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記憶力日本一を5度獲った私の奇跡のメモ術

2018.10.16 公開 ポスト

メモは「3列」に区切ると理解力&記憶力が2倍になる池田義博

方眼メモを使う、ペンの色は基本2色、メモは3列で書く、人の言った言葉には吹き出しを使う……。40代半ばからたった1年で「記憶力日本チャンピオン」になった池田義博氏の著書、『記憶力日本一を5度獲った私の奇跡のメモ術』には、「仕事の効率が上がらない」「集中力がない」「いいアイデアが浮かばない」などの悩みがたちまち解消するメモ&ノート術が盛りだくさん。特別に本書の一部をご紹介しますので、ぜひ試してみてください。

iStock.com/g-stockstudio

「ワーキングメモリ」の特性とは

 学校ではノートのとり方を教えてくれないために、授業の板書をそのままノートに書き写していた人は結構多かったのではないでしょうか。

 見た目はきれいで結構なのですが、そこばかりにとらわれるとノートをとる本来の目的が変わってきてしまいます。

 目的がいつの間にか板書をきれいに写すことに変わってしまうのです。

 ノートは作品で、その作品が完成したら満足という心理です。

 写すことに注意が向いているために、あとになってから見返してみると、内容があまり理解できない、そもそも内容を思い出せないといった本末転倒の結果を招きかねません。

 ここまでいろいろな考え方を紹介してきましたが、共通して言えることがあります。

 得られた情報に対し積極的にアプローチしないと覚えたり活かしたりすることはできないということです。

 積極的にアプローチするとは具体的にはその情報を得るときに、思考停止しないようにするということです。

 このような状況で働いている脳の機能があります。

 それは「ワーキングメモリ」と呼ばれていて、脳のメモ帳のような働きをしてくれています。何か作業をしているときに同時に他のことを短時間だけ頭のなかにとどめておけるという機能です。

 例えば皆さんが買い物などで暗算をするときなど、計算途中の数字をとどめておけるのは、このワーキングメモリの働きによるものです。

 相手から話を聴きながらメモをとっているときにも、講座や授業でノートをとっているときにも、そのとき浮かんだ気づきや疑問点はまずはこのワーキングメモリに書き込まれることになるのです。

 ワーキングメモリはとても便利な機能なのですが、いかんせん容量がとても少なく、記憶を保てる時間もあまり長くはありません。

 よって、次に注意を引くものが出てくれば、その脳のメモ帳は前の情報が消去されて新たに書き換えられてしまうのです。

 その消えてしまった思考のなかにとても素晴らしいアイデアの原石があったかもしれません。非常にもったいないことをしている可能性があるのです。

ページを「3列」に区切るだけ

 その原石を逃さないために、浮かんだ思考を同時に書き込むことができる仕掛けをあらかじめしておけばよいのです。仕掛けと言っても至極簡単です。

 ページを3列に区切っておくだけです。

 通常の板書などを書くメインのスペースは少し大きくとり、その隣に線を引き、書き込めるスペースを2列作っておくのです。

 この2列ですが、真ん中の列にはメインのメモやノートをとりながら、そのときにタイムリーに浮かんだ疑問や気づき、アイデアなどを書き込むのです。

 そして右はしの列には、あとから2列めに書き込んだ内容に対する行動の結果を書くようにするのです。

 

 

 疑問があれば、書籍や資料をあたってみたり、直接相手に質問してみたりしてその疑問に対する回答を書き込み決着させておくのです。

 また気づきやアイデアも同様にいろいろ調べてみて深掘りした結果を書くようにします。

 こうすることによって情報に対して積極的にアプローチすることにより、メモやノートが単なる記録からさらに価値のある情報に変わるのです。

 することはページを3列に区切るだけ。これでメモやノートの価値が倍増するのですからやらない手はありません。

◇ ◇ ◇

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記憶力日本一を5度獲った私の奇跡のメモ術

方眼メモを使う、ペンの色は基本2色、メモは3列で書く……。40代半ばから、たった1年で「記憶力日本チャンピオン」になった池田義博さん。著書『記憶力日本一を5度獲った私の奇跡のメモ術』は、「メモをとっても忘れてしまう」「仕事の効率が上がらない」「集中力がない」「いいアイデアが浮かばない」といった悩みに応える、独自のメモ&ノート術がつまった一冊です。そんな本書から、効果てきめんのノウハウをいくつかご紹介しましょう。

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池田義博

グランドマスタージャパン代表。大学卒業後、大手通信機器メーカーにエンジニアとして入社。その後、学習塾を経営。塾の教材のアイデアを探していたときに出合った記憶術に惹かれ学び始める。このとき、記憶力を競う記憶力日本選手権大会の存在を知り出場を決意。独学での練習の末、初出場した2013年2月の大会で優勝し記憶力日本一となる。その後、14年、15年と3連覇。17年、18年も優勝し、出場した5回すべてで記憶力日本一に。また、13年12月、ロンドンで開催された世界記憶力選手権において、日本人初の「記憶力のグランドマスター」の称号を獲得する。

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