◎今回取り上げる本:『きみは誤解している』(佐藤正午)
「商売人失格」という烙印
以前、あるひとから、こう訊かれた。
「お客さんがやってきて、おたくの商品ちょうだい、といったらどうします」
「販売します」
「そうでしょうね。では、そのお客がまたやってきて、ワンランク上の商品をちょうだい、といったらどうします」
「もちろん販売しますよね」
「しかし、こういったらどうしますか。商品を買うために借金してきました、と。商品価格がそのお客の年収くらいだったから、年収同額を借金してきました、と」
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