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じっと手を見る

2018.06.18 公開 ポスト

直木賞候補作、窪美澄さん『じっと手を見る』の4人の人物、7つの言葉

窪美澄さん『じっと手を見る』がこのたび、第159回直木賞の候補作となりました。発表は、7月18日です。

富士山の見える小さな町で始まった恋の行く末を、介護士として働く日奈、海斗、畑中、そして東京のデザイナー宮澤という4人の視点で描いた『じっと手を見る』。

窪美澄さんはインタビューのなかで、この小説の舞台を「テラリウムのような」と表現されました。

「壜の中の植物が、水をあげなくても空気中の水分で育っている。閉じているけれど豊かで静かできれい。そういうものを書きたかった」と。

そんな『じっと手を見る』の世界を、4人の人物と7つの言葉で表現してみました。(『小説幻冬』2018年5月号より転載)

発表までまだ時間があります。ぜひ作品をお手にとってみてください。(編集担当)

窪美澄『じっと手を見る』

富士山を望む町で暮らす介護士の日奈と海斗はかつての恋人同士。ある時から、ショッピングモールだけが息抜きの日奈のもとに、東京の男性デザイナーが定期的に通い始める。 町の外へ思いが募る日奈。一方、海斗は職場の後輩と関係を深めながら、両親の生活を支えるため町に縛りつけられる。自分の弱さ、人生の苦さ、すべてが愛しくなる傑作小説。

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