仕方ないなという諦め半分みたいな。その時点で10本以上DVDが発売されていたからそれを全部、回収できるわけじゃない、そんなセリフも覚えています」

 

娘のAV復帰を認めるのは、甘い親? 親の覚悟?

  スムーズな親公認劇に、聞いている私のほうが驚いた。そして一旦、父親のOKが出たら母親や他のきょうだいも彼女の仕事を認めるようになったという。

「決して亭主関白ってわけじゃないけど、お父さんがいいよって言ったらみんなそれに従うって感じなんですよね、うちの家って」そう彼女は苦笑いする。

「甘い親」と言えばそれまでだが、娘をこう形成したのも自分、そんな覚悟が父親にはあるのかもしれない。

「それまで私、お父さんとちゃんとしゃべったことがなかったんですよね。居酒屋という仕事柄、お父さんは夜遅くに帰ってきて私が学校行くときはまだ寝てるっていう生活だったから。人生で初めて真剣な話をして、自分の意見を伝えたのがこのときだったんですよ」

 進学、就職、結婚。人生の節目節目で多くの人間は親と対峙する。親心と子どもの自我がぶつかり合う場面も少なくない。ふと私は彼女が進学で上京する際には親子でどんな話をしたのか気になった。

「東京の学校に行きたいと応募要項を見せたらお父さんは即反対したんです。だから私もキレて、引きこもってしまって結局、お姉ちゃんが父親に話してくれたみたいで。お姉ちゃんは昔、東京に行きたかったけど行けなかったから、『この子くらいいいんじゃないの』って口添えしてくれたんです。東京に行くときも反対されたらキレて引きこもっただけ……やりたいこととか自分の気持ちをそれまで親にぶつけたことなかったからそれが伝わったのかなって思っています」

 私自身の19、20歳のころを振り返ると「やりたいこと」なんて毎日違っていた。その日は「絶対にやりたい!」なんて言っても次の日には「やっぱりそっちじゃなくてこっちがいい」とコロコロ意見が変わっていた。自分の可能性は無限だと思っていたから。そしてそんな秋空のような娘の気持ちを一旦でも引き受ける親心、それが諦めなのか包容力なのか愛情なのか私にはわからない。自分ではどうにもできないことを受け止めること、それは私にはまだまだできないことだ。「子どもを産んで一人前」あまり好きな言葉じゃないけど、それが当てはまることも世の中、あるのかもしれない。

 

個人事務所から親に10万円の給与を払う

「お母さんには『お父さんの背中が寂しそうだったよ、厨房でフライパンを振る位置が下がりっぱなしだよ!』って言われたけど。お父さんも受け止めるのには時間がかかったんでしょうね。ただそれをきっかけにお母さんが携帯を買って、それまでよりずっとマメに連絡するようになりました。うちiPhoneもパソコンもなかったから。ま、だから最初からネットでバレる心配がなかったんですけどね。今はお父さんには税金の話を相談することが多くて、よく電話で話すかな」

 その仲の良さは私まで羨ましくなる。そして母親は彼女が年始に出た地上波のバラエティ番組の録画を暇があれば繰り返し見ているという。「私が帰ったときもずーっと嬉しそうに見ているんですよ。『一体、何回見たら気が済むの!?』って言っちゃいました、キャハハ!」

 そしてこう続けた。

「法人化して『給与』って名目でたった10万円ずつしか親にあげられてないけど、本当は最初から仕送りはしたかったんですよ、でもいきなり送ったらバレるじゃないですか。だから堂々と親に渡せて嬉しい。でもね、親もそれを使ってなくて私の名義の口座に貯めているみたいで。もうなんのために仕送りしてるのって感じですよねーっ、パーッと使ってくれればいいのに!」

 甘えるような口調と明るい笑顔で愛花は話し続ける。

「あと10万円、お小遣いがあれば」

 そんな思いで始めたバイト感覚のAV。けれど結果、さほど散財もせずに親に仕送りするという金銭感覚はなんだか摑みどころがない。

 

 最後に質問をぶつけてみた。

──彼氏にはAVの仕事ってどう言ってるの?

