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記憶力日本一を5度獲った私の奇跡のメモ術

2018.10.14 公開 ポスト

記憶力を高めたければ「マス目があるノート」を使いなさい池田義博

方眼メモを使う、ペンの色は基本2色、メモは3列で書く、人の言った言葉には吹き出しを使う……。40代半ばからたった1年で「記憶力日本チャンピオン」になった池田義博氏の著書、『記憶力日本一を5度獲った私の奇跡のメモ術』には、「仕事の効率が上がらない」「集中力がない」「いいアイデアが浮かばない」などの悩みがたちまち解消するメモ&ノート術が盛りだくさん。特別に本書の一部をご紹介しますので、ぜひ試してみてください。

iStock.com/mjp

「水平思考」か、「論理思考」か

 皆さんはどんな手帳やノートを使っていますか?

 私自身はメモの目的ごとに手帳やノートを使いわけています。

 その目的には大きくわけて2つあります。

 ひとつはどんどん発想を広げていくための、いわゆる「水平思考」が主たる目的のときと、もうひとつは結論を出すための「論理思考」が主であるときの2つです。

 その2つにどんな違いがあるかといえば、簡単にいうと発想を広げていくときにはページが無地のもの、考えをまとめていきたいときにはマス目のついたものを使用しています。

 発想を広げるときには意識の妨げになるようなものはできるだけなくしておきたいのです。

 私自身の考えとしては、人は空間を認知する能力に長けているため、ページに罫線やマス目など目印があると無意識のうちに枠を決め、書き込む範囲を限定してしまう気がするのです。

 それらの特性は悪いことではなく、線、特にマス目がついているものは考えをひとつの方向に持っていくのに適していると考えています。

 論理的に考えるためには、視覚的にも秩序があるものの方が思考の整理を助けてくれるのです。

 例えば書かれたそれぞれの項目の先頭の列が揃っていたり、次の項目との間隔が同じであったり。マス目がついていればそれを目安にきちんと揃えることができます。

 その結果雑然と書き込まれた情報に比べれば、思考の流れをスムーズに進めることができます。

 またロジックツリーやピラミッドストラクチャーのように情報を枠で囲んだりして視覚的にわかりやすく整理するときにもマス目があるととても便利です。

 それにマス目を使えば図形を書き込むのにも役立ちます。

 グラフや立体図形などを書き込みたいときはマス目が形を整えたり描き込む位置を決める助けをしてくれます。

「エピソード記憶」を利用せよ

 このように大きくいうと思考の発散、収束という見方でわけているのですが、それでは書いた内容を覚えたい、記憶したい、というときにはどちらの方が適しているのでしょうか。

 書いた情報を覚えるためには断然マス目がある方に分があります

 

 

 その理由は脳の記憶の仕組みにあります。

 記憶には「エピソード記憶」というものがあります。本人にとってインパクトのある経験はより強く記憶に残るのですが、こういう記憶の種類をエピソード記憶といいます。この記憶は単に文字だけで何かを覚えようとするよりも断然記憶に定着しやすく、また思い出すことも容易なのです。

 マス目が入っている紙を使うと無地のものに書くときよりも、エピソードにしやすいのです。それは書き込むときにマス目を利用して工夫するという工程が入るからです。

 例えば文字を枠で囲ってわかりやすくしたり、補助の図やグラフを書き込むなどの行為自体がエピソードとなるため知らないうちに記憶が強化され、情報を思い出すときにもきっかけとなってくれるのです。

 つまり工夫しようとする「意志」自体が知らないうちに記憶を促進させているのです。

◇ ◇ ◇

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記憶力日本一を5度獲った私の奇跡のメモ術

方眼メモを使う、ペンの色は基本2色、メモは3列で書く……。40代半ばから、たった1年で「記憶力日本チャンピオン」になった池田義博さん。著書『記憶力日本一を5度獲った私の奇跡のメモ術』は、「メモをとっても忘れてしまう」「仕事の効率が上がらない」「集中力がない」「いいアイデアが浮かばない」といった悩みに応える、独自のメモ&ノート術がつまった一冊です。そんな本書から、効果てきめんのノウハウをいくつかご紹介しましょう。

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池田義博

グランドマスタージャパン代表。大学卒業後、大手通信機器メーカーにエンジニアとして入社。その後、学習塾を経営。塾の教材のアイデアを探していたときに出合った記憶術に惹かれ学び始める。このとき、記憶力を競う記憶力日本選手権大会の存在を知り出場を決意。独学での練習の末、初出場した2013年2月の大会で優勝し記憶力日本一となる。その後、14年、15年と3連覇。17年、18年も優勝し、出場した5回すべてで記憶力日本一に。また、13年12月、ロンドンで開催された世界記憶力選手権において、日本人初の「記憶力のグランドマスター」の称号を獲得する。

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