◆人事部が悪い社員を社内調整=ブッ殺す!?◆シリーズ累計150万部「ニンジャスレイヤー」チームが描く衝撃の社内スパイアクション『オフィスハック』待望の4thシーズン! 舞台は東京・丸の内の巨大企業T社。人事部特殊部隊「四七ソ」の香田と奥野に今日も新たな社内調整指令がくだる。不正を働くオフィス内のクソ野郎どもをスタイリッシュかつアッパーに撃ち殺せ。テイルゲート! ショルダーサーフ! 禁断のオフィスハック技の数々を正義のために行使せよ!
◆4◆
ピピッ、と音がして、社員IDカード認証型のセキュリティドアが開いた。
ドアを開けたのは、3Dプリント拳銃を持ったならず者社員で、レイバンの上等なサングラスをかけ、Supremeのキャップを被っていた。
末端だってのに、ずいぶん羽ぶりはよさそうだ。
「YO」
そこはコの字型に長机が並んだ三十席ほどの会議スペースで、中にはロン毛のならず者社員が一人。
「フンフフンフ……フンフフンフ……フーン、フン、フーン」
ロン毛はレイバンの挨拶にも構わず、鼻歌を歌いながら、手際よくバッズのトリミングを行っていた。バッズとは大麻の花穂部分で、不要な枝葉を切り落とすのがトリミングと呼ばれる工程だ。
ロン毛の横には、ジップロックに小分けにされた乾燥大麻がいくつも積まれてていた。足元には青いポリバケツが数個。天井からは乾燥した大麻が十数個、バッズを下にして吊るされている。末端価格にしたら、いったい幾らだ。
「YO!」
「フンフフンフ……フンフフンフ……フーン、フン、フーン」
レイバンが近づいてきて机を叩いても、ロン毛はヘッドホンで音楽を聴きながらトリミング作業を続けている。だらけた奴らだぜ。
「YO、話聞けYO!」
「……何だよ、うるせえな。ムダ話してる暇あったら、お前も真面目に働けッつーの」
ロン毛はトリミングを黙々と続けていた。ここも元は清浄な会議室だったのだろうが、今では完全に堕落し、ならず者社員どもの巣窟だ。
「YO、あいつ屋上にコーラ買いに行ったまま、帰ってこねえYO」
レイバンは3Dプリント拳銃で自分の肩を叩きながら言った。
「どうでもいいだろ、屋上で一服キメてんじゃねえのか……」
「俺のコーラ、いつまで待っても来ねえYO」
「だからうッせーよ。今日は部長が視察に来てんだから、真剣にトリミングしろって……」
BLAM! BLAM! BLAM!
言いかけ、二人は遠い銃声に気づいた。
「YO」「まずいな」
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