「今は、本当にいないんですけど……本当にねっ! でも東京に出てきてからそういう関係になる人はみんな最初からAVのこと知っていたし、中にはAV好きの人もいたしなあ。だから仕事が原因で男の人と揉めたことはないですよ! ただ反対する人は無理かなあ。だからといって男優さんとかハメ撮りをする監督さんとは絶対に付き合えないっ! あーもう私、本当ジコチューですよね~アハハ!」

──もし自分が親になったとき、子どもがAV女優になりたいと言ったらどうする?

「うーん、私の立場からして反対はできないなー。あーでも親になったらどうなんだろう? だって今の業界、このままだったらいいけど、あと何年かあとってどうなってるかわからないし……私だったら娘の現場に心配で一緒に行っちゃうかも! 絡みはどんな男優か、撮影時間はどれぐらいなのかって細かくチェックしちゃう。娘にはあくまでプレイはノーマルで済ませてほしいですね、なんかステージママみたい、アハハハ!」

**

「裸を売る仕事」をめぐる価値観はどのように変容しているのでしょうか? つづきは、『うちの娘はAV女優です』をご覧ください。

<イベントのお知らせ>

◎2月15日 19時半~
『うちの娘はAV女優です』刊行記念
「AV業界で働く私たちの本音」

出演:紗倉まな、カンパニー松尾、アケミン
会場:ロフトプラスワン

チケット購入等の詳細は下記をご覧ください。
http://www.loft-prj.co.jp/schedule/plusone/55553

関連書籍

アケミン『うちの娘はAV女優です』

AV女優は、親も応援する普通の職業になったのだ。「裸を売る仕事」をめぐる親子関係、価値観の変容を浮き彫りにする衝撃作! 「お母さん、ごめんね。 ……でもどうして、謝らなくちゃいけないんだろう。」 ―――紗倉まな(AV女優) 「AV女優は別世界の存在ではない。 彼女たちの言葉には、常に現代社会が映し出されている。」 ―――中村淳彦(ルポライター)  性業界には、現在の変化がもっとも速く、顕著にあらわれる。では、親が応援するAV女優が増えていることは、何を意味するのだろうか。 本書は、「カラダを売る仕事」をめぐる社会の価値観、親子関係の変化を10人のAV女優のインタビューから浮き彫りにした。 同時に、彼女たちの言葉をよりわかりやすく理解するために、「AVアイドルの存在」「ギャラの実情」「女性たちの好奇心」など、「AV女優の仕事環境」がわかるコラムを収録。 女性たちの生き様、性に対する価値観はさまざまで、一筋縄ではいかない。それは本書のAV女優たちの言葉にもあらわれている。ある人にとっては、たくましい女性たちに思えるだろうし、ある人にとっては、彼女たちの性に引きずられることにいたましさを感じるかもしれない。 ただ、彼女たちの徹底したプロ意識には誰もが驚かされるのではないだろうか。 ここに「親公認」が生まれる理由があるのかもしれない。 現代の性意識の最先端を読み取れる衝撃の一冊。 ・「親公認」は売れるAV女優の必須条件。 ・事務所へのお中元、お歳暮を欠かさない母親 ・父の暴力とお金のない家。母を守りたい一心だった娘 ・ファン向け動画についてアドバイスする父親 ・不特定多数を相手にする風俗よりAVのほうが安心だという親 ・52歳の人気AV女優が父親に打ち明けた理由……

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うちの娘はAV女優です

『うちの娘はAV女優です』試し読み

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アケミン

ライター。上智大学卒業後、派遣社員や字幕翻訳のアシスタントを経て、AVメーカーに広報として就職。09年にフリーに。週刊誌やウェブメディア、書籍で執筆中。著書に『うちの娘はAV女優です』(幻冬舎)、編集協力に『ガチ速”脂”ダイエット』(扶桑社)、『セックス依存症』(幻冬舎新書)など。

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