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眩しがりやが見た光

2018.04.02 公開 ポスト

今日もわたしがわたしであり、あなたがあなたである限りマヒトゥ・ザ・ピーポー

犬にカメラを向ける。すると決まって目線を避け、たじろぎ、一歩または二歩と後ろに下がる。これはアメリカでの話。

現在、バンドで一ヶ月の西海岸ツアーに出ているわたしが思い出やSNSなんかのために、フィルムカメラを向けた際、決まっておきたこと。

最初はただその犬の性格だとばかり思っていたが、リスも野良猫も決まって同じ反応をするものだから印象は徐々に確信へと変わっていく。

わたしは思い出していた。

日本よりは数の少ないコンビニで、色とりどりの毒色したチップスや蛍光に発光したドリンク、コーヒーやサンドイッチなんかと一緒に拳銃の弾丸が売られていること。

非常にフランクな佇まいで、その弾達は棚の上に鎮座していた。

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マヒトゥ・ザ・ピーポー『ひかりぼっち

いつ、どの部分を遺書として 切り取ってくれても構わない。 あなたがあなた自身である限り、誰にも負けることはない。 オリジナルでもフェイクでもいい。ただわたしであればそれだけでいい。 GEZANマヒト、時代のフロントマン。眩しいだけじゃない光の記録。本連載に加え、書き下ろしを収録。(写真 佐内正史)

関連書籍

マヒトゥ・ザ・ピーポー『銀河で一番静かな革命』

海外に行ったことのない英会話講師のゆうき。長いあいだ新しい曲を作ることができないでいるミュージシャンの光太。父親のわからない子を産んだ自分を責める、シングルマザーのましろ。 決めるのはいつも自分じゃない誰か。孤独と鬱屈はいつも身近にあった。だから、こんな世界に未練なんてない、ずっとそう思っていたのに、あの「通達」ですべて変わってしまった。 タイムリミットが来る前に、私たちは、「答え」を探さなければならない――。 孤独で不器用な人々の輝きを切なく鮮やかに切り取る、ずっと忘れられない物語。アンダーグラウンド界の鬼才が放つ、珠玉のデビュー小説。

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眩しがりやが見た光

GEZAN・マヒトの見た、光、幸福、人生。

バックナンバー

マヒトゥ・ザ・ピーポー

ミュージシャン。2009年に大阪にて結成されたバンド・GEZANの作詞作曲を行いボーカルとして音楽活動開始。
2014年からは、完全手作りの投げ銭制野外フェス「全感覚祭」も主催。自由に境界をまたぎながらも個であることを貫くスタイルと、幅広い楽曲、独自の世界を打ち出す歌詞への評価は高く、日本のカルチャーシーンを牽引する。
著書『銀河で一番静かな革命』『ひかりぼっち』、絵本『みんなたいぽ』(絵:荒井良二)。映画監督作品『i ai』がある。

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