読んで感じたこと、役立ったこと、笑ったこと、身についたことなどを思い思いに書く、『身の丈にあった勉強法』読書感想文コンテスト。幅広い年代の皆様から50通もの感想文が編集部へ寄せられました!
そのすべてにロザン・菅広文さんと宇治原史規さんが目を通し、熟考した結果、「中学生男子の、図解に注目!」を書いた、中学2年生の倉崎暖也くんの感想文がロザン賞に決定しました! 「芸能人に会うのは初めて」と緊張気味の倉崎くんと菅さんによる受賞記念対談、スタートです。
この図は「因数分解」
菅 ロザン賞、おめでとう!
倉崎 ありがとうございます!
菅 感想文、全部読ませてもらって、ロザン賞をどれにするか迷ったんだけど、この図の発想がすごいなと思って、暖也くんに決めたんです。宇治原さんは「中学生やから1位にするんか?」って言うてましたけど(笑)。でも全然そんなことなくて、大人の感想とかよく書けてるのもあったんやけど、公正に読んでもやっぱりこの図はすごいと思ったんです。『身の丈にあった勉強法』でも「視点をずらす」話を書いてるけど、これ、どこで思いついたん?
倉崎 ネットで見つけて、僕は文章を書くのが苦手なので、こういうのなら書けるかなと思って。僕、読書感想文とかで賞をもらったことが一度もないんですよ。いきなりロザン賞(笑)。
菅 あ、そうなの? すごいやん!
倉崎 僕、読書感想文とか書くの大っ嫌いで……作文って、どうしたら書けるんですか?
菅 僕はな、文章書くときに「誰が読むか」を想像してる。それを「まず自分が読んで面白いか?」っていうのが大前提な。で、そこに友達が読んで面白いこととか、お母さんが読んで面白いかどうかとか、いろいろ考えて入れていく。そうすると「これ、友達やったらあんまり笑わんかな」とか、文章をブラッシュアップしていけばいい。それ、やってみてください。
倉崎 はい。
菅 あ、でもこの感想文、僕に読んでもらおうと思って書いてるやん?
倉崎 ああ、はい!
菅 最初にこの図を書いてから、文章を書いたんやろ? そしたらどの作文でも先にこれ書いてみたらええんちゃう? これは提出せえへんけど、先に図を書いておいたら、文章書きやすいと思うよ。これ、何回か書き直した?
倉崎 はい。3日くらいかけて書きました。
菅 そのうち慣れて、頭の中でできるようになるよ。あのな、この図って数学の「因数分解」やから。
倉崎 因数分解?
菅 あ、まだ習ってないんかな?(※) これって因数分解の考え方で、図の中に「菅ちゃん」というがあるやんか。で、ここから「文章書くの上手」とか「イケメン」とかいろいろ書いてくれてる……この「背が低い」というのは要らんかったけど。
倉崎 (笑)
菅 で、菅ちゃんという要素を、こうやっていろいろと分けていく。この分けていったものを掛けると「菅ちゃん」になる。これが因数分解。だからこんなんやっていたら、数学も得意になるかもしれへんな。ここまで書くの、大変やったろ? どっから書いたん?
倉崎 はい、結構大変でした。最初は『身の丈にあった勉強法』のところから。それからどんどん広げていくような感じで書きました。
菅 で、関係する「菅ちゃん」「ロザン」「宇治原」を書いて、本の内容に関係することをそこから木の枝みたいにして伸ばしてまとめていったんやな。枝の先の黄色で囲んでるのが自分の感想になっててな。すごい、よくできてますよ!
※因数分解は中学3年生で習います
いじるコツは「褒めて」から「けなす」
菅 この本はどのへんが面白かった?
倉崎 ストーリーになってるところとか。あと、宇治原さんをいじるところです。
菅 いじるとこな。そうか、あー、やっぱり宇治原さんいじっといたらええねんな。めちゃめちゃ参考になるわ(笑)。それで、感想文にもあったけど、質問あんねんな?
倉崎 はい。えっと、菅さんはなぜ自分の黒歴史を公開できるんですか? そういうの書けるって、スゴいと思います。
菅 ありがとうございます(笑)。あのな、黒歴史って、それが黒歴史かどうかというのは人が決めることもあるし、自分が決めることもあんねん。で、僕は別にそこに書いたことを黒歴史やとは思ってない。黒歴史ってマイナスなこと、みたいな感じあるやんか。でもそれって、芸人からしたらプラスのことやねん。マイナスのことがいっぱある方が、プラスやねん。「恥ずかしいな」とか「カッコ悪かったな」って思う出来事があったりとかすると、芸人としては「うわ、ラッキー、どっかでこれしゃべれるわ」「どっかで書ける」と思うから。
倉崎 そうなんですか。
菅 これは別に芸人に限らず、マイナスをプラスに変えるのって、すごい大事やと思うから、みんな今から実践してほしいなと思うんです。暖也くんも、そういう人に言えんこととかあるやろ?
