◆人事部が悪い社員を社内調整=ブッ殺す!?◆シリーズ累計150万部「ニンジャスレイヤー」チームが描く衝撃の社内スパイアクション『オフィスハック』待望の4thシーズン! 舞台は東京・丸の内の巨大企業T社。人事部特殊部隊「四七ソ」の香田と奥野に今日も新たな社内調整指令がくだる。不正を働くオフィス内のクソ野郎どもをスタイリッシュかつアッパーに撃ち殺せ。テイルゲート! ショルダーサーフ! 禁断のオフィスハック技の数々を正義のために行使せよ!
◆6◆
「「……全員、業務活動を直ちに停止せよ! 我々は四七ソだ! 二三バイの存在は社内倫理規定第4条に反するという、物的、電子的証拠が揃った!」」
「ちくしょう、人事部の犬め!」「俺たちの苦労も知らずに!」「ブッ殺せーーッ!」
BLAM! BLAM! BLAM!
武装したならず者社員は、全部で20名ほど。おれと奥野さんは肩を寄せて防弾ブリーフケースを構え、銃撃を防ぎながら廊下を前進した。まるで観葉植物みたいに立派な大麻の鉢植えが廊下に等間隔に並んでいて、流れ弾を受けてハッパを散らしていた。
BLAM! BLAM! BLAM!
不思議なことに、どんなに殺伐としたオフィスでも、緑があると心に潤いが生まれる。逆に言うなら、緑があると印象を操作されがちだ。正常な判断を下すには、緑や開放的なガラス窓を差し引かなくてはいけない。これはおれが家具通販マガジンに並ぶ不自然な写真から学び取った真理だ。
そして今、乾燥大麻のジップロックのパックが転がり、ならず者社員どもの銃弾と罵声が飛び交うこの廊下は、完全にクソだ。
BLAM! BLAM! BLAM!
「あグゥ!」「ヒいッ!」「ワック!」
調整が捗る。所詮はならず者社員。この程度の人数差なら、正式訓練を受けた人事部特殊部門の敵ではない。
「ウオオオオーーーーーッ!」
六本木のバウンサーみたいに厳つい大男が、3Dプリント・ソードオフショットガンを構えて突っ込んできた。
流石にこいつは危険だ。おれと奥野さんは無言で目配せする。
BLAM! BLAM! BLAM!
「アーッ!」
おれと奥野さんの集中射撃が、そいつを速やかにヘッドショット調整した。
「ダメだ、歯が立たねえ!」「部長! 部長ーッ!」「ヤバイっスよーッ!」
ならず者社員たちはおれたちを抑えきれないとわかり、奥の部屋へと逃げていく。
「鉄輪、この先は!?」
『資料によると、大型のサーバールームがあるはず!』
「了解!」
おれはドアを蹴り開け、奥野さんとともに突入した。
そこでおれたちを出迎えたのは、まるで昔のSF映画みたいな光景だった。
「これは……!」
奥野さんが絶句した。サーバールームは、赤紫色の光に満たされていた。
そこにサーバー機器は無く、ラックは全て大麻栽培用プラントに改造されていた。
「何だ、これ……」
おれも唖然とした。視界内の全てが栽培促進ランプのせいで赤紫色に見えた。
「……大麻の室内育成には通常、メタルハライドランプと高圧ナトリウム灯が使われると聞いたことがあります。これは、そこにLEDを組み合わせているようです……!」
額の汗を袖で拭いながら、奥野さんは険しい顔で言った。
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