知ってましたか?
なんと時代は、あるウワサ、それも”嘘のウワサ”で、動いてしまったんです!
……と、こんなときに、時代の真ん中にいるのが、あの男。
西郷隆盛。
幕末、どんどん面白くなっていきます。
面白さがとまりません!
もう、一気に読みたい~~~!!!
そんな人のために『笑えて、泣けて、するする頭に入る 超現代語訳 幕末物語』は、8月23日に発売です!
* * *
スレ違い、カン違い、ウソ、ケンカ。
コメディでもラブストーリーでも100点
幕末エピソード8、いきますよ。
そしておさらいいきます。
ズタボロ経済で、庶民にまで尊王攘夷広まる。
↓
安藤さん《公武合体》頑張る。
↓
家茂ちゃんと和宮さんの結婚決まる。
↓
尊攘派からちょー反感買う。
↓
うたさんの《航海遠略策》注目を集める。
↓
安藤さん襲われる&"あるウワサ"のせいで《公武合体》ダメになる。
"あるウワサ"の正体をお伝えするので、ちょっとだけ時計の針を戻しますね。
幕府、朝廷、長州藩で、《公武合体》がまだトレンド入りしてる頃、
薩摩「長州に先越されてる場合じゃなくね!? オレたちなりの『公武合体』見せてやる!!」
てことで、薩摩藩が動きます。
その指揮をとったのは、藩主・島津忠義……じゃなくて、父親の
島津久光。
薩摩の実権は、忠義のパパ・久光が握っておりました。
で、このパパ光がやろうとしたのも公武合体。その方法がこちら。
兵を引き連れて京都行く。→ 朝廷から「おい幕府! 改革しろ!」っていう勅命(天皇の命令)もらう。→ 勅命と兵力でプレッシャーかけて、幕府を改革させる。→ あれ、これって朝廷がリードする形で2つが繋がってない? →めでたく公武合体じゃん!
てな作戦なんですが、「兵を引き連れて京都行く……」っていうこの感じ、どこかで見た気がしませんか?
そうです。パパ光の兄・斉彬さんが計画して、志半ばでぶっ倒れたあのクーデター、《率兵上京計画》です(エピソード5だよ)。
パパ光は斉彬さんの遺志を受け継ぎ、天国の兄のために、どうしてもこの計画を実現させたかった……というわけじゃなく、
パパ光「これで国の政治に関わってやるからな! 《公武合体》成功させて、都会デビューだ!!」
という、自分の野心のためだったんですけどね(この説強め)。
パパ光は、とにかく公武合体をキメるため、家臣の小松帯刀(こまつたてわき。この人も有名よ)さんや、そばで仕えるようになった、大久保利通さんと、
率兵上京計画の準備を頑張ります。そんな中、
大久保利通「この上京計画には、"朝廷と交渉した経験"を持つ人が必要だと思います!」
パパ光「今いるメンバーで大丈夫だろ」
大久保「西郷さんです! 彼には斉彬さんの上京計画のときの実績があります! 奄美大島から呼び戻しましょう!」
パパ光「……オレの言葉をスルーしたのはワザと? それとも天然?」
大久保さんからモーレツなプッシュが入り、西郷さんが約3年ぶりにカムバック。
すぐ上京計画が伝えられるんですけど、ここでいきなり一波乱です。
パパ光「亡き兄の《率兵上京計画》を実行することとなった、よろしく頼む。まずは朝廷……」
西郷「やめた方がいい」
パパ光「……………え?」
西郷「斉彬公が上京しようとしていたときとは状況が違うし、今は公武合体が最善の策とも思えない。それに、大軍を連れて上京することによって"ヤバいこと"が起こる気がする……。ですので、計画は中止してください」
パパ光「……………まぁ、そんなこと言わず…」
西郷「お話を聞いた感じでは、準備も十分じゃない。甘すぎる」
パパ光「…………いや…」
西郷「それに、パパ光様は薩摩じゃエラいかしんねーけど、これといった地位や役職があるわけじゃない。藩を出たら、ただの"一人の武士"だ。他の大名との付き合いもねーから、改革なんてうまくいくはずがない」
パパ光「………でも…」
西郷「パパ光様は田舎者なんで、京都行こうが江戸行こうが、何にもできない」
パパ光「……」
西郷「あんたは斉彬公に比べて人望がねーし、器が小っちゃすぎんだよ」
パパ光「……(あーキレるタイミング逃してるわー。とりあえず……なんじゃコイツ! )」
2人のムードは最高潮。
もちろん、険悪な方で、です(諸説ありますが、西郷さん、ガチでこんなようなこと言ったらしいす)。
しかし、なんっとか大久保さんが2人を説得。どうにかこうにか西郷さんのプロジェクト参加が決定します。
光の速さで仲の悪くなった2人ですが、これ、プロローグです。
見といてください、このあと犬猿レベルがマックスになる事件が起こるんで。
もっと言えば、その事件を引き起こしたのが"あるウワサ"の正体です。
事の発端は、パパ光が西郷さんに出した命令から。
パパ光「西郷! 薩摩以外の九州が今どんな感じか、先に行って見てこい。そのあと"下関"で、オレらの到着待ってろ!」
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