倉崎 まあ……はい(笑)。
菅 あるよな。でもな、僕ももしこの『身の丈にあった勉強法』を書かなかったら、菅ちゃんの歴史は黒歴史のままやったかもしれへんのやけど、この本を書いたことによって黒歴史じゃなくなんねん。そうやっていくと、マイナスをプラスに変えていける。それが自分の「糧」になるのよ。わかる?
倉崎 はい、わかります。あと、相方の宇治原さんが読者に嫌われてもいいのかな、と。
菅 あはは、いじってるもんな。でも面白いって感じてくれたんやろ?
倉崎 はい。
菅 僕はそれでいい。宇治原さんが嫌われてもいい(笑)。でも宇治原さんのこと、嫌いにならへんかったやろ?
倉崎 はい、別に。でも友達のことを悪く言うって……
菅 ああ、そうかそうか。中学生くらいやとそう思うねんな。これは難しい話やな……まあ、愛情があるかどうかなんやろうな。その人のことが好きかどうか、みたいな。でもそやな、僕は先に宇治原さんの「いいところ」を見つけているからかもしれへんな。
倉崎 いいところ。
菅 うん、いいところを見つけて、褒めてからけなしてる。だから宇治原さん、最初は褒められてちょっといい気持ちになっているから、もしかしたらけなしているの、気づいてないんちゃう?(笑) だからまず友達のいいところを見つけるというのは大事やね。ちなみに宇治原さんのところで面白かったのって、どこ?
倉崎 「目が窪んだ」っていう表現が面白くて好きです。
菅 せやねん、家族も窪んでるからな~(笑)。
「勉強時間」を決めるのではなく「休憩時間」を先に決める
倉崎 菅さんの得意教科は何ですか?
菅 僕は数学ですね。こんだけ本書いといて「国語ちゃうんかい!」ですけど(笑)。暖也くんは得意科目、何?
倉崎 理科です。実験が好きで。あ、あと菅さんは「偏差値30アップの勉強」はやったんですか?
菅 やろうとしたかもしれへんね。僕は大阪府立大学を狙ってたんやけど、大阪大学とか神戸大学とかに入るようなコースを選んだときがあって、それは偏差値30アップしよう、っていうのと一緒のことやね。でもそれはもう自分の身の丈にあってないから、全然身に付けへんかったな~。暖也くんはこの本読んで、身の丈にあったこと実践してる?
倉崎 エアー授業とか、友達に勉強を教えたり。あとはわからないことがあったら、すぐに調べるとか。
菅 結構やってくれてるんや、嬉しいなぁ。一日何時間くらい勉強してる?
倉崎 1時間くらいですね。集中力が続かないから……休憩の時間が長くなりすぎるっていうか。
菅 それな、先に休憩時間を決めてから、勉強する時間を決めたらええねん。みんな勉強時間だけ決めて、休憩時間を決めへんから、だらだら続けてしまう。だからまずは「休憩時間は何分」って決めて、その間に勉強をするみたいな感じにした方がいいかもしれへんね。
倉崎 やってみます!
菅 この本読んで、なんか変わって来たな、みたいな実感ある?
倉崎 まだ特には感じないけど……やった感が出る。
菅 うん……いや、そこはちょっと、「偏差値30上がった」と言うといてくれ(笑)。
倉崎 はい(笑)。
菅 暖也くんは他にも僕の本読んでくれてんの?
倉崎 最初に読んだのは『京大芸人式日本史』で、それで菅さんのファンになりました。あとはこの対談することになったので、お母さんが『京大芸人』を買ってきてくれて、それも読みました!
菅 おー、ありがとう! 『京大芸人式日本史』はいつ頃読んだん?
倉崎 小学生のときです。5年生とかくらい。
菅 普通に読めた?
倉崎 はい。スラスラ読めました。
菅 そうか……いや、すごくないですか? 小5でも読める文章力を持つ僕って!(笑)
倉崎 (笑)
菅 そうそう、『身の丈にあった勉強法』の最後で、今度は「かしこの扱い方」を述べたい、と書いたけど、今ね、悩んでんねん。暖也くんだったら、どんな『京大芸人式◯◯』を読みたい?
倉崎 んー、地理ですね。苦手なので。
菅 地理な。日本史の次は世界史書いてくれ、って言われんのめっちゃ多かったけど……地理か。わかった、ちょっと考えてみるわ、それ!
倉崎 お願いします。それで……サインがほしいんですが。
菅 ええよ、え、色紙3枚! なんで?
倉崎 しまっておく用と、飾る用と、見せびらかす用です!
菅 あはは(笑)。それやったら、宇治原さんにも書いてもらった方がええよな?
倉崎 はい!
菅 じゃあこれ預かって、宇治原さんと一緒に書いて、暖也くんに送るわ。
倉崎 ありがとうございます! 家宝にします!
菅 初めて会った芸能人として、一生覚えといてな(笑)。こちらこそ今日はありがとう。頑張ってな。
倉崎 はい、ありがとうございました!